「製パン王キムタック」第8あらすじ
ク会長のタック探し
倉庫の中でワンバルはタックが刑事事件として立証できる全治6週間のけがを負わせたのでその代価を支払えとク会長に迫ります。
何が欲しいと聞くク会長にあんたの腕一本と答えるワンバル。
『望むものは何でもやるからさっさとタックの居場所を言え!』と恫喝するク会長にワンバルと手下どもは圧倒されます。
その時他の暴力団組織の連中がカチコミに来ます。
パルボンベーカリー入社試験
お膳の前に座るマジュンとタック。
出来上がったパンとパン生地5つが運ばれてきます。どの生地で出来上がったパンに使われたか判別する問題です。
マジュンは手で触って、タックは嗅覚で生地の成熟度を調べます。
マジュンは4番と書き、タックは5個全部と書きます。
マジュンはこのパンは50時間以上熟成させた生地からつくったものなので当てはまるのは4番だけと答えます。
タックはそれぞれ差はあるがこの生地5つからこのパンと同じ匂いがすると答えます。
正解は4番。過去味が一番近い3番を答えとする志願者が多かったがあと味は4番の物。それを見抜けたのはえらいとしパルボン先生はマジュンを弟子として正式に受け入れます。
同時にタックの弟子入りも許可されます。実際5つの生地は同じ素材でできていてその差は熟成時間である事。そのポイントを嗅覚だけでとらえたのは見どころがあるとしてパルボン先生はよしとしました。
タック:それでは今日からここで食べて寝てうんこしてもいいんですね。好き勝手に風車男を探してもいいんですね?おじいさん。
パルボン;そうだ。好きなようにやれ!ところでお前の名前はなんだ?
卓越の卓と求める求でタック。。。ここでマジュンは隣の青年の正体を知ります。
室長の狙い
病院にいるク会長。暴力団同士の争いに巻き込まれけがをして治療を受けたようです。室長が近づいてきて何故あんな危ない所に一人で行かれたのですか?と聞きます。
タックを探すためだと答えるク社長。そのような事なら指示していただければ私がやりますのにと言うと、それは本心か?と問いただすク会長。
倉庫の中に入る室長。そこには血だらけのワンバルが拘束されています。途中カチコミにきた連中たちは実は室長が手なずける暴力団です。彼らはワンバルが持つタック情報をク会長には知られず室長だけが入手させるようタイミングを見計らって突入したのです。ク会長の専属運転手は室長の配下なので行動はすべて筒抜けです。
タックとマジュンの部屋
タックとマジュンは同じ部屋で同居する事になります。
部屋に案内して自己紹介するミスン。
ミスン:私はパルボン先生の孫で大将夫婦の一人娘ヤンミスンです。
タック:なんだと。名前をヤンブサイクとかに変えろ!ミスンはだめだ!
全く相手にせず立ち去るミスン。
部屋に入るとマジュンはこれから一緒に生活する上で3つのルールを守れとタックに言う。1.気安く話しかけない。2.なれなれしくしない。3.家庭事情など余計な話はしない。
自分はここで探し人を探してしまえばすぐいなくなるのであまり心配しなくていいと答えるタック。
タックとの再会に思いっきり動揺しているマジュンは洗面所の鏡をパンチで割ってしまいます。今でもタックが怖くて怖くて仕方がない存在なんですね。
タックへのしごき
出勤日初日タックはパン作りは許されずひたすらセメント袋サイズの小麦粉を2階から前庭に運ぶ作業をさせられています。それが終わると今度は前庭から同じ袋を元の場所に戻す作業を言いつけられます。労働の実を伴わないしごきです。
その様子を車の中から写真で撮影する男がいます。室長子飼いの暴力団の頭です。隣に室長もいます。『あれがキムタックか?』『はい。そうです。』
お見合いの場
お見合いの話を断り切れなかったチャギョン。しかし遅刻して入ってきます。
目前に創立パーティーがありその準備で忙しかったと説明する若奥様。
最近コソンも資金繰りが難しいと聞いております。長女まで動員するなんてお宅の会社も大変ですねとあざける先方の母親。
私がこの仕事を好きでやっているのであって強制ではありませんと答えるチャギョン。
目上の人に反論するもんじゃありませんよとたしなめる先方の母親に対し謝るチャギョン。
チャギョンが謝る必要はないと啖呵を切る若奥様。
若奥様:会社をやっていればいい時もあれば苦しい時もあります。ですが過去30年間コソンは一度もパン業界でトップの座を明け渡した事はありません。そしてあと30年は君臨し続けるでしょう。そちらの家柄のように好景気に乗って大金を手にした成金たちとは格が違います。人徳のある方々とお聞きしましたが本性は隠しきれませんね。あなたたちのような家柄とたとえ一時でも縁を結ぼうとした自分が恥ずかしいわ。
そう吐き捨てて出て行ってしまいます。
一方若奥様はあれこれ指示して秘かにコソンの株を買い集めています。ク社長と戦う準備なのでしょう。
暴力団の乱入
タックが小麦粉の袋の上げ下げを4往復した時に室長配下の暴力団がベーカリーに侵入しキムタックを出せと騒ぎ立て店内の物を壊し始めます。現場に駆け付けたタックに暴力団は一緒に来いと命令しますがタックがそれを拒否。ボコられます。
同時刻
パルボンベーカリーの社宅にク会長が姿を現します。パルボン先生に直接コソン食品創立30周年パーティーの招待状を手渡すためです。弟子仲間の大将とカプスおじさんも一緒にいます。
パルボン先生:これを渡すのが目的ではなかろうに。何か悩みでもあるのではないかな?今コソンの経営状態があまりよくないという話は聞いている。かといってパンしか知らないこの老いぼれがおぬしの力になれるとも思えぬ。ただ言えるのは時々は安め。山も楽しみ、空を楽しみ。周りにいる人たちにも目を向ける事だ。おぬしはいつも前だけ見て走っている。それでは幸せになれんぞ。次会うときは五目並べでも楽しもう。
悩み顔が救われた顔に変化するク会長。
そこに『大変です。今暴力団がお店をめちゃくちゃにしています!』という一報が入ります。即座に出ていく大将。
風車の正体
タックの助っ人に入ったのはタックに優しくしてくれるジング。回し蹴りなど華麗なるアクションでばったばった暴力団を倒していきます。ひとりのチンピラがタックに殴りかかろうとして止めに入ったジングでしたがつかみかかった両腕があらわになります。そこには風車の入れ墨がありました。それを見て凍ってしまうタック。そして凍ったタックを見てジングも凍ってしまいます。その隙をついて暴力団たちが彼らを殴る蹴るします。ここで大将が登場してちんぴらどもをひとりひとり店外に放り投げます。
二人を2階に連れて行って傷の手当をしろと指令を出す大将。
暴力団員たちは駆け付けた警察に次々連行されていきます。
カプスおじさんと大将のお嫁さんは禍の元であるタックを早く追い出そうと騒ぎ立てます。
絶望
パルボンベーカリーの2階にいるタックと風車ジング。
タック:俺は風車を探し出せば死ぬほどぶん殴ってやろうと過去12年間思い詰めて来た。でも今はそんな事どうでもよくなった。知りたいことはひとつだけ。お母さんが無事かどうかだ。無事だと一言だけ言え!
ジング:すまない。本当にすまない。絶壁があるとは知らなかったんだ。あの時もっと早く追いついてその腕を掴んでいれば。。。お前に殺されたって文句は言えない。
タック:そんな事聞きたくない。母さんは元気でやってると言え!うぁー、うぁー、うぁー!
パルボンベーカリーの店中にタックの絶叫が響き渡ります。
マジュン見られる
車までク会長を見送るカプスおじさん。もっとゆっくりしていけばいいのにと言っていると店の中からマジュンがごみ袋を持って出てきます。そしてマジュンとク社長、マジュンと室長の目が合います。『!!!!』
あいつは誰かとカプスおじさんに聞くク社長。『奴はクテジョと言って昨日入ってきた新人。日本からの留学帰りで実力もあるよ。』
ク会長と室長は黙って車に乗って帰宅する。
パンと仲直りしろ
パルボンベーカリーの階段に一日中ぼーっと座っているタック。歩み寄るパルボン先生。
『お前今日一日何も食べてないそうだな。ついてきなさい。』
二人はベーカリー製造室に行き、パルボン先生はパンを作り始めます。
母親探しという人生の目標を失ってどうしていいかわからないタック。
タック:これからどうやって生きればいいのでしょう?
パルボン先生:待つんだ。パンがおいしく焼きあがるまでじっくり待つんだ。
タック:僕はパンが憎いんです。パンを見ると嫌な思い出ばかりよみがえります。パンを食べると吐き気がします。
パルボン先生:だとするとお前は今まで正しく生きてこなかったんだ。正しく生きるというのは憎しみと怒り、嫌悪をなくすという事だからな。お前の母親の言葉は恐らくそのような意味であろう。理解すること、許す事、すなわち勝つことだ。
タック:おじいさん。何故母さんの教えを知っているんですか?
パルボン先生:12年前出会った子供の目は澄んでいた。正直で強くて恐れ知らずだった。今目の前に立っている青年の目は怒りや恨みで濁っている。
焼きあがったパンをタックの前に差し出す。
パルボン先生:そろそろパンと仲直りしてもいいんじゃないかな。パンとのいい思い出もあったはずだ。それを思い出せ。それとつらい記憶とも仲直りしなさい。
泣きながらパンを食べるタック。幸せな思いでを振り返ります。タックにお茶を差し出すパルボン先生。
タックに手を出すな
喫茶店に室長を呼びつけるマジュン。
まさかパルボン先生の所でぱったり出くわすとは思ってなかったマジュンとク会長と室長。
マジュンが室長と会ったのは昼間の暴力団騒ぎが室長の仕業であるのか確認するため。それとこれ以上タックにちょっかいを出すなと釘を刺すためです。
マジュン:タックを打ち負かすのは僕の仕事です。他の人にたすけてもらいたっくないし、関わってほしくない。もし室長がまた同じような事をしたら僕の敵とみなします。
室長:創立パーティーに参加してお母さんに顔を見せたらどうだ。
マジュン:僕の事に対してきっちり沈黙を守ってくださるのなら前向きに検討します。
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