「ホンチョンギ」の日本語字幕付き4分間ハイライト
「ホンチョンギ」はファンタジーラブロマンスの時代劇です。人間の体を器にしなければ世に出れない死の神魔王は水の精気を持つハラムに目を付け彼の体に入ります。この様子を見ていた生の神三神ばあさんは魔王の魔力の源である目をハラムから奪い盲目の少女ホンチョンギに預け魔王の力を封印します。運命の糸で結ばれたホンチョンギとハラムはお互いに惹かれ合います。しかし二人が接近すればするほど魔王の体と目も近づくので魔王も復活していきます。恋すればするほど滅亡の道に進むという面白い設定です。全16話。初放送はSBS局にて2021年8月から10月まで。ホンチョンギを美少女子役として非常に有名だったキムユジョン、ハラムを近年「浪漫ドクターキムサブ2」などで活躍が目覚ましいイケメン俳優アンヒョソプが演じます。
「ホンチョンギ」を日本で視聴する方法
「ホンチョンギ」は2022年2月19日より韓流専門チャンネルKNTVで視聴できます。
KNTVはスカパーから視聴可能
ホンチョンギ」の全話あらすじと感想
あらすじ
魔王封じ込め作戦ハイライトシーン
プロローグ
昔朝鮮国には3人の神がいた。死の神、生の神、生死のバランスを調整する神。しかし死の神が暴走しバランスの神を食い殺してしまったせいで均等が崩れたため人間社会は暗黒時代に突入する。人間の欲望を駆り立てる魔王(死の神)はタン朝鮮王朝3代目王の英宗に取り憑き彼を王座に座らせるためにたくさんの殺戮をやらせますが 英宗 は暴走する魔王の力を恐れ始める。息子であるのちの王様成祖には正道を歩かせようと願う彼は魔王の力を封じ込める策を練る。
まず神霊の画家と呼ばれるホンウノに自分の絵を描かせる。そして魔王を自分から引きずり出して道士ハソンジンの力で絵の中に魔王を封じ込めようと画策します。 儀式を行い英祖とそっくりな絵でなんとか 英祖 の体から魔王をつり出すがハソンジン道士の力では魔王を絵の中に閉じ込める事ができない。計画失敗かと誰もが思った矢先に現れたのが三神ばあさん(生の神)。道士と三神ばあさんの共同作業でなんとか絵の中に押し込んで封印する事ができました。しかし閉じ込められる直前怒り狂った魔王は呪いをかけます。
呪いが現実に
魔王と目を合わせてしまった画家ホンウノは今でいう精神病を患う事になる。 道士ハソンジン は魔王封印直後に敵対勢力である巫女ミスの陰謀により襲われ右腕を切り落とされ崖から落ちる。 英祖には 朝鮮の領土が干ばつと飢饉に見舞われる呪いをかけその後9年間ほとんど雨が降らなくなった。
同じ日にホンウノには娘が生まれていた。ホンウノの妻は旦那の王宮での仕事がうまくいくよう祈祷するさなか産気づきホンチョンギを産み落とすがそのままなく亡くなってしまう。血の匂いを嗅ぎつけたオオカミの群れがチョンギを襲おうとするが 三神ばあさん が現れオオカミを追い払う。
チョンギは魔王の呪いにより視力を失っている。赤ん坊チョンギを抱きかかえる三神ばあさんは自分は魔王の呪いを解く事は出来ないが呪いを避ける事ができる相手を授けるとささやく。その相手とはハソンジンの息子ハラム。彼も同じ日に生まれていた。
9年後
それから9年後九死に一生を得たハソンジンは息子ラムと一緒に田舎でひっそりとく暮らしていた。しかしラムが持つ特殊能力を世間はを放っておきません。ラムは水がどこに埋まっているか見える子供です。干ばつに苦しむあちこちの村から井戸掘りスポット探しの声がかかります。そしてラムの話は祈雨儀式を目の前にして悩む巫女ミスの耳に届きます。ラムに会いに行った巫女ミスは彼が死んだと思っていたハソンジンの息子である事を知ります。
巫女ミス はハソンジンに会いラムを 祈雨儀式 に参加させ祈らせると告げます。ハソンジンは絶対反対です。彼は魔王を封じ込めた功を立てたにもかかわらずその直後に殺されかけた。王宮ほど不条理な所はなくラムに何か良からぬことが起こるのではと心配している。しかし今の彼には抗う力がない。9年前に格下であった巫女ミスは今は雲の上の存在になっていた。
運命の出会い
ラムを王宮に連れて行く途中道端で絵を売っている ホンウノ とぱったり出会う。なつかしさがこみあげてくる二人はしばらくの間ウノの家で会話を楽しむ。チョンギとラムは二人でどっか遊びに行ってろと言いつけられます。偶然に見えるこの再開は実は三神ばあさんがセットしたもの。
目が見えないチョンギは音を通し物を認識分析し、想像力で生きているが何事にも興味津々なたくましい少女。他の子供たちと違いラムは目が見えない事でチョンギを馬鹿にしない。ラムは自分が知らない不思議な世界とラムの不幸を肯定的にとらえます。二人は意気投合してお腹がすいた時には木に成っている桃を盗んだりもしました。
道を歩く二人に三神ばあさんが接近します。「坊や。これをもってお行き」と言いながら蝶々の模様の鍵を渡します。それを手に持つハラム。もう一度見ると無くなっています。実はハラムの首に蝶模様のあざとなってぴったり張り付いてます。この鍵は魔王がラムの体の中で暴れ出すのを防ぐ封印。三神ばあさんはこれからラムに何が起こるかすべてお見通しです。
短い時間だが強烈なインパクトを残した二人の出会い。しかし二人が再開するのに長い長い年月がかかるとは二人とも夢にも思っていない。
別れる直前にラムの顔を手で触って顔の形をたしかめるチョンギ。続けてラムにキスをします。
生贄
祈雨行事は干ばつと飢饉に苦しむ国家の最大イベント。水の特殊能力を持つラムは貴重な存在。巫女ミスは 成祖 (第4代国王)にラムを生贄にするよう進言しますが徳のある成祖 に却下されます。しかし巫女ミスの決意は変わりません。イベント最中にラムの人身御供作戦を決行するつもりです。
悪魔のささやき
イベントには長男で世子のカン王子、次男のチュヒャン王子、三男のヤンミョン王子も参加しています。弟のチュヒャンはカン王子の前では慇懃な態度を取りますが心の底では兄を追い落として王様の座を奪おうと企んでいます。
お世継ぎ兄に会って気分を害したチュヒャンは行事を抜け出して宮中を散歩する。たどり着いたのは歴代王様の肖像画が飾られている施設。先祖の絵を眺めていると奥からチュヒャンの耳に「王になる者よ」というささやきが聞こえます。魔除け札を破り奥の部屋に入ります。「王になる者よ。こちらに来い」そして封印された肖像画を覆う布のヴェールを取り払います。
「王になる者よ。我はそなたと一緒に進もう。」チュヒャン王子は手に持ったろうそくで魔王が封印される肖像画に火を点けます。
魔王の復活
祭壇では常香炉を前にラムが雨ごいをしています。そこに突風が吹きます。巫女ミスが生贄の呪いをラムに掛けている事に気付いたハンソジンでしたがミスの部下たちに囲まれ魔力を封じられます。
一方火と煙にまみれた肖像画の建物から魔王が出現します。しかし目の前にいるチュヒャンには目もくれず外に飛んでいきます。「どこにおる。。。みつけた!」彼は祈祷するラムにまっしぐらに進み彼の体の中に入ります。もがき苦しむラム。そこにカミナリが落ちてラムは湖に放り出されます。魔王は人間の体を借りなければ地上で活動ができないのです。
同時刻橋の上を渡るチョンギもカミナリの衝撃で水の中に落ちます。「お父さん、お父さん」と水の中で叫ぶ二人。
一方地上では大雨が数年ぶりに振ります。 チュヒャン 王子のせいで魔王が世に復活できたので干ばつの呪いも解けます。
魔力の封印
死にかけるラムの前に現れたのは蝶々の姿をした三神ばあさん。「ハラムよ。数千数百万の民のためにお前が犠牲になったのね。すまないけどあなたの目をもらうわ。目は魔王の力の源だから。」レーザーのような光で目を吸収していく蝶々に変身した三神ばあさん。魔王は目がないと魔力を使えません。一命を取り留めたラムですが視力を失います。
そして蝶々はチョンギの所に行き「すこしの間あなたに預けておく」と言いラムの目を授けます。
感想
ホンチョンギ第一話の主人公は死の神魔王でした。背景設定にほとんどの時間が費やされた回。初回では主人公のホンチョンギとハラムの人物描写あまりありませんが重要なメッセージを残しました。ハラムの中には魔王が入りました。しかし魔王の力の源である目はチョンギが身に着けています。つまりこの二人は離れられない運命です。そしてチョンギの父親は魔王を閉じ込める絵を描いた人。チョンギは神霊の画家の娘であるので次に魔王を封印する役目は彼女に回ってくるであろうと予想されます 。
あらすじ
魔王を見つけ出せ!
魔王を封じ込めた絵が焼かた事に一番驚いたのは成祖王。先王に憑いた魔王をやっとの事で絵の中に封印することができたのにまた振り出しに戻りました。「魔王を見つけ出せ!」と家来たちに命令します。しかしたとえ見つけ出した所で魔王を封じ込める絵が必要です。前の絵はチュヒャン王子が燃やしてしまいました。それを描いた神霊の画家は今や恍惚の人となり使い物になりません。
19年後のチョンギ
魔王復活から19年後。ハラムから目をもらったチョンギは父親の絵の才能を受け継ぎ国家直属の画団で働きます。しかし裏ではその才能を悪用し名作のコピー画造りに精を出します。精神病の父親を治す高貴な薬を買うためです。
19年後のハラム
青年になったハラムは目が見えません。その両目は赤いです。彼は星を見て運勢を占う官庁の役人として働いております。王様をはじめ多くの人たちが19年前に 祈雨行事 で祈祷して雨を降らせた彼をありがたく思っています。昼は官吏ですが夜は秘密結社のリーダー。人々が知らない貴重な情報を入手しそれを欲しがる人達に売る商売で巨万の富を手にします。秘密結社のアジトである月星閣では日月星という仮名を名乗り人と会うときには仮面をかぶって素顔を見せません。
薬は偽物
チョンギにコンスタントに贋作を依頼するのは チョンセンネ 。 月星閣で売買を担当する人間。名画のコピー作品をせっせと描き50両貯めこんだチョンギは知人の紹介で中国商人と会い精神病の特効薬を全財産を投げうって購入する。喜び勇んで街で絵を売る父親に行き薬を飲ませるが効果がまったく見られない。相変わらず目の前にいるチョンギを自分の娘と認識しておらず自分の娘はちっちゃな盲目の少女だと思っている。
不審に思ったチョンギは商人を紹介した知人の家を訪ねる。家の前でチョンギは「生活のためとはいえ父親の病気を治すため一生懸命働くチョンギをだますのは胸がいたむ」とする知人夫婦の会話を聞く。知人も商人も チョンセンネ の手下で薬をえさにチョンセンネが支払った贋作代金を回収していたのだ。
19年後の巫女ミス
巫女ミスは雨ごい祈祷中のハラムに生贄の呪いをかけ 成祖王 の怒りを買い宮中から追放されてしまいます。彼女を庇護したのはチュヒャン王子。彼の王座簒奪の手助けになると考えたからです。巫女ミスも次期の王様をチュヒャンにして自分が宮中を牛耳ろうと企んでいます。彼女はチュヒャン王子に「魔王の力を借りれば次期王様になれる」と進言します。
月星閣 を訪ねるチュヒャン王子
世子カン王子を何者かが襲撃しますが大事には至りません。犯人の事を知るためにチュヒャン王子は 月星閣 を訪ね仮面をした情報通の日月星(ハラム)と対座します。
だがハラムは世子カン王子襲撃の犯人を知りたいなら自分の顔を鏡で見なさいと答えます。チュヒャン王子が黒幕だと知っているのです。一瞬ハラムを殺そうとしましたがハラムに「私を殺せばたとえ王子でもただではすみませんよ」と言われ思いとどまります。
ハラムを普段から可愛がる 成祖王 は彼を呼びつけ雑談しますがハラムはチュヒャン王子の悪事を黙っています。ハラムは何かと目をかけてくれる 成祖王 をありがたく思っていますが父親を殺した巫女ミスや王族に対する恨みを捨てる事ができません。
チョンギのミニ復讐劇顛末
チョンセンネ に頭にきたチョンギはバレバレの名画コピー作品を書いて知人に持たせて 月星閣 に行かせます。大喜びする チョンセンネ 。さっそく購入して店の中の一番目立つ場所に飾りますがチョンギの通報を受けた役人がやってきてその絵が贋作である事を見抜きます。役所に連行される チョンセンネ 。その姿を見てニコニコ笑うチョンギ。チョンギと目を合わせたチョンセンネ はチョンギの仕掛けた罠だと気づきます。
復讐に満足するチョンギであったがチョンセンネは巨額の賄賂を使って無罪放免になります。街でチョンギを見つけたチョンセンネは彼女を追っかけまわします。絶体絶命の危機の中チョンギは道に留まっている綺麗な装飾の籠の中に隠れます。
追っかけて来たチョンセンネ。籠に近寄り中をあらためようとする。籠の窓から顔を出した素顔のハラム。「私は王様直属の官吏であるが中を調べるなら命を懸ける事になるぞ」と恫喝され引き下がります。 チョンセンネ のボスは 月星閣の主=日月星(ハラム)。しかし普段は仮面をかぶっているのでチョンセンネは主の素顔を知りません。
魔王の復活
籠の中に入ったチョンギは「どなたか存じ上げませんが追われているのでしばらくかくまってください」と頼みます。前に座っているのはハラム。19年前の初デート、初キスの相手です。
お互いを認識できませんが懐かしい感じを受けます。「あんまり綺麗な籠だったので女性用かと思ってました」と相手に伝えるチョンギ。 チョンギはハラムの盲目の赤い目を素敵だとほめます。自分の弱点をチャーミングポイントと言ってくれた女性。19年前に音と想像力で事物を判断していたチョンギをハラムが素敵だとほめた状況と立場は逆になれどよく似ています。会話中ハラムは盲目のチョンギを思い出しますが目の前の女性は目が見えるので同一人物だと考えておりません。
移動中に籠が揺れます。その拍子でチョンギがハラムに抱き着きます。するとハラムの首のあざがきらきら光ります。三神ばあさんが与えた蝶々の鍵のおかげでハラムの体の中にはいっていても眠らされていた魔王。しかし魔王の力の源である目を持った女性と触れ合う事により封印が解け眠りから覚めたのです。
体の異変に気が付いたハラムはチョンギを籠から追い出します。体をどんどん魔王に支配され苦痛でのたうち回るハラム。籠の天井を突き破って空に舞い上がります。完全に魔王の姿をしています。周囲をながめ回す魔王がつぶやきます。「目を見つけたぞ。」
感想
第2話では魔王が復活してから19年後のチョンギとハラムの生活が描かれます。ハラムの中には魔王が潜んでいますが三神ばあさんのお守りにより眠らされています。しかし19年ぶりにチョンギとハラムが再開した事により封印が解け魔王が復活します。魔王の目を持つチョンギと体を持つハラムが離れられない存在である事は明らかです。19年前の初の出会いの時も好感度抜群で二人はこれからもっともっと惹かれ合う事間違いありません。しかし二人が近づくほど悪魔の扉が開くという過酷な運命を背負わされています。
このドラマを演出したのはファンタジー「星から来たあなた」や日本のリメイク版「101回目のプロポーズ」を手掛けたチャンテユ。彼はハッピーエンド好きなので結果は見えています。これからは道筋が見えるドラマを魔王という新要素を使ってどれだけ盛り上げるかが人気のカギになるであろうと予想されます。。
激突!ハラム魔王VS虎霊
あらすじ
追跡
ハラムの体で復活した魔王。周辺を見渡し自分の目を持つチョンギを探し当て彼女の元へ急行します。
宮中ではフクロウが泣いています。不吉な予兆です。異常を感じる王様。
山道を歩いているチョンギは焚火をしている三神ばあさんに出会います。「こっちに来て火に当たりな」魔法の力で強引にチョンギを座らせます。焚火の周りにはおばあさんの目に見えない防護幕が張ってあります。魔王はチョンギの真横まで来ますがチョンギに気づかず立ち去って行きます。
街を見回していると魔王は官吏警備隊と鉢合わせになり彼らを次々殺していきます。
一方焚火で居眠りをしていたチョンギが目を覚まします。「いけない。もう行かなきゃ」と三神ばあさんが止めるのを振り切って防護幕の外に出てしまいます。魔王が気配に気づきチョンギを急襲します。
虎霊の登場
魔王の長い爪がチョンギの目を奪おうとした瞬間虎霊 が止めます。「ここは私が守る山。早々に立ち去れ!」鼻で笑う魔王。二つの神様が激しく激突します。意外にも虎霊は強く魔王をどんどん追い詰めていきます。とどめを刺そうとした瞬間三神ばあさんが止めに入ります。
運命の子
蝶に変身した三神ばあさんは魔王を呪文で金縛りにして身動きがとれないようにします。「あら、三神おばあ様!」大虎から少女の姿に変身した虎霊が答えます。
魔王が死ぬことはなく取りついた人間にだけ死が訪れるので魔王はさらなる自由を得る事になり状況が悪化すると説明する三神ばあさん。
魔王を殺す事はできないが永遠に閉じ込める事は可能で目の前にいる娘が閉じ込める器を作る運命の子だと三神ばあさんは話します。だから彼女が器を作るまでチョンギとハラムを守ってほしいと虎霊に頼みます。
二人の会話中魔王の姿はハラムの姿に変化していきます。
失踪騒動
我に戻ったハラム。木の上にいますがそのまま地面に落ちて気絶します。チョンギは彼をおぶって近くの小屋に運び介抱します。
魔王に襲撃された時一人だけ生き残った役人がいて王様に報告します。成祖王はハラムが同時刻その山に入っていた事を知っているので軍を探査派遣するよう命じます。
街中では庶民に人気がある日月星(ハラム)が失踪したと噂が流れ大騒ぎ。人々があわただしく動きます。
ハラムのイケメンボディガードムヨンはハラムを探しに馬に乗って山に入ります。
もう一人の主人公
朝鮮絵画最高責任者ハンゴン はヤンミョン王子と共に山水画を鑑賞しています。ヤンミョン王子はチョンギとハラムの恋に絡んでくるもう一人の主人公。「さすが朝鮮最高峰の画家パクウィだ。すばらしい。ところでこの蝶はなんだ?」「ヤンミョン様。この絵は恐らく偽物です。贋作者がよくこのような印を絵の中に忍ばせます。」山水画に造詣が深いヤンミョン王子はこれほどうまくマネができる人間に興味を持ちハンゴンに探し出すよう命じます。
そこに王様からの特使がやってきてハラムが行方不明なのでヤンミョン王子が直接探索するようにとの命令を伝えます。
一方チュヒャン王子は巫女ミスと密談しています。ミスは霊気が一番強い冬至の日に宮中でフクロウが泣き森の中で兵士たちが殺されたのは偶然とは思えないのでチュヒャンに直接死体を調べるよう進言します。
魔王の仕業だ!
現場に直行し死体をチェックするチュヒャン王子と巫女ミス。兵士たちの殺され方が人の手によるものとはおもえなかったので魔王の仕業だと断定します。
小屋でチョンギから看病を受けるハラムは意識を取り戻します。しかし病状は思ったより重く寝込んでしまいます。医者を呼ぼうと街に出るチョンギ。一人取り残されたハラムは彼を看病する女性と9歳の時にデートした女の子が重なってしまう自分の感性を不思議に思います。
君の名は?
ハラムを探すヤンミョン王子とハラムのボディガードムヨン。チョンギも医者を連れてダッシュで向かっています。最初に小屋にたどりついたのはムヨン。ソマ(馬の名前)がここまで導いてくれましたと説明するムヨン。ヤンミョン王子も探査犬を放っているのですぐにここを見つけ出すだろうと報告します。そこにぜーぜー息を切って入って来たチョンギが到着します。「君は看病してくれた娘だな。所で名前は何と申す?」「ホンチョンギです。」19年前に会ったあの少女と同じ名前だ!
感想
「ホンチョンギ」第三話の瞬間最高視聴率は9.6%。平均視聴率は8%。韓国ドラマの視聴率基準からすると普通よりは良い数字と認識されます。但し放送日が月曜、火曜だと話が違ってきます。韓国人の月曜火曜の夜はドラマタイムではないので月曜火曜ドラマは苦戦を強いられてきました。そして同じ時間帯の裏番組に「警察授業」という強力なライバルが存在します。なので「ホンチョンギ」は興行的に成功していると言っていいでしょう。
今回は3人目の主人公ヤンミョン王子が登場しました。チョンギに一目ぼれし親友ハラムとチョンギを巡り恋のバトルを繰り広げる人です。王位の座を長男から簒奪しようとする野心家次男の野望を粉砕しようとする勢力の中心でもあります。ゆったりのんびりの風貌ですが結構忙しい方です。彼の活躍に期待。
今回三神ばあさんは虎霊にチョンギが魔王を永遠に閉じ込める器を作る子だといいました。これでチョンギの宿命がなんなのかはっきりしました。
あらすじ
疑惑
目の前にいる女性が9歳の時の思い出の少女と同じ名前である事を知ったハラム。次にお父さんの職業を聞き街角の絵売りだが前は画家だったとチョンギは答えます。これも一致します。ただ目の謎だけが解けない。ハラムはそれ以上突っ込みません。風が冷たいので中にお入りくださいと勧めるチョンギ。
二人の様子を草むらの茂みから見ていたチュヒャン王子と巫女ミス。魔王の痕跡を追ってここまでたどりつきました。二人ともハラムが怪しいと思っていて魔王がハラムの体にいるのか、あるいは何らかのつながりがあると踏んでいます。その根拠は生き残った兵士が王宮で「水の怪物を見た」と証言した事、魔王殺戮の現場付近に潜んでいた事など。ハラムが水の精気を持つ者である事は誰もが知っています。
三角ロマンスの始まり
そこにやって来たヤンミョン王子。「学者風の着物を着た男をみなかったか?」「見ておりません」とチョンギはしらを切ります。
念のため小屋の中を改めるといい進みますがチョンギに阻まれます。「無礼者!余を誰と心得るか。ヤンミョン王子であるぞ!」と歌舞伎風のポーズをとります。
目の前にいる平服の軽い男が王子だとは夢にも思わないチョンギはしばらくの間爆笑します。
「そちらがヤンミョン王子なら私はヤンミョン王子の正夫人である」とやり返します。
チョンギのリアクションの可愛さやチャーミングさにみとれてしまうヤンミョン王子。恋の始まりです。この王子はうっとりすると鼻の孔が大きく開きます。
「仮にあなたが本物だといたしましょう。なら王子というだけで下賤の民を踏みつけていいんですか?ヤンミョン王子という名前は通行手形か何かですか?」とチョンギはヤンミョンに詰め寄ります。
当惑するヤンミョン。「王子として生まれ王子として育ったから王子の振る舞いしかできないのだ。どう対応していいかわからん。」
「どなたかお越しなのか?」小屋から出てくるハラム。「おぉ。無事であったか!」「これはヤンミョン王子様!」
「やばい。本物だった。どうしよう?」チョンギは物の影に隠れてしまいます。
もうひとつのあざ
お風呂に入るチュヒャン王子は小屋でのヤンミョン王子とハラムのやりとりを回想します。「昨晩は急に意識を失い倒れてそれから記憶がございません。」ますますハラムを怪しみます。
風呂から上がると苦痛で脇腹を押さえます。そこには綺麗な模様のあざがあります。これは肖像画を燃やした時に出てきた魔王がチュヒャンに体当たりして体を突き抜けた際にできたもの。巫女ミスは過去に魔王と接触してこそその苦痛から解放されると言った事があります。チュヒャンが魔王と会わなければならないもう一つの理由です。
王位の譲渡
ヤンミョン王子は王様に今回の殺人事件は人間の力を超えた何者かによってなされた物と報告し、魔王の出現を示唆します
自分の無事を知らせに直接王様に会いに行ったハラム。王様はフクロウの事、兵士殺戮の事などの説明を求めますが「恐れながら王様が恐れているのはその事ではないのでは?」と暗に王子たちの葛藤を指摘します。
1か月後に中国から皇帝の弟を団長とした使節団が来るのでその行事を終わらせてから王位の座を長男カン王子に明け渡すつもりだと王様はハラムに伝えます。下準備がよくなされていない急速な王位譲渡はハラムをも巻き込む骨肉の権力争いの激化を意味します。王様は王位譲渡の前にクリアしなければならない課題として神霊の画家探しを挙げます。ホンウノはすでに痴呆の人となっているので期待できません。
絵画展覧会
神霊の画家を見つけ出すために王様が考えた策は絵画展覧会(梅竹軒画会)を開催する事。全国から名だたる画家が現れるのでその中に神霊の画家がいると期待します。
チョンギももちろん手を挙げます。大会の褒美目当てです。しかし彼女の上司である絵画団団長の チェウォノ が出れないようあれこれ邪魔をします。ホンウノの親友である チェウォノ は娘のように思っているチョンギがトラブルに巻き込まれないか心配しています。だが父親の精神病を治すラストチャンスかもしれないこの絵画大会にチョンギは上司を振り切ってでも参加しようと決意します。
再開
絵画大会への参加者名簿を手渡しに宮殿に入るチョンギ。宮中を歩いていると向こうに一人たたずむハラムを見つけます。だまって素通りしようとしますがハラムはその気配から相手がチョンギだとうすうす感ずいております。「知らないふりをされるほど私はそなたに失礼な事でもしたのかな?」「いいえ、そうではなくてあの時私がヤンミョン王子とちょっとありまして。。。」「ヤンミョン王子に愛の告白でもしたのですか?」(すでにハラムの中に嫉妬心が芽生えています。)かぶりを振ったチョンギは「私大変無礼な事をしてしまったのです。」
そこに向こうからヤンミョン王子がやってきます。上着をほっかぶりして顔を隠すチョンギ。「よう、ハラム。元気であったか?ところで隣の女人は誰だ?」何も言わずスタコラ逃げるチョンギ。走っている途中上着がひらりと落ちて素顔をさらけ出します。チョンギをうっとり見つめるヤンミョン王子。走って彼女を追っかけます。
男やもめ
風吹きとおしの楼閣で座る3人。
「訳を聞こうではないか。何故逃げた?」
「それがその。。。あの小屋の前で私は世子様に大変無礼な事をしてしまいました。顔を合わせづらくて。」「それと今回の絵画大会の参加者名簿を手渡しにきたのですがもしヤンミョン様が参加者の一人があの時の娘だとお気づきになれば審査が不利になるかもしれないと思いまして。。。」
「たわけめ。たかが参加者名簿くらいで人をどうこうするほど小さな人間ではない。」
「今 “ たかが参加者名簿くらい“とおっしゃいましたね。先日の王子の振る舞いしかできないというお言葉よく理解できました。王子様にとっては“たかが参加者名簿くらい”でしょうがこの名簿の名前ひとつひとつに大切な願いや人生の希望が込められているのです。私の夢も含めて。」再び王子に反抗的な態度をとるチョンギ。
ここでハラムが助け舟を出します。「先日の無礼は王子様だと知らなかった時の事なので度量の大きな王子様ならお許しくださる。君も謝るんだ。」
「王子様。あの時は知らぬ事とはいえとんだご無礼を働き誠に申し訳ありませんでした。」
「聞こえん。もっと大きな声で言え!」
「私の罪は死に値します。成敗してくださいませ。」
「それは出来ぬ相談だ。私が男やもめになってしまうではないか。」
「えっ!」という表情のチョンギ。
「その口で申したではないか。私はヤンミョン王子の正夫人だと。」
「それと “ たかが参加者名簿くらい“と 言った言葉は取り消す。」
ハラムはおちょこに入ったお酒をこぼします。
ハラムの指示でおいとまするチョンギ。その後ろ姿を名残惜しく見つめるヤンミョン。
王子はハラムに絵画大会のオークションバイヤー参加券を渡します。特賞はオークションセリ落とし最高額で決まります。
特効薬
絵画大会の告知がなされ各地の画伯たちが次々と上京します。街中では特賞受賞者を予想したストリートギャンブルが横行しています。
大会実行委員会の責任者であるヤンミョン王子は大会準備に滞りがないか夜間も見回りを続けます。そこで鉢合わせした 朝鮮絵画最高責任者ハンゴン から大会は神霊の画家探しのために王様がひねり出した手段だという話を聞かされます。
一方道端で絵を売るホンウノは倒れてしまいます。駆け付けた医者はチョンギにもう長くないと告げます。可能性があるとすればそれは精神病の特効薬天心丸であるがとても高価で簡単に手に入らないと伝えます。
落ち込んで画壇に戻ったチョンギだが同僚のチャヨンウクやチェジョンから大会で優勝すればどんなものでも買える金額を手にする事ができるとともにヤンミョン王子が願いをひとつ聞きいれてくれるという話を聞きます。この二つがかなうなら天心丸を手に入れる事ができます。がぜんやる気が出るチョンギ。
大会の朝
大会前日の夜 絵画団団長の チェウォノが大会参加者名簿にチョンギの名前が入っているのを見つけ倉庫部屋に外から鍵をかけて監禁してしまいます。ふてくされるチョンギ。朝になるとチョンギからしか絵を買わない常連客が訪れます。
魔力で扉を開錠します。明らかに人間ではありません。中にいるチョンギに「注文した物はできているか?」と聞きます。武人の絵を差し出します。「気に入った」と言い目でその絵を吸収していきます。その隙に倉庫から逃げ出すチョンギ。
大会会場の入り口に待ち伏せしていたのはチョンセンネと子分たち。「借りは返してもらうぞ」と言いチョンギを連れ出そうとします。そこにハラムが登場しチョンギと共に会場の中に入っていきます。
感想
ヤンミョン王子の登場でドラマはがぜん面白くなってきました。チョンギとハラムのやり取りは情緒的ですがヤンミョン王子との駆け引きは軽快でコミカルです。今回はラブロマンスではなくラブコメの回でした。大したイケメンではないですがヤンミョン王子はいい味を出しています。それとダークサイドのチュヒャン王子も若いのに貫禄があり、緊張感を放っています。いい役者さんですね。今回は作品の幅が広がり特に楽しく見れた回でした。
名場面で振り返るホンチョンギOST(日本語字幕付き)
あらすじ
会場へ
チョンギは絵画大会会場の入り口で チョンセンネと子分たち に絡まれますがハラムと彼のボディガードムヨンが蹴散らします。
同僚のチャヨンウクやチェジョン と並んで座るチョンギ。神の域の画家、奇跡の画家、魔術の画家などの愛称で知られる高名な画伯たちがすでに席にいます。びびるチョンギですが父親の薬を手に入れるためには何がなんでも優勝しなければなりません。気合をいれます。
聞き覚えのある声
貴賓席に座るハラム。近くにチュヒャン王子も腰かけています。そこで記憶にある声を聞きます。それは9年前の実家の庭。「魔王を閉じ込めた日にそのまま死んでいればよかったのに」と言って剣を振りかざして父親ハソンジンを殺した男の物です。今はチュヒャンの護衛隊長をしているキムギョンロ。ハラムはキムギョンロの後ろで指示した人間が誰かを調べるという新しい課題ができました。復讐心に燃えるハラム。
第一次審査
大会3次審査まで行われその過程で参加者たちがどんどんふるいにかけられて落とされていきます。最初のテーマは梅と蝶々を題材とした絵。公正をはかるため審査は誰がえがいたかわからない無記名方式で実行されます。
「不合格」「不合格」「不合格」 が連呼される中チョンギの絵が特別審査委員4人全員からものすごく高い評価を得ます。しかし審査委員長であるヤンミョン王子は 「不合格」 を意味する青札を掲げます。
ヤンミョン王子につられて陪審審査員席にいる一般審査員たちも次々青札を掲げたのでチョンギは不合格となります。
スーパー合格札
チョンギが立ち上がります。「ヤンミョン様。結果は受け入れますが訳をお聞かせください。」
この絵を描いた人間がチョンギだという事を知り当惑はしながらもヤンミョン王子は人の気を引こうとする浅ましさがこの絵に見えると答えます。誰の目からみても王子が屁理屈を言っていてこの絵を描いた人間を強引に振り落とそうとしている意図は明らかです。
「わかりました。実力本位というのは建前で結局王子様の好みで合格か不合格か決めるという事ですね」とチョンギは憎まれ口をたたきます。
王子様に向かってなんと無礼なと見物席で非難の声が上がる中 朝鮮絵画最高責任者ハンゴン が前に進み出ます。「私はこの特別合格札の権限を持ってこの画家を合格させたいと思います。」
特別合格札は特別審査員に1回だけ使う事が許される特権ウルトラカードで不合格と判定される人間を合格にする事ができます。
ハンゴン は親友である絵画団団長の チェウォノ からホンウノの娘がこの大会に参加するかもしれないと事前に聞かされていました。ホンウノの血筋でこの実力。彼女は間違いなく王様が探している神霊の画家に違いないと判断。後の事を考えると落とすわけにはいかなかったのです。
ヤンミョン王子の考え
ハンゴン が本大会を神霊の画家探しと考えているのに対しヤンミョン王子は贋作づくりの犯人を捜す機会ととらえていました。絵に描かれた蝶々とパクウィ画伯の山水画の蝶々が同じだったので大会でこの絵を描いた者が犯人だと見抜き落としたのです。ただチョンギがその張本人である事は予想外でした。
どこからか蝶々が2匹飛んできてチョンギの絵に留まります。
ハラムの正体を知る
休憩インターバルの間チョンギは隣にいる同僚チェジョンに貴賓席に座るハラムについてあれこれ訪ねます。そしてハラムが19年前に雨ごい行事で祈祷した少年で呪いのため目を失ったと聞かされる。 現在「いいな」と思っている青年 と 淡い恋心を抱いていた 9歳の少年がチョンギの頭の中で重なります。
桃の木の思い出
第一次審査で合格したのは20人。神格の画伯たちはもちろんの事チョンギの同僚チェジョンや チャヨンウク も生き残っております。
ヤンミョン王子は次の題材は自分の親友であるハラムから出してもらうと言いハラムを紹介します。ハラムは桃にちなんだ絵を描いてほしいと画家たちに頼みます。
二人の思い出の場所桃の木。19年前のデートの時チョンギは桃が食べたいとハラムにせがみます。他人の桃の木に登って桃を盗んでいる時に木から落っこちてしまう。番人のおばさんに見つかってしまい追っかけらて手をつないで逃げます。桃を題材に出した事でハラムがあの時の少年である事をチョンギは確信します。あなたはあのハラムなのね。聞きたい。何故あの時次の日に約束の場に姿をあらわさなかったのか。。。チョンギのハートに完全に火がつきました。
感想
今回の撮影はすべて大会会場で行われました。それでも緊張感があり最後まで飽きずに楽しく見れたのは脚本と演出がうまいからでしょうね。今回はチョンギとハラムがお互いを確認しあう事ができたという面で意味がありました。次回は二人の恋に大きな動きが見れそうです。今回のヤンミョン王子はかっこよかったです。いつもはチョンギにやりこめられるのに今回はびしばしチョンギを追い詰めます。普段はひょうきんでも出るところに出ればかっこよく決められる能力のある人だという事をドラマは見せつけてくれました。
あらすじ
黒い岩
桃をテーマとする第2次審査でチョンギが書いた絵は黒い岩を見せる山々が中心の物です。山の麓の桃ノ木の下で少年と少女が戯れている姿がちっちゃく描かれています。これはハラムが出した桃のなぞなぞに対するチョンギの答えです。
岩は白をベースにするのが基本だがチョンギの岩は黒い。審査委員も観客も皆おかしいと思っている。ヤンミョン王子が訳を聞きます。
「これは私が最初に見た岩山の光景なのです。」「私は9歳まで目が見えませんでした。干ばつが終わった大雨の日でした。突然目が見えるようになりまっさきに飛び込んだ光景がこの絵になります。」
皆その話に感銘します。チョンギは第2次審査をパスし、6人が残ります。
神霊の画家
その晩ハンゴンはヤンミョン王子を訪ね昼間スーパー合格札を出して世子に逆らった事を詫びます。そしてチョンギが申請の画家ホンウノの娘であり本日示した彼女の絵の実力から彼女も神霊の画家に違いないと伝えます。
複雑な顔をするヤンミョン王子。タン王朝最高画家と呼ばれるパクウィに引けを取らぬ画家が贋作づくり人である事がもったいなかったし贋作師がチョンギであった事がさびしかったのです。
忠告
ヤンミョンは大会参加画家たちの食事部屋に入りチョンギに「あの絵の蝶々は何度か見た」と言います。「おっしゃる意味がわかりません」とすっとぼけます。ですがチョンギはヤンミョンが自分が贋作師である事を見抜き、だからこそ審査会で落とそうとしたのをその言葉からはっきり理解しました。
廊下に呼び出したヤンミョンはチョンギに超一流になるためにはコピー作りはやめて自分自身のオリジナルを創作しろと言い、今回たとえ優勝したとしても贋作師であることがばれたら致命傷になると伝えます。
画団団長チェウォノも最終審査は辞退しろと迫ります。チョンギはこの言葉が意地悪でなく愛情から来ているとよく知っているので心が痛いです。
かといって父親の病気を治せるかもしれない特効薬のチャンスを逃したくもありません。
「どうすればいいんだろう?」チョンギは馬小屋で一人つぶやきます。「どうにもならない事でくよくよするなよ」という声が聞こえます。この言葉は19年前に目が見えなくてぼやいているチョンギにハラムが言ったのと同じです。ハラムが馬小屋に現れました。
19年ぶりのデート
「馬に乗らないか?」とハラム。19年ぶりのデートです。この頃ハラムに免疫ができたのか馬の二人乗りくらいの接触なら魔王が起きてこないようです。たどりついたのは湖畔。「ここをご存じで?」 「 ソマ(馬の名前)がよく休憩する場所だ。」ここは19年前のデートスポットのひとつ。そしてハラムとの再会の約束の場所。毎日そこを訪れたが姿を現さなかったハラム。
「今日はたくさん星が見えます。北斗七星も。」「どれくらい多い?」「1億個くらいかな。」
この会話は19年前と全く同じです。但し今回は聞く方と答える方のポジションが全く逆です。二人は二人の記憶であそんでいます。
我慢できなくなったチョンギは先に口を開きます。「ねえハラム。あんたあの時のハラムなんでしょ?」それまでの敬語からいきなりため口です。
ハラムの手を取って自分の顔を触らせるチョンギ。ハラムがキスします。
チョンギとハラムの湖畔のキスシーン
魔王の覚醒
キスしてお互いの愛を確認しあう二人だがハラムの首の蝶々のあざがピカピカ光り出します。目に近い唇がひっついてしまうとさすがに魔王も眠りから覚めるでしょう。
ハラムは頭痛で頭を押さえます。頭の中ではハラムが水の中にいて魔王の呼び声を聞きます。「水の霊気を持つ者よ。私の所に来い!」
「ハラム、しっかりして!」その言葉でハラムは我に返りました。チョンギと接触して魔王を2度召喚。もはや偶然ではない。彼女に近づけば近づくほど不幸を呼び寄せると判断したハラムはわざとチョンギに冷たくします。
「その少年の事は忘れたほうがいい。そのほうが君のためだ。」
「ではなぜ口づけなされたのですか?」
「何も言う事はない。約束の日にその少年は現れなかった。それは少年が彼女の事を忘れたからだ。」
無言で馬に乗って宮に戻る二人。
その夜チョンギは一人布団の上で転げ回って暴れまくります。「うぁー!何故私にキスなんてしたのよー!!!」
クーデターの誘いと裏切者
同じ日の夜チュヒャン王子はヤンミョン王子を個別に呼びます。まず自分たちの祖父である英祖はクーデターで王様になったが歴史は祖父を正当な王様として認定していると前置きし病弱な長兄カン王子ではこの国を守れないので自分が王様になると宣言。ヤンミョンにクーデターに参加するよう協力を求めます。しかしヤンミョン王子は申し出をきっぱり断ります。
このやりとりを盗み聞きして紙に書き留めたメモを伝書鳩で飛ばした人間がいます。 ハラムの父親ハソンジンを殺した実行犯でチュヒャンの護衛隊長をしているキムギョンロです。宛先は成祖王。キムギョンロは 結局成祖王 のスパイだったのです。しかし伝書鳩は王様に届かず途中ハラムのボディガードムヨンに矢で射抜かれハラムの手に入ります。そして密告者が誰かわからないような巧妙なやり方でキムギョンロが裏切者である事をチュヒャンに教えます。チュヒャン勢力の結束を崩すためなのか、あるいはチュヒャンに父親殺しの犯人を始末させるためなのか、ハラムの意図がどこにあるのはわかりません
、一方キムギョンロが 成祖王の人間ならハソンジン殺しを直接指示したのは 成祖王 かもしれないという疑惑が浮上しました。 成祖王に愛されるハラムにとっては悩ましい問題です。
最終審査
翌日の最終審査を絵をパスした画家6人のオークションが始まりました。最高値の絵を描いた者が優勝です。チョンギの絵の番になると事実上ヤンミョン王子とハラムのセリ落とし一騎打ちとなりました。ヤンミョンがいくら値を釣り上げてもハラムはさらにその上を行きます。ハラムが妥協しないとわかったヤンミョン王子は諦めます。最終値は米300石。これはそれまでの最高値150石の2倍です。チョンギが優勝。チョンギは心の中で「いくら突き放しても私はあなたを忘れる事など絶対できないです」とささやきます。
チョンギはヤンミョン王子に優勝の褒美として精神病特効薬である天心丸をねだります。承諾したヤンミョンはチョンギが父親の病気を治すために贋作づくりをしなければならなかったと気付きます。
魔王め!
会場の入り口をふらふらと歩くホンウノ。目はうつろで手に筆を持っています。チュヒャン王子とハラムが別々に会場内から出てきます。
チュヒャンを魔王、ハラムをハソンジンと錯覚するホンウノ。ハラムに「ハソンジン道士!お逃げください。魔王は私が食い止めます」と叫んで手に持っている筆をチュヒャンに投げつけます。筆をキャッチしたもののチュヒャンの顔に墨が跳ねます。
「お許しください、王子様!父は頭を患っているのです!」と謝るチョンギ。
仁王立ちのチュヒャン。
感想
第6話は重要な事をはっきりさせた回でした。
チョンギもハラムも互いを深く愛し合っている事。(たぶんヤンミョン王子が入り込む隙はないでしょう。)
このままチョンギとハラムの仲が深まれば二人の運命は破滅してしまう。魔王に体を乗っ取られたハラムはチョンギを殺して目を奪ってしまう。三神ばあさんが明らかにしたように二人が結ばれるにはチョンギが神聖な絵を描きそこに魔王を永遠に閉じ込めるしかない。ストーリーはその解決方向に進むでしょう。
王様がチュヒャンを警戒しており、長兄世子を守るための対策を練っていた(スパイキムギョンロの派遣)。
サブストーリーではありますが王様がハラムの父親ハソンジンを殺したのかどうか、そしてもしハソンジンを本当に殺していたのであればどう出るかもこれからの流れを大きく左右するでしょう。
あらすじ
借り
第6回目はチョンギの父ホンウノがチュヒャン王子に「魔王め」とののしって筆を放り投げた所で終りました。
魔王を直接自分の目で見たホンウノがチュヒャン王子を魔王と勘違いしたのはチュヒャンも魔王が体の中に入り込める人間である事を示唆します。
チュヒャンに平謝りするチョンギ。ヤンミョン王子が仲裁に入りこの絵画会は自分が責任者であり行事中に起こった出来事は自分の責任であるので弟に免じて許してくれと頼みますがはねつけられます。
「そなた、父親の罰を自分が代わりに受ける事はできるか?」「はい。お受けいたします。」「さようか。それならそなたが絵を描くその腕をもらおう。」
チュヒャンの部下がチョンギの腕を切り落とそうとします。「おまちください!」とハラムが割り込みます。こんな娘から300石を出して絵を購入した自分は愚かであるがその賞金でなんとか許してもらえないかとチュヒャンに頼みます。
魔王となんらかのつながりがあると見ているハラムからの申し出はチュヒャンが望むものです。「では頼み事をひとつ聞いてくれるか?」「何をお望みですか?」「近いうちに会おう。」
チュヒャン王子はこの事件でハラムに貸しを作る事に成功し、チョンギの300石をせしめる事ができた。
いくつかの出来事
ヤンミョン王子はチョンギの同僚であるチェギョンを呼び出してチョンギの幼い時からの話を聞き彼女が偽物作りをしていたのは父親の薬代稼ぎのためだと知る。
月星堂の主として仮面姿で現れたハラムはチョンギに贋作させていたチョンセンネ とその手下どもに大金を与える。そして次もしチョンギに手を出せば命を奪うと警告します。
チュヒャン王子は部下たちに命じ父親である王様がチュヒャンの側近にスパイとして送り込んだキムギョンロを殺す。
ずらーっと並んだ王族や王宮関係者の木堀の名札を触っているハラム(恐らく殺人名簿)。巫女ミスの名札を触りながら「次はお前だ」とささやきます。
チョンギが宮中へ
王様に絵画大会の報告をするヤンミョン王子。隣にはハラムがいる。チョンギの絵をじっくり見る王様。この娘こそ王様が横に置きたがっている神霊の画家に間違いありませんと強調するヤンミョン。「おまえの隣に置きたいのではないのか?」と冗談を言う王様。鋭いです。「えっ」という表情のハラム。
チョンギは昼間は宮中の絵画館に勤務する事になり夜は王様の父親である英宗の肖像画を描く事になりました。
複雑な表情のハラム。魔王を英宗の肖像画に閉じ込める作業に関わった人々に不幸が訪れ、今回はその中心がチョンギだからです。
帰りにハラムを呼び止めるヤンミョン。聞きたくてしょうがなかった質問をします。「お主とチョンギは特別の仲なのか?」ハラムは知り合い程度の仲だと答えます。チョンギに興味をお持ちかとのハラムの問いにヤンミョンは「まだ何でもない仲」だと答えます。
ヤンミョンの気づかい
病床にいるホンウノを看病するチョンギ。隣に 画団団長のチェウォノ がいます。 ヤンミョンが宮中の絵画館 の仕事の話を持ってきました。父親の看病を理由にきっぱり断るチョンギ。
夜になってヤンミョン王子がチョンギを訪れます。「大会の絵を見てそなたがすごい絵の才能の持ち主である事がわかった。」「ようやく気付かれました?」チョンギはヤンミョンにハラムには見せない顔を見せます。
ヤンミョンはホンウノの病気は肖像画のせいではないかとチョンギに話します。自分も19年前の雨ごい行事の日にその絵を見たがその瞬間我を忘れてしまったとしその絵を描いた人間なら精神を病む事も十分ありえると話します。「王宮に入ってそれを調べてみないか?」
ヤンミョンはチョンギに宮中で勤務している間自分、チェウォノやハンゴンが父親の面倒を見ると言います。
「褒美の約束はどうなりました?」チョンギはヤンミョンには図々しいです。
「天心丸ならすでに手配してある。」これで王宮行きが決まりました。
チョンギはヤンミョンの顔に近づいて何度も「ありがとう」と言います。にやけるヤンミョン。
おまじない
宮中奉仕を決めたチョンギはチェウォノの家に報告に行きます。ヤンミョンがチョンギに気がある事に気付いているチェウォノは今からヤンミョンの家に挨拶に行く予定だとチョンギから聞きヤンミョンへのプレゼント用にチョンギが駆け出しの頃書いた虎の絵の掛け軸を持たせます。
道中三神ばあさんがチョンギに近寄ってきます。「ちょっとお待ち。その絵を見せなさい。」持ち主がいるからだめだと拒否するチョンギ。「主人が変わったんだから」と意味深な言葉をはき三神ばあさんは魔術でチョンギや周りの動きをストップさせます。
三神ばあさんは虎の絵におまじないをかけます。「これでよしと。これで届くべき場所に届くわ。」
(三神ばあさんはいつもストーリーの節目に登場し重要なメッセージを残します。この場合ヤンミョンに傾いたチョンギをハラムに軌道修正したようです。)
迷い道の先
チョンギはヤンミョンの家に向かいますがどこをどう曲がっても同じ場所にたどり着いてしまいます。どうする事もできないチョンギは意を決して毎回たどり着く家の門の中に入ります。するとそこはハラムの家でした。
お茶を出されたチョンギは大会で大金を使って絵を買ってくれたこと、チュヒャン王子の追及から自分を救ってくれた事を感謝します。しかし商売人としてすることをしたまでだとハラムは突き放します。
チョンギはハラムが心にたくさんの問題を抱えていると指摘し、「いつか約束を忘れるくらいつらい日が来たとしてもあなた様を信じ待っていた人がいた事を忘れないでください」と言いハラムをドキリとさせます。
チョンギはハラムの家を出ますが虎の絵の掛け軸はそのまま置いて行きました。
軒下で大きなため息をつくハラム。感情を抑える事ができないハラムは「このままではだめだ」とつぶやきチョンギを追っかけて行きます。
追いかけた人
ハラムの家を出ると外は雨。雨に打たれながら道を歩いていると追っかけてくる人間がいます。満面笑みのヤンミョン王子です。すかさず自分の衣でチョンギをカバーします。
雨の中街中を駆ける二人。途中チョンギが転びそうになります。チョンギの額に手を当てるヤンミョン。「熱があるではないか!このままではいかん。どこか休む場所を探さなくては。」
ヤンミョンはチョンギを強引におんぶして走っていきます。「何故こんなに優しくしてくれるのですか?」「そなたを見るたびに心が痛むのだ。」
そこに傘を片手に持った男子が現れます。「そなた、ハラムではないか。」
「申し訳ありません、王子様。彼女との約束は私が先です。」
感想
三角関係バトルが勃発した回でした。ハラムの切なさ、ヤンミョンのやさしさに女性視聴者はときめく回である事間違いないでしょう。いたり尽くせりのヤンミョンのいじらしさに好意を抱くファンも増えると思います。神霊の画家にチョンギを作り上げようとするヤンミョン。チョンギの神霊画作りが彼女に悲劇をもたらす事を知っているハラム。二人がこれから対立していくのは明らかです。
個人的にはチョンギとチェウォノのやりとりが良かったです。盲目の時も宮中に行くことになった今もいつも父親のような愛を注いでくれるチェウォノと彼に感謝の気持ちいっぱいのチョンギの会話が心にしみます。
「ピノキオ」や「あなたの声が聞こえる」でもそうでしたが チェウォノを演ずるキムグァンギュは知性的だけど気が弱く 父親のように慈悲深い上司をやらせたら本当にうまいです。
あらすじ
お前の目に私は写らないのか ?
チョンギをおんぶして雨の中を進むヤンミョン王子。そこに現れたハラム。
「申し訳ありません、王子様。彼女との約束は私が先です。」
ハラムに行こうとするチョンギ。彼女の手を掴み離さないヤンミョン。「約束?この雨の中ホン画工を歩かせたのはそなたか?」「雨の中を歩いているとは知りませんでした。」
ヤンミョンはあきれ顔でチョンギとどこかに行こうとします。
しかしチョンギはヤンミョンの手を振りほどいて「ハ様は目が見えませんので。」と言いハラムの所に歩みます。
お前の目に私は写らないのかと心の声でぼやくヤンミョン。相合傘で遠のく二人を切なそうに見送ります。
たまには正直に
吹きざらしの楼閣で雨宿りする二人。「会いに行けなかったのは約束の日に目を失ったからだ。本当はものすごく会いたかったんだ。でもそうすると桃を探していた自分に戻ってしまいそうで。そうなりたいけどそうはできない。だからしばらくの間知らない人間のふりをしてほしい。」
「たまにはあんたが今日のように心の中をさらけ出して正直に私に話をしてくれたらうれしいわ。」
立ち去るチョンギ。彼女を見送りながら「待っていてくれ。かならずそばに行くから」とささやくハラム。
王様の事情
魔王が復活してからチュヒャン王子が魔王を探し回っていると部下から報告を受ける成祖王。チュヒャンやヤンミョン王子に個別に手紙を書く王様。途中吐血します。「私には時間が限られているという事か」とつぶやきます。ハンゴンを呼び1か月以内に肖像画を完成させるよう指示。「お言葉ですが1か月では。。。」「私には時間がない!」
チュヒャンの動き
野望を捨てろという文を王様からもらったチュヒャン王子。しかしチュヒャン王子は私よりご自身の身を案じたほうがよろしいとつぶやき父親の警告を全く意に介さない。
魔王につけられた下腹のあざの痛みは相変わらずチュヒャンをいじめます。
側近だけを集めた密談で情報を整理するとホンチョンギは神霊の画家ホンウノの娘。ハラムが目を失った日にホンチョンギが目を開ける。魔王は19年間姿を現していないが最近ハラムの近くに出現した。
ハラムが魔王と何らかのつながりを持つと考える巫女ミスはハラムの血を調べるようチュヒャンに進言する。一刻も早く魔王を見つけて王様になりたいチュヒャンは即座にハラムを自宅に呼びつけます。
ハラムの血
チョンギの父親が筆を投げた事件で借りがあるハラムはすぐにチュヒャンの家に参上します。ハラムはチュヒャンの魔王に関する質問に終始記憶喪失で記憶を取り戻せないの一点張りです。但しその態度は堂々としています。
いつ頃の記憶が飛んでしまうのかと巫女ミスが聞き、父親が亡くなった日、イナン山に行った日(籠の中のチョンギとの19年ぶりの再会の日)、そして(ここでチョンギと最近湖畔でキスした日を思い出しますが口にはだしません。)、いえそれだけですとハラムは答えます。
チュヒャンが剣を抜きハラムの首に刃を充てます。「お前は大した男だな。こんな状況でも堂々として恐れを知らない。」ハラムの首に剣でかすり傷を負わせます。「これで300石は棒引きにする。魔王についてはすぐに知る事になる。」布でハラムの首を拭く巫女ミス。
恋のバトル宣言
ハラムを訪れたヤンミョン。再度チョンギとの仲を聞く。ずーっと前から知っていると以前の説明とは違う話をするハラム。一国の王子がする話ではないと言い、たとえ自分がチョンギに気があるとしてもそれは自分だけの感情だとヤンミョンに伝えます。今お前はチョンギに告白しているのと同じなんだぞとヤンミョンが問い、そう取られてもさしつかえないと答えるハラム。二人は別れますが心のなかでつぶやきます。
ヤンミョンの心の声:ハラムよ。今日を忘れるな。私はホン画工の心を得るために努力を惜しまない。
ハラムの心の声:申し訳ありません、王子様。チョンギをこのまま送るわけには行きません。
宮中昼の仕事
チョンギは画団の同僚で親友のチェギョンや チャヨンウク とともに王宮の絵画館に臨時で配属されます。 チェギョンと チャヨンウクはあれこれ雑用を 押し付けられますがチョンギは星座と地図の絵を修正する部署に送られます。そこの個別アドバイザーはハラム。ハラムは月星堂の主であるとともに宮中の星館で官職を授かっています。二人とも距離を置いた話し方をしますが二人の時間を思いっきり楽しんでます。
いきなりチョンギの手首をつかむハラム。「何をなさるのですか?」「脈を計っている。」ドキドキして脈が速くなっているチョンギ。「脈が速いな。」このようなお馬鹿さんやりとりもやってました。暗くなって星降る展望台で北斗七星を観察したりもします。
宮中夜の仕事
夜になるとハンゴンに呼ばれて歴代王様の肖像画が掲げられている部屋に案内されます。彼女の本当の仕事はチュヒャン王子が燃やした 英宗の肖像画を修復する事。 チェギョンと チャヨンウクを同行させたり、昼間に絵の修復をさせたのは王様がチョンギに与えた密命を隠すためのカモフラージュ。
引き続きハンゴンはチョンギの父親ホンウノが描いた英宗 の肖像画の間に入ります。顔の部分は黒くなっています。「この絵を修復するのがそなたの役目である」とハンゴンが告げます。肖像画をじーっと眺めていると肖像画から発せられた魔王の霊気がチョンギを直撃しチョンギをよろめかせます。
もう一人のアドバイザー
気を取り直したチョンギをハンゴンは特別作業室に連れて行きます。そこには王様の衣服、筆、紙、着色料、油など修復作業に必要なすべての物が揃っています。
「紹介しよう。そなたの修復作業を指導されるお方だ。」ハンゴンの案内で登場したのはヤンミョン王子。
ヤンミョン王子ほど最適なアドバイザーは他におりません。彼は実際に焼かれる前の肖像画を目撃しています。(チュヒャンが肖像画を燃やすときに隣にいた。)そして彼はプロ並みの絵の知識を備えております。
「これから毎晩ずーっと二人きりでここで作業する」とチョンギに告げるヤンミョン。「毎晩ですか?」
4回目の覚醒
よろけた拍子で手に巻き付けていた布を 英宗 の肖像画 の前に落としてしまったチョンギ。それに気づき取りに行きます。
星降る展望台にいるハラムは不吉な星の気運を感じています。
肖像画の館に入ろうとすると番人に止められます。ハラムがやってきて一緒に中に入ります。布を探すチョンギ。魔王の声がハラムの耳に届きます。「わしの目が。 わしの目が。そこにわしの目がある。 」
チュヒャンは部下アンミョンフェから検査の結果ハラムの血から魔王が見つかったとの報告を受けます。「今巫女ミスはどこにおる?」「魔王を召喚する準備を行っています。」「時が来たか。。。」
巫女ミスは魔王召喚の祈祷をしている。はっと何かに気づく巫女ミス。「まさかすでに魔王は現れたのか?!」
「ありました!」と布をみつけたチョンギ。振り向くとハラムが苦痛で頭を抱えています。首の蝶々模様のあざがきらきら輝きます。
館から外にハラムを連れ出すチョンギ。そこに駆け付けたヤンミョン王子。二人の前でハラムはどんどん魔王に体を征服されていきます。
感想
ホンチョンギを演じるキムユジョンは子役で有名になった人。幼年時代は「宮」「トンイ」「善徳女王」「イルチメ」などのヒット作にひっぱりだこ。ローティーンやハイティーンでもその人気は衰えず「太陽を抱く月」や「雲が描いた月明り」などの大ヒット代表作があります。そして現在は若干22歳。でも演技キャリアは17年。子役は大成しないというジンクスは日本でも韓国でもありますがこの人は例外。幼年期の可愛さそのままに大きくなりました。ハラムやヤンミョン王子がメロメロになるのも無理ありません。
さてついにチュヒャン王子がハラムの体の中に魔王がいる事を知ってしまいました。チュヒャンはどう出るか。ハラムの秘密が王様をはじめ世間に知れ渡るとハラムはお国の敵になってしまいますね。そうなると三角関係どころの話ではなくなります。次回以降急展開は間違いなさそうですがどう発展するかは読めません。
あらすじ
私の目
前回魔王が長い間閉じ込められたいた肖像画の館でチョンギとハラムが偶然一緒になります。魔王の怨念が満ち溢れる場所でのチョンギとの再会は魔王を覚醒させるのに十分たる起爆剤となりました。
体中から黒い妖気を出し続け頭痛で苦しむハラム。駆け付けたヤンミョンがだいじょうぶかと近づきますがハラムが放つ妖気に吹っ飛ばされて気絶させられます。「私の目」とつぶやきながら魔王バージョンに入ったハラムはチョンギに近づき首を締めます。
「あなた、ハラムじゃないわね。目を覚まして。」ハラムはさらに首を強く締めます。「お願い!」と言ってチョンギは一粒の涙をこぼします。するとフラッシュを焚いたように一瞬周りが明るくなります。
王宮の屋根の上から虎霊が現れました。何かあれば守ってと言った三神ばあさんの約束を守ります。
「貴様は虎霊!」
「魔王よ。ここは王宮。あんたの力はここでは使えない。元の場所にお戻り!」
王宮の屋根にある守護神の置物たちが一斉に魔王に向けてビームを放ちます。魔王の力が封印されていきます。だんだん元の顔に戻るハラム。
大切な人
ハラムを部屋に連れて行って看病するヤンミョン王子とチョンギ。医者は翌朝には目をさますと診立てている。
ハラムを検視所(病院)に連れて行って体を徹底的に調べるとするヤンミョン。それに対しチョンギはハラムではなく肖像画の館が怪しいからまずそちらを調べるべきだと言いハラムをかばおうとします。(ヤンミョンはハラムが魔王にに変身する前に気絶させられた。だがチョンギは魔王を見てしまった。なのでハラムに対するスタンスが微妙に違います。)
ヤンミョンは去りますがチョンギは残ってハラムを看病します。
病床のハラムにチョンギがささやきます。「知ってますか。ハ様は私にとってとても大切な人なんですよ。」
眠りに落ちるチョンギ。そこに三神ばあさんが現れてチョンギの手に蝶々の模様の飾りを握らせます。「これでよしと。しばらくの間魔王はあなたに近づけないわ。」
そこに虎の絵の掛け軸から抜け出た女の子の姿の虎霊が現れます。「三神ばあ様。何故こんな面倒な方法を選択なさるのですか?」「海千山千の魔王を瞬時に消す事は無理よ。だからこの娘が神聖な目を開くまで待つしかないの。」「魔王を封じ込める器を作る役目はここにいるチョンギとハラムしか務まらないの。」
魔王の秘密
翌朝ハラムの家で朝を迎えたチョンギにさっそくハラムがやってきて昨日なにがあったのか聞きます。
チョンギはハラムの目がどす黒い赤に変化して爪が伸びて自分の首を絞めたと正直に話しますがハラムは「悪い夢を見た」と言い相手にしません。
ヤンミョン王子に会うと彼は 検視所(病院) に徹底的に検査してもらったほうがいいと勧め、「それはチョンギのためであり、自分自身のためでもある」とハラムに言います。またしばらくの間チョンギと会わないほうがいいと付け加えます。
自分が記憶をなくしている間にチョンギが首をケガしたと知り、魔王との関連性を認めざるを得ないハラム。あれこれ部下に魔王の事を探らせますがおとぎ話以上の話は聞けません。
「そろそろ会う時だな。」(会うべき相手は恐らくチュヒャン王子。)
虎霊との出会い
作業場で掛け軸の絵に小さな虎が描かれているのに気づくチョンギ。しかし虎が一瞬にして消えます。作業場をすたすた歩く女の子。
「どちら様?」「あんた、私が見えるの?」女の子はチョンギの髪の毛や頬を引っ張ります。「さすが魔眼だわ。」
「 魔眼 ?」「知りたい?なら美味しいお茶出して頂戴。」「生意気ね。私より年下のくせに。あんたいくつ?」「500歳までしか数えてないからわからない。」あきれるチョンギ。「どうやってここに入ったのよ。」「随分ぞんざいね。私があんたの命を救ってあげたのに。だからあほな人間どもとは関わりたくないのよ。」
「ここは誰もが入れる場所じゃないのよ。」「つべこべ言わないでお茶でも持ってきなさいよ。おチビちゃん。」
お茶を飲み干す虎霊。「魔王と別れな!」「えっ?」「昨晩殺されかけたでしょ。」「何言ってんのよ?」「三神ばあ様にあとで怒られるかもしれないけどもう一つ教えてあげるわ。」「魔王とか三神とか私には関係ないから出てって!」
そこに入って来た絵描きの上司。「お前、だれと話をしてるんだ?」見ると誰もいない。虎霊の声が聞こえる。「あんたの目はいずれ本来の持ち主の所に戻るわ。」
「今の声、聞きましたでしょ。」「お前、怖いよ。。。」
肖像画の秘密
肖像画の館を調べろと言ったチョンギの言葉が気にかかるヤンミョン。
王様に会い昨晩あった事をすべて報告します。息子に肖像画の事を聞かれ王様は魔王の存在の他すべてを打ち明けます。魔王は血を呼ぶ欲望の化身。魔王は先王の体を乗っ取っていた。魔王の狂気を恐れた先王はに神霊の画家が描いた肖像画の中に魔王を閉じ込めた。そして19年前にチュヒャン王子が肖像画を燃やしたせいで封印が解かれてしまった。
王様は今実施している先王肖像画修復プロジェクトは魔王を再び閉じ込めるためのものだとし、その一切をヤンミョンに任せると申し渡します。「人に知られてはならず、失敗も許されん。」
リアクション
毎晩肖像画の修正作業でヤンミョン王子とハンゴンでしごかれくたくたになって家に戻るチョンギ。出迎えてくれたのは師匠チェウォノ。「おう、戻ったか。この頃ウノの様子がよくなってきている。天心丸のおかげかな。」喜んで父親の所に走るチョンギ。「お父さん。私です。チョンギ。」「チョンギはまだ小さい女の子だ。」「その小さな女の子が大きくなって今お父さんの前にいます。」ホンウノは理解できてなさそうだ。「絵でも見るか。描いてやる。」「絵は遠慮しときます。この頃朝から晩まで宮中で絵を見たり書いたり。一日中絵の事ばっかりですから。」
「お父さん、私最近ね。昔お父さんが王様の肖像画を私が描きなおしているのよ。」びくんと反応するホンウノ。
「王様の肖像画。だめだ。絶対だめだ。」ぶるぶる震えだします。
外にでてチェウォノと話す。「お父さんは王様の肖像画を描いたからああなってしまったと言う人がいますが本当ですか?」「誰がそんな事言った!」「ヤンミョン王子です。」「えっ?そうか。そうとも言えるしそうとも言えない。あの作業は画家の心血を搾り取ってしまうからな。ハンゴンはそれをお前にやらしているのか?絶対だめだぞ。もし奴がそう指示したなら私に報告しろ。」
形見の指輪
ヤンミョンの警告を無視してハラムはチョンギの作業場を訪ねます。肖像画作業が進まず浮かない顔のチョンギ。その理由を聞いたハラムは知り合いで高名な顔相占い師の所に連れて行き占い師のうしろから占ってもらう人の顔で練習させます。
帰り道凧が上がっているのを見つけたチョンギ。二人で凧遊びをします。
「君にとって子供の少年はどんなイメージだったかな?」「あの頃は目が見えなかったのではなたれ小僧だと思ってました。でも開いた目で見てみて背が高くてハンサムなのでびっくりしました。」
ハラムは 検視所(病院) で体を調べるので数日顔を見せないとチョンギに伝えます。その時ハラムの凧の糸が切れます。チョンギもそれに合わせて自分の凧の糸を切ります。「二つの凧は寄り添うように遠く離れていきます。」甘い言葉の返答を期待していたチョンギだがハラムは「凧とはそんなものだ」と肩透かしをくらわせます。
ですがチョンギには期待以上のサプライズが待っていました。
ハラムは懐から指輪を取り出します。「これは父が母に送ったものだ。世の中にこれしかない。受け取ってもらえないか?」「こんな大切な物をもらっていいのですか?」「ずーっと持ち続けてほしい。君を恋慕している。」
選ばれた画家
夜肖像画特訓室に戻るチョンギ。ヤンミョンがやさしいほほえみで迎えてくれます。
「ひとつ質問していいですか?」「なんだ?」「公式な応募を通さず私にこの作業をやらせる理由はなんでしょうか?」「英宗肖像画はお前の父親のように選ばれた画家にしかまかせられない。」「選ばれた画家とはどういう画家ですか?」「ちょっと外に散歩に出よう。」
外に出たヤンミョンはチョンギに魔王について話します。ホンウノが描いた肖像画に封じ込めたはずの魔王だが19年前に絵が燃えたため封印が解かれて魔王は自由になった。肖像画の修復をしたいが今のホンウノの状態では不可能。(だからお父さんやチェウォノ師匠が肖像画をあれほど反対してたんだ、とチョンギは心の中でつぶやきます。)「今それを引き継ぐことができるのはお前しかいない。」
「それでは私が描く王様の肖像画というのは結局。。。」「その通りだ。」王様の登場。土下座するチョンギ。「その絵は魔王を封印するためのものである。魔王は近くにいる。」
ハラムの中にいる
同じ時刻ハラムは仮面姿の日月星としてチュヒャン王子と対座しています。日月星はチュヒャンの王位簒奪計画に賛同を示します。喜ばせたチュヒャンに一番聞きたかった事を聞きます。
「魔王とは何ですか?魔王を何故お探しになっておられるのですか?」
「お前は私と生死を共にする覚悟があるか?」「その覚悟なくチュヒャン王子の前に現れたりしません。」
「王位を奪うためには魔王の力が必要だ。国は今だ不安定で臣下たちは敵か味方かわからない。首座を手中にすべく、虎視眈々としている輩もおる。だから私が王にならなければならない。」
「お前、星座館のハラムを知っておるか?」
「あやつの体の中に魔王が潜んでいる。」
感想
すべての謎を知るべき人たちがほとんど知る事になった回でした。一番衝撃を受けたのはハラムでしょうね。自分の体の中にエイリアンがいるなんて言われたら気持ち悪くて眠れないでしょう。ハラムがどのような選択をするのかが次回からの大きな見所となるでしょう。
それにしてもチョンギは健気ですね。ほんの数時間前に自分を殺そうとした人間に対し愛の言葉をささやくなんて。普段は優しいがお酒を飲めば変貌する亭主に愛想をつかし別れる女房はたくさんいますがチョンギの思いは一途です。イケメンは得なんですかね。
あらすじ
魔の気運と神の気運
チュヒャン王子が爆弾発言します。「官吏ハラムの体の中にいる。」
「おっしゃる意味がわかりません」と日月星姿のハラムが問い直します。
長い話になるので次話そうと言いチュヒャンは月星閣 を去ります。チュヒャン一団がいなくなったあとにハラムは一人ぶるぶる震えます。
ハラムはチョンギと一緒に訪ねた 顔相占い師 の言葉を思い出します。「そなた様は神の気運と魔の気運、両方をお持ちになられます。」
「私の体の中に。。。とても信じられん。」
そこにボディガードのムヨンが入ってきます。
ハラムはムヨンに魔王を封じ込める肖像画を描いた画家のその後について詳細をしらべるよう指示します。
自分が守る
王様との会見のあと夜道を二人で歩くチョンギとヤンミョン王子。
「ひとつ質問がございます。」「なんだ?」
「もし英宗王様を描けば私もお父さんのようによからぬ事が起こりえるのではないですか?」
「はっきりはわからんが問題がないと言い切れない。だが約束する。お前とお前の父上は私が守る。」
「王子様が何故私とお父さんを守ると約束なされるのですか?」
「そなたを恋慕しておるからだ。」
「今夜はご冗談がきついですね。」
にやりと笑うヤンミョン。
「そうだな。ちょっと冗談が過ぎた。」
「もうほとんど家につきました」と言ってチョンギは頭をさげ去っていきます。
チョンギを近づけるな
「ヤンミョン王子様。あの娘を近づけてはなりませぬ。」
「どこのどやつだ。名を名乗れ。」
「星駐総の座長月仙(恐らく初登場)と申します。」
部屋で対座するヤンミョンと月仙。 月仙は19年前肖像画燃焼事件で王室の運命が変わったと告げます。そして生贄として当日死ぬ予定だったハラムは生き残り、魔王がハラムの彼の体の中に入る事になったと教えます。衝撃を受けるヤンミョン。
「ところでホン画工を近づけてはならないとはどういう事だ?」
神霊の画家には定められた運命の相手がいると断言します。「それはハ官吏の事か?」「さようです。」
「あの娘はヤンミョン王子様に不幸をもたらす気運を持ちます。深入りしていない今遠ざけるべきです。」
「貴様、口を慎め。」
「ヤンミョン王子はこの国を背負って立つ高貴な運命をお持ちです。天命です。」
「私は避けない。どんな困難が待っていようとも。運命で定められたと申したな。その定めとやらを飛び越えてホン画工もこの国も守って見せる。」
苦悩
家に戻り軒下でため息をつくチョンギ。悩みの種は肖像画を描けば自分が狂ってしまうかもしれないという恐怖です。
「ハラムに会いたいな。でもこんな夜遅くに訪ねたら絶対変に思われるわ。」夜空を見上げると星座がハラムの顔に見えてしまいます。「えいっ!」と掛け声をかけてわらじを履いてハラムの家に向かいます。
(ホンチョンギ演ずるキムユジョンは過去に一度だけ男性とつきあった事があるそうです。でも交際中はいつも彼氏の事ばかり考えるようになり仕事に集中できなかったので結局別れたと述懐しています。)
絵のトッケビ
その直後に不気味な男がチョンギを訪ねてやってきました。絵画大会の朝チョンギが閉じ込められていた倉庫のカギを魔法の力で開けてチョンギから絵を買った男。その時自分の目を使ってチョンギの絵を吸い込んでいた。バキュームクリーナーが埃を吸い取る様子に似ています。人間ではない。
「ホン画工はおらぬか?」
チェウォノが中から出てきて「あんたが来たとあとで伝えておく」と言うと「待たせてもらう。今日は絶対ホン画工と会わなければならない」と謎の男は頑固です。隣にいるチェウォノのガールフレンドおばさんキョンジュテクがウォノにこの方は画団の常連客でチョンギの絵しか買わない人だと教えます。(韓ドラではよく〇〇テクと呼ばれるおばさんがでてきます。〇〇は出身地、テクは宅。ウォノガールフレンドの場合キョンジュという村からやってきたおばさんくらいの意味になります。名前ではありません。)
この頃正気に戻る時間が多くなったホンウノが家の中からでてきて「カンヨングク!」と叫びます。ウォノが「そんなわけないだろ」とツッコミますが、じーっと男の顔を見つめた後に「あっ!生きてたんだ」と大声を出します。
「いや。カンヨングクではない。こやつはファチャだ。(ホンウノ)」「ファチャってあの絵に狂ったトッケビ(お化け)か?」「肖像画作業時にカンヨングクに乗り移ったんだ。(ホンウノ)」
魔王を閉じ込めた英宗の肖像画を描いた人間はもう一人いました。ホンウノとの共同作業だったのです。
「今ホン画工はどこにおる?」ここではらちが明かないとつぶやいてファチャは出て行きます。チョンギを探しに行ったようです
星の数ほど
ハラムの家の門前でもじもじするチョンギ。「やっぱりこなきゃよかったかな。」
外出から戻って来たハラム。「ここで何をなされている?とりあえず中へ。」
「実は相談したい事がありまして。。。」「でもそれよりも会いたかったから。顔をみたいからここに来たらだめですか?」
「そんな事はない。」「あまりうれしそうじゃないですね。」
「違う。私もすごく会いたかった。」「どれくらい?」
「夜空の星の数くらいたくさん。」
満足する28歳のチョンギ。
魔の絵
チョンギはハラムに自分が今担っている王様の肖像画描きは危ない仕事で自分を狂わすかもしれないと説明し、魔王の存在についても詳細を話します。
「もしかして肖像画の館でハ様をおかしくさせたのは魔王の妖気のせいじゃないでしょうか?」
「わかりました。私も調べてみます。もう夜も遅いので。。。」
(もう少しハラムと一緒にいたいと心の中でつぶやくチョンギ。でもそれでは帰りが遅くなってしまう。)
結局ハラムの家に一泊する事になります。
ハラムは自慢の琴を弾いてチョンギをもてなします。
祈祷
突然祈祷を始める巫女ミス。チュヒャンがやってきて「いきなりどうしたのだ?」と聞きます。
「魔王の気を感じました。魔王とコンタクトをとれるようお祈りしています。魔王との対面をお望みでしたら19年前に魔王が出した啓示を思い出してくださいませ。」
一方ハラムは目を覚まします。体がどんどん魔王モードに突入していってます。「わしの目。すぐそこにある。」掛け軸の虎の絵がフラッシュビームで魔王を吹き飛ばします。ですがよろめきながらも立ち上がり魔王はチョンギの部屋の方に足取りを進めます。
殺人鬼モード
魔王モードのハラムはチョンギの部屋に入りチョンギの首を締めます。絶体絶命です。しかしチョンギの左手人差し指にはめているハラムからもらった指輪が光り出します。光はどんどん大きくなり最後にはフラッシュとなって魔王を吹き飛ばします。だんだんと素顔に戻るハラム。
チョンギの部屋の前でファチャが呪文を繰り返し唱えています。「誰も私の画工に手出しさせない」とつぶやき真正面に唾を飛ばします。唾は別の場所で祈祷する巫女ミスを直撃。「これはファチャの仕業。何故私を?」
「ファチャとは何奴だ。詳しく申せ。」「ファチャは呪詛返しを私にぶつけました」と答えた巫女ミスは血を吐いて倒れます。
ギャグモード
朝目覚めチョンギを感じるハラム。「何故そなたが私の部屋にいる?」「ここは私が泊まった部屋ですから。」
「何故私がここにいる?」「私が聞きたいです。」「昨夜そなたにひどい事をしなかったか?」しておりませんとチョンギは嘘をつきます。
自分が下着だけである事に気付くハラム。部屋に一つしかない掛け布団で体をくるみます。自分も下着だけである事に気付くチョンギ。掛け布団を奪い返し、まといます。
「私は目が見えないから大丈夫だ。」「それでも嫌なんです!!!」
「朝ごはんの支度ができました。ここにお持ちしますか?」と外からの声。「自分で行きますから絶対ここに持ってこないでください。」
「こんなとこ誰かに見られたら誤解を生むだろうな。」「それって質問になってません。」
急いで掛け布団の中で服を着るチョンギ。ハラムの背中をパシッと叩きます。「早く立ち上がってください。」
「今私を叩いたな?」「今私に喧嘩を売れる状況ですか?いいから早く立って。」
立ち上がるとハラムの下着ズボンがずるっと下に落ちます。
慌てて下着ズボンを引き上げますが誤って下にあるチョンギの下着も掴んでしまいます。チョンギが引っぺがします。
抜き足差し足でハラムの部屋に移動する二人。だがムヨンや下僕にその様子をきっちり見られていています。
チョンギが走り去った後ハラムが言います。「そなたたちが今何を考えているかはよくわかる。だが誤解だ。想像しているような事はなかった。」
「あの、市場で女性用の髪止めでも買ってきましょうか?」
怒るチェウォノ
画団に朝帰りするチョンギ。親友のチェギョンとチャヨンウクにとがめられたりひやかされたりします。仕方なくチョンギは今の状況をすべて二人に話します。その話を立ち聞きしていたチェウォノ。「ハンゴン、あの野郎。」宮中に怒鳴り込みに行こうとするウォノを チェギョンとチャヨンウクが体を掴んで止めます。「これは王様の命令です。ハンゴン様一人の単純な問題ではありません。」
「チョンギよ。何とかあそこを抜け出す方法を考え出さんとな。今日夜作業場にいったら体が痛いとかなんとか都合をつけてすぐに戻ってこい。王様肖像画描きは絶対避けんとな。」
証拠
月仙に会いに星駐総を訪ねるヤンミョン。「そなた魔王がハ官吏の体の中に入っていると申したな。証拠はあるのか?」 月仙はこくりと頷き奥の部屋に導きます。魔王がなす事は人間ができる事ではないといい祈祷をはじめます。月仙の体から赤い妖気が放出されます。
そしてヤンミョンの頭の中に肖像画館の前で魔王に乗っ取られたハラムがチョンギを殺そうとするシーンが現れます。
ヤンミョンは月仙に何故魔王はシン画工の周りに集中的に現れるのかと聞くと、月仙は彼らは運命の糸でつながっていると話し、いずれどちらか一人が不幸の結末を迎えると予言します。
チョンギと会うな
ボディガードムヨンが新しい情報を持ってきます。魔王を封じ込める肖像画を描く者はファチャと呼ばれるトッケビに呪いをかけられるという物。
そこにヤンミョンが現れます。ヤンミョンは魔王がハラムの体に潜む事をしっているかどうか聞きます。ハラムは認めます。
ヤンミョンは魔王封印セレモニーまでチョンギと会うなとハラムに指示します。魔王を抱えている者と魔王を封印しようとする者が会えば悲劇しか生まないと話します。
籠の中で悩むハラム。
魔王を追い出すためにはチョンギの絵が必要。でもチョンギに絵を描かせるとファチャから呪いをかけられてしまう。
ウキウキモード
ハラムに会いたいなとつぶやいているとハラムが目の前に現れました。
「明日君がありがたいと思っている人の肖像画を描いてほしい。報酬は弾む。明日ムルン渓谷はどうだ?景色のいい場所だ。」
その日の夜肖像画作業をサボるチョンギ。画団の部屋で親友のチェギョンとチャヨンウク の前で借りて来た服をとっかえひっかえして一人ファッションショーを演じます。「どう?この服かわいい?」
作業室で待ちぼうけをくらわされたヤンミョンが画団の部屋に現れます。あれこれ出まかせを言ってサボった事をごまかそうとしますがヤンミョンに嘘を見抜かれます。「私は欲しいものは何でも手に入れる。絵だけの話ではないぞ。明日来るのを待つ。来なければ出向く」と言って立ち去ります。
殺人容疑者
翌日「ヤンミョン王子怒るだろうな」とぶつぶつ言いながらムルン渓谷に続く林道を歩きます。すでにハラムは到着していました。「今日肖像画を描く相手は私だ。」「なーんだ。ギャラ弾んでくださいね。」「心配するな。」
絵を描き始めるチョンギ。最終段階ではハラムに筆を持たせてその手を掴んで一緒に絵を完成させます。「でーきたと。」
ハラムが懐から封筒を出します。「これを持って今マポ船渡し場に行くんだ。お父上はすでにおられるはずだ。二人でヨン国(中国)に旅立つ。これを入り口で渡せばすべてあっちの人たちが手配してくれる。」
ハラムが何を言っているかさっぱりわからないチョンギ。「どういう事ですか?」「王様の肖像画を描けば狂うかもしれないと恐れているね。そして封じ込める相手魔王は私の体の中にいる。また君の首を絞めるかもしれない。私たち二人は一緒にいてはいけない縁のようだ。だからお願いだから遠く離れてくれ。」「嘘でしょ!」
そこに兵隊を引き連れたヤンミョン王子が現れます。「イナン山兵士殺人の容疑でハ官吏を逮捕する。」
「お待ちください!」と兵士の前に立ちふさがるチョンギ。チョンギに乱暴しようとした兵士をハラムが杖で叩きます。
兵士たちが一斉に剣を抜きます。
ホンチョンギ第11話予告動画
あらすじ
連行
ヤンミョンが引き連れた兵士たちにムルン渓谷で囲まれるハラム。「 イナン山兵士殺人の容疑でハ官吏を逮捕する。 」「お待ちください。これは何かの間違いです」と両手を広げて兵士たちの前に立ちふさがるチョンギ。「無礼者!」チョンギを殴ろうとしますがハラムが杖で兵士を叩きます。 兵士たちが一斉に剣を抜きます。
「ヤンミョン王子様。自分の足でそちらにいかせてください。」
ヤンミョンを動かしたのはハラムの実家を調べさせていた部下からの報告。ハラムの父親ハソンジンの死に方がイナン山の兵士たちのそれとそっくりだというのだ。
泣き崩れるチョンギ。
密刑所にて
「ここは 密刑所と呼ばれる特別監獄だ。封印の儀式が終わるまでそなたは外部と一切接触する事はできん。 」「あいわかりました。」
格子越しに向かい合うヤンミョンとハラム。
「ホン画工は無事ですか。」「ああ。人を付けて無事家に帰れるようにした。」「安心しました。」
「すまん。」「私と王子の最初の出会いの時と同じ言葉です。あの時道で私が倒れました。私を起こしながらそうおっしゃいました。何故目が見えない私にすまないのですか?罪を背負ったのは私なのに何故王子様はすまないと思われるのですか?」「もう行く。」
決意
チョンギは実家に戻ると悲しみと疲労でそのまま倒れこんでしまいます。深い眠りの中英宗の肖像画が現れます。顔がはっきり見えます。やがてそれは魔王の顔へと変化します。「お前ごときが私の絵を書くつもりか?」と言う魔王の声が聞こえます。
目を覚ますチョンギ。絵を描いている父親の所に行き、「おとうさん。私うまれて初めてお父さん以外の人のために絵を描きます」と報告します。
チョンギはチェミョンとチャヨンウクの作業場に行き、ハラムの体の中に魔王が潜んでおりハラムを救うためには自分の絵が必要だと話します。「王様の肖像画を描く画家は狂ってしまうかもしれないだろ」という指摘に「それは覚悟の上」と答えるチョンギ。
「そこでお願いがあるんだけど。あなたたち二人に私の肖像画作業を手伝ってほしいの。世の中で私の親友はあなたたち二人だけなの。」
愛の形
ヤンミョン王子はハミョンを牢屋から連れ出し茶間にてお茶をだします。
「ヤンミョン王子様。どうか私が拘束されている間は私が王子様の友人であったという事をお忘れください」と話し差し出されたお茶を拒否します。
「あれは雨ごい行事のさなかであった。私とチュヒャン王子は肖像画の館に入った。そしてチュヒャン王子が英宗祖父の肖像画に火をつけた。その時に封印が解けてそなたの体の中に入ったのだ。」
「なぜそうお考えで?」
「私は肖像画の館の前で目の色が赤黒く染まり爪を伸ばしたそなたを見てしまったのだ。」
「もっと早く知っていれ自分の体に鎖でもくくりつけていたのに。。。」
「自分が危険だという事は自覚したのだな。ところでハラムよ。魔王の封印儀式に協力してくれんかのう?」
「ホン画工の父親ホンウノは儀式直後に発狂されました。」驚くヤンミョン。
「英宗王の肖像画を完成したものは儀式の場で呪いを受けます。私は協力できません」とし逆にヤンミョン王子に儀式中止をお願いします。
二人のリアクション
肖像画を一生懸命描いているチョンギ。ヤンミョンが訪れます。「わしを恨んでいるか。仕方がなかったのだ。わしもこうしたくなかった。」
休憩に入りますと言って部屋を出て行こうとします。チョンギの手を掴むヤンミョン。「そなたの目に私はどう写る?」「この国の王子様です。」「男としてだ。」「正直に申し上げていいですか?」「うむ。」「大馬鹿野郎です。」
牢屋に戻ったハラム。壁を拳でなんども叩いています。「儀式をやらなければ魔王は出て行かない。」「何故私の体に。」「何故!何故!何故!」ハラムの拳は血だらけです。
世子危篤
ハラムはボディガードムヨンを通じチュヒャン王子に文を送ります。
そこには世子が今危篤状態であるので典医に確認するようアドバイスしています。世子がいなくなれば自動的に次男であるチュヒャンが王位を継ぐ大義名分ができます。
大喜びで 典医を呼んで世子が意識不明状態である事を確認。 典医にこのままでは混乱を起こすので世間に明らかにせよと脅し、世子の容態を公表させてしまいます。
(ハラムがこの文を送った理由は王族への報復手段だと考えられます。この事についてハラムの部下の一人が後戻りできない復讐が始まったと言及しています。)
チュヒャンの工作により世子交替の世論の声も高まりつつあります。
遠ざけねばならない理由
宮中で虎の肉球の跡を見つけたチョンギ。虎霊が言ったハラムと別れなければならないという言葉を思い出し各種のお茶をお膳の上に用意して女の子姿の虎霊をおびき出します。
お茶を楽しむ虎霊の女の子。自分はイナン山を守る守護神の一人虎霊だと自己紹介します。ハラムと別れろという意味を聞くチョンギ。魔王が一番恐れるのは自分を封じ込める事ができる神霊の画家。だから肌がすこし触れ合っただけでも魔王を刺激し誘発する。魔王との接触は命を落としかねない危ない行為だと警告します。
画竜点睛を欠く
肖像画の下書きが完成しました。進行状況を見に来た王様は大満足。(チュヒャンに世子の容態を知られた今王様にとってもチョンギは非常に大切な存在。王様はチュヒャンにではなくヤンミョンに後を継がそうと考えており、魔王を封じ込めればチュヒャンの力も封じ込められると判断しています。)
その時ヤンミョンと月仙がやってきます。「王様。恐れ入りますがこの者にその下絵を調べさせてくださいませ。」
片手にお札を持って呪文を唱え続ける月仙。お札がひらひらと底に落ちます。
「誠に恐れながら申し上げます。この絵には神霊が込められておりません。もし込められておればこの絵がお札を吸収いたします。これでは魔王を封印できませぬ。」
落胆する王様。
予言
牢屋で一人自分の運命をぼやくハラム。
「そんなちっぽけな心だと復讐などできんぞ」という声を聞きます。特別監獄にもう一人いました。仙人風の老人です。
「私をご存じなのですか?」「お前ハソンジン道士の息子だろ?」
「お前みたいな情けない男がいるから今夜ここに幾人かの人間たちが押し寄せてくる事になったのだ。」
「いいか。よく聞け。その中で一人の手を掴め。神霊の画家の手をだ。お前を生かすかも殺すかもしれないがな。」
光
ハラムに会いたくて会いたくてしょうがないチョンギ。
ハラムとの面会申し出はヤンミョンに冷たく拒否されます。ヤンミョンは肖像画に神霊が抜けているのはチョンギの心がハラムに奪われているからだと考えております。
落ち込むチョンギの所にあらわれたのはチャヨンウクとチェギョンの親友二人。ヤンミョン王子の通行手形を偽造して牢獄に向かいますが途中でばれてチェギョンとチョンギは牢屋に入れられてしまいます。その知らせを受けたヤンミョンはチョンギを牢屋から出しハラムの所に連れて行きます。
ハラムに何故魔王と自分が接触していけないか虎霊が言った言葉をリピートします。
「ここを立ち去りなさい。そなたのためでなく自分のためだ。」
「父も同じことを申されました。父は私の生きる活力の源なのに何故そんなことができましょう。二人の出会いは運命であり宿命なのです。」
「さすればその運命とやらを確認してみよう。手を出してください。」
牢屋越しからチョンギの手を強く握るハラム。するとチョンギの指輪からあふれんばかりに強い光が周囲を照らします。
感想
第11回は後半戦を形つける回でした。大前提はチョンギが神霊の絵を完成させること。ここは揺るぎません。その選択がチョンギに危険を及ぼすという理由で拒み続けたハラムでしたが最後になって運命テストを実施してチョンギが絵を描く方向に歩み寄ります。チョンギに付け入る隙が無い事を思い知らされたヤンミョン。ですが今のヤンミョンはそれどころではないです。次回以降チュヒャン王子との対決に忙しくなるでしょう。気になるのは最後に出て来た仙人みたいなおじいさんの存在。ハラムに「お前の父親をもっと知りたかった」と言います。会いたかったがもういない。ハソンジンは魔王を封じ込めた人。もしかするとこの人は魔王に食べられてしまったバランスの神様の化身かもしれないと勝手に想像しています。
「ホンチョンギ」OST Part5
あらすじ
魔除けリング
「手を差しでしてください。運命を確認してみましょう。」
ハラムが牢屋越しからチョンギの手を取るとチョンギの婚約指輪がロードオブザリング状態になります。
二人はワープして暗闇の中へ。
「これはいったいどうした事なのか?ホン画工。そなたの顔を見る事ができます。」
「ふふふふふ。ははははは。そこに私の目がある。」
二人の前に魔王が現れます。魔王は黒い妖気でハラムをぐるぐる巻きにして放り投げます。
「うぁー!」
魔王が放つレーザービームがチョンギの目を襲う。両手で顔を覆うチョンギ。するとハラムからもらった婚約指輪が強い光を放ち魔王を蹴散らします。
ここでチョンギは我に戻ります。目の前にいるハラムは握っていた手を放し倒れます。とても生きているようには見えません。
「ハラム!ハラム!」と半狂乱になって喚きます。ヤンミョンがやってきます。「ハ様の中に魔王が!」チョンギが叫び続けます。強引にチョンギを外に連れ出します。
監獄同居人のじいさんが現れ呪文を唱えると3つのお札が浮かび上がります。それらに息を吹きかけると粉々に打ち砕かれ星屑のようなかけらとなってハラムに降り注がれます。息を吹き返すハラム。
「あの指輪は均等の神の骨で出来ておる。封印儀式の前に魔王に対抗できる唯一の武器となる」とじいさんはつぶやきます。
見えた!
ヤンミョンにお茶を差し出されるチョンギ。「医者によれば明け方にはハ官吏は目を覚ますそうだ。」
「こうしてはいられない。一刻も早く絵を完成させなきゃ。」
「絵をかけば自分が狂ってしまうとわかっているのになぜ急ぐ?」
「私はハ様を好いておりますゆえ。」「私は魔王をこの目で見てしまいました。あんな化け物がハ様の体にいると思うと居てもたってもいられません。」
ヤンミョンが去ったあと瞑想にふけるチョンギ。チョンギの頭の中に英宗の肖像画が現れ魔王に変わります。一旦は燃えるものの火は消え元通りの肖像画に戻ります。「見えた!」と叫ぶチョンギ。せっせと筆を走らせます。
次の王様
王様は翌朝ヤンミョンを呼び出しハラムの病状を聞きます。意識を取り戻したと聞き王様は安心します。
「お父上様。封印儀式のあとハ官吏はどうなるでしょうか?」「自由になる。」
「それでは神霊の画家はどうなるでしょう?」「天のみぞ知る。過酷な運命であるが天が定めたもの。」
そとではチュヒャンがハラムの釈放を求めて王様の面談を希望してる。制止する官吏を振り切tってふすまの前で二人の会話を盗み聞きします。
「封印の儀が終わればお前を世子に指名する。」「それはなりませぬ。チュヒャン兄上がおられます。」「チュヒャンは強く壮健であるが聡明ではない。」「そして肖像画の館の火事以降はずーっと魔王を追い求めている。先王が一生をかけて閉じ込めようと尽力したあの魔王をだ。だからチュヒャンが王になれば国も王室も乱れる。ヤンミョンよ。これは父親ではなく王としての命令である。」
恐ろしい形相で仁王立ちになるチュヒャン。
ファチャとの契約
チョンギの事でハンゴンに怒鳴り込みに行ったチョウォノ。そのことを親友チェギョンとチャヨンウクがチョンギに知らせに行きます。障子越しに二人の会話を聞きます。
「お前は不世出の名作がみたいのか?それともお前が追い抜こうとしてもどうしても勝てなかったライバルホンウノのようにチョンギを狂人にしたいのか?どっちだ。」「。。。。」
「やはりそうか。お主は最後の絵を見たいのだ。チョンギの運命は二の次で。」「お主はカンヨングク(ファチャに呪いをかけられた人)と似たような人間だ。狂うと知っていても生涯で最高の作品を作り上げるために。。。」
「チョンギはたとえ私が魂を売り渡したとしても得る事のできない特別な才能を持っている。ファチャとの契約。俺たちはしたくてもできない。」
「チョンギはその事を知っているのか?説明したのか?ファチャと契約しなければならない事を。狂人になる前の最後の作品が王様の肖像画になるという事を?」
「チョンギが道端に放り出されるような事は決してない。そしてその絵は画工たちが夢見る最高傑作になるであろう。」
「えーい、黙れ!悪党め!わしは絶対守って見せる。」チョウォノは部屋を出て行きそこでチョンギと鉢合わせになります。
魔王を渡せ
牢獄ではヤンミョンがハラムに封印の儀を手伝うよう説得している。チョンギを狂人にはできないと拒むハラム。
そこに複数の足音が。「ヤンミョン王子様。血の匂いがします。お身をお隠しくださいませ。」
チュヒャン王子登場。「単刀直入に言う。私に魔王を引き渡せ。」「引き渡そうとして引き渡せるものではありません。」「おまえは黙って承諾すればいいのだ。(恐らくチュヒャンは巫女ミスを使って魔王を召喚するつもり)」
物音を立てて見つかってしまったヤンミョン。「お前ごときが王位の座を。。。」
王様がやってきます。王様は宮中で胸騒ぎと不吉な予感をおぼえハラムに会いに来たのです。「これはどういう事だ。なぜそなたたちがここにいる?」
「お父上様。ハラムは無実です。釈放せねばなりません。」
「チュヒャンよ。お前に話がある。ついてまいれ。」
運命のいたずら
「お前の傲慢な振る舞いはいつになったら収まる?」
「お答えする前にひとつお聞きします。お父上はいつも私めをこの世にいないようにおふるまいなさります。そして封印の儀の総監督にヤンミョンを指名なされました。次の王位をヤンミョンに引き継がせるためですか?。」
「王族が権力に対して口出しするのはご法度である。慎め。」
「たとえお前の意に沿おうが沿うまいが私の言葉は王命である。お前は今反旗を翻そうとでもしているのか?」
「息子としてお父上のご意向をお伺いしたかっただけです。」
「えーい、貴様ぁぁぁぁ。先王に支えた男(キムゴンレ)を殺したのも不問にしたのに。 」
「そしてその男を使って私めを監視なされたのですか?それほど私めが信用なりませんか?」
「黙れぇぇぇぇ!貴様の面など見たくもない。当分の間済州島の流刑地で頭を冷やせ。」
お辞儀するチュヒャン。すると王様は吐血し倒れます。
「お父上!誰かおらぬか!お父上がお倒れになった!」
チュヒャンの涙
典医が王様の容態を見ている。王様の病床に座るチュヒャン。「お父上のご具合は?」「残念ながらお時間が残っておりません。前から胸をわずらいまして。」「なぜ黙ってた!」「世子様をお決めになる問題もあり、秘密にせよとの王命がありました。」「お前はお前がやるべき事をせよ。何を言っているかわかるな?下がれ。」
「お父上様。私がお父上を自分の手で手をかける不忠をさせずにしてくださった御恩を忘れません。この国と民百姓に尽くす事でお返しいたします。」
ヤンミョン王子が入ってきます。「お父上様!」
「お父上様。ヤンミョンを次の王様になされようとされた願いを私自身の手で打ち壊させてくださったこのご恩恵を一生忘胸に刻み生きていきます。」
神霊の画家の秘密
一生懸命肖像画を描くチョンギ。
「ご心配なさらないでください。チェウォノ師匠。私はファチャ(絵のトッケビ)と契約いたしません。」
チョウォノとのやりとりを回想します。
「絵描きにとってファチャとはできるだけ避けたいが死ぬ前に一度は絶対会ってみたいそのような存在だ。」「奴と契約を結べば絵描き人生の最高の一品を描く事ができる。しかし死あるいは狂人としての残りの人生という代価を支払わさせられる。それはその絵を描く過程ですべての気力を奪われてしまうからだ。ホンウノはたとえそうなったとしても肖像画を完成させたかったんだ。それが神聖なる画家という名前が付けられる秘密だ。」
「もし他になすすべがなく契約をしなければならない瞬間が来たとしても狂人になる事に恐怖をおぼえません。それでハラムが助かるのなら。。。」
それぞれの思惑
「王様がお倒れになられたか。混乱の時代に入ってしまった。私は魔王をチュヒャン王子に差し出してチョンギを救う」と牢獄でつぶやくハラム。
ハラムを牢屋から釈放するとヤンミョンに告げるチュヒャン。「無実のものを獄につなぐのはいかん。」「兄さん。本心をお話ください。兄さんは魔王がほしいんでしょう。でも魔王を手に入れればお兄さんを破滅させ、民を不幸にさせます。」「お前に絵画大会で言った言葉を憶えているか?矢はすでに放たれた。」
チュヒャンが立ち去ったあとヤンミョンはひとりつぶやきます。
「魔王は兄さんの物になりません。私が封印しますから。。。」
官僚会議では次の王位にチュヒャン王子押しで大勢が決まりです。王様の意向はヤンミョン王子とする声も一部上がりますが証拠がないと一蹴されてしまいます。
期日は自分が決める
牢獄を訪ねるチュヒャン。「そなたの政略にしたがって動きはしたもののお父上の御心はヤンミョンに傾いたではないか。」(チュヒャンは チョンセンネ の密告により日月星がハラムである事をすでに知っております。)
「すべて計画通りです。」「まさかお父上がお倒れになられる事をそなたは知っておったのか?」「はい。存じ上げておりました。」「小生は星を見ます。王様の星運が衰退されておりました事に気付いておりました。そのような状態のお方の前でご自身が隠そうとなされていた世子様の危篤状態という秘密を表ざたにし後継者問題という重責を突き付けました。お体がもたずお倒れになるのは明白です。」
「王子様は今日私をお連れになるためにここにいらしたのではございませんか?」「心の用意はできたか?」「はい。ただ一つお願いがございます。期日は私に設定させてください。」
同じ時刻巫女ミスが祈祷をやめてため息をつきます。「天の気運の大勢はチュヒャン王子で占められているのにこの胸騒ぎはなんだろうか?」
封印の儀は私が主導する
釈放され外にでるハラム。それを見たヤンミョンにチュヒャンは封印の儀の日程を前倒しで早め、封印の儀の総指揮は自分が執ると言い渡します。
一方王様が倒れたと聞かされたチョンギが封印の儀が中止になるのではないかと心配しヤンミョンを探し回ります。そしてチュヒャンと一緒にいるハラムを発見します。
「そなたは籠に乗れ。封印の儀までは我が家に居てもらう。」チュヒャンがハラムにそう話しかけているのを聞いたチョンギは人目を避けてなんとか籠に乗り込みます。
後で中に入ったハラムは驚きます。異様な雰囲気を感じたチュヒャンが言います。「籠を開けろ!」
感想
最後に「籠を開けろ」と命令する前にチュヒャンはいきなり剣を外から籠の中に突き刺します。あれほど必要としているハラムを突き殺したらどうするんでしょうね?魔王が取りついてなくてもチュヒャンはすでに魔王のような品性を備えてるようです。
チュヒャンはへまをしましたね。何もしなくても運命は彼に王様の地位をもたらしたはずです。そして今現実にそうなりかけているのに魔王への執着を捨てません。彼は普通ではないスーパー王様になりたいんでしょうね。でも彼は魔王に殺されてしまうような気がします。巫女ミスの胸騒ぎはチュヒャン没落のフラグでしょう。今となっては第一話で魔王が言った「次の王になるものよ」という言葉はチュヒャンでなくその隣にいたヤンミョンに放たれた言葉のように思えます。
第12話の主役はチュヒャン王子でした。
あらすじ
チュヒャンの狂気
チュヒャンは剣を抜いてハラムとチョンギがいる籠の中に突き刺します。その剣を強く握りしめるハラム。彼の手から血がぽたぽた落ちます。剣を引っこ抜いて籠の中を調べろと命令するチュヒャン。その瞬間手が血まみれのハラムが外に出ます。「おぉ。ケガは大丈夫か?」「これはいったい何のマネです?」「いや、ネズミ一匹探しておってのう。」「私をそれほど信用できないのですか?」
「そなたは官吏ハラムと日月星として私をはばかったではないか。」「私は日月星としてもチュヒャン王子に尽くしました。一体何何を恐れてらっしゃるのですか」「私に怖いものなどない。」
(ふふふ。お前の命も儀式が終わるまでだ。)
(あなたに真の恐怖が何か教えてさしあげましょう。)
籠の中に戻るハラム。チョンギはいない。
籠の中の会話
街に戻ったチョンギ。自分が余計な事をしたばっかりにハラムをケガさせてしまったと悔やみながらも籠の中でのハラムとの会話を思い出す。
「えぅ?王様が倒れられたのに」「ヤンミョン王子の代わりにチュヒャン王子が式を主導する。」
「私は魔王を絵の中に封印せぬ。チュヒャン王子に手渡すつもりだ。向こうでもそのように準備を整えている。」
「もし私のためにそうされるのであればおやめください。危険です。」
「君のためだけではない。これは牢獄につながれている間熟考して達した結論だ。」
神物の指輪
チュヒャンの実家に連れていかれたハラム。「必要な物があればいつでも申せ。」
「ところで儀式の前にお前に見つけてほしいものがある。神の指輪だ。」
「それを身につけておれば魔王の前でも自分の意思を失う事はない。つまり魔王をコントロールできる神物だ。先王は肌身離さず身に着けておられた。」
「ところで何故私に神物の指輪を探せと申されるのですか?」
「先王が封印の儀当日にそれを保管されたのはチョギョク典(星と天をつかさどる官庁)。お前の父ハソンジンが座長を務めていた役所だ。」
それぞれの考え
部下から日月星の報告を受けるヤンミョン。何故ハラムは日月星も演じていたのか。ハラム、魔王、日月星の間に何か連関性がある。
肖像画を描くチョンギ。ハラムの考えは危険だわ。何か別の方法を考えてハラムを止めなきゃ。
「絵がないとハラムから魔王を引き出せないのか?(チュヒャン)」「さようです。神霊の画家が描いた神霊の肖像画のみ魔王をハラムからおびき出す事ができます。(巫女ミス)」「目の前にハラムがいるのになんとももどかしい。いっそ指輪探しを優先させ儀式を延長させてはどうだ。」「なりませぬ。19年探して見つからなかった指輪。いつ見るかるかわかりません。それと魔王を中に持つ人間と魔王はどんどん一体化していきます。もしふたつがひとつになれば取り返しのつかない事になります。」
解決策は一つ
月仙を訪ねたヤンミョン。儀式をチュヒャンが主導し、魔王を外におびき出したあとにチュヒャンが自分の体の中に取り入れるため準備をしていると月仙に打ち明けます。「どうすればいい?」
「打つ手は一つです。儀式の日にチュヒャン王子を亡き者にしてしまうのです。」「私が兄さんをか?」「魔王の恐ろしさはご存じなはず。チュヒャン王子が魔王を引きこめば血の雨が降ります。」
借りは一気に返す
側近のムヨンがハラムに近づきます。メモを渡すハラム。
「日取りは決まった。この日に今まで準備してきたものをすべて使う。チュヒャン、巫女ミス、ヤンミョン、そして王様まで。父の恨みはこの日に全部晴らす。月星閣は処分しろ。」
さまざまな動き
あと5日とつぶやくハラム。
ヤンミョンが必ず魔王を肖像画に封じ込めると言った言葉を信じ肖像画づくりに精を出すチョンギ。チョンギを助けるチェギョンとチャヨンウクの親友二人。
王様のような振る舞いをして官僚たちに各地で起こっている問題の対応策について指示を出すチュヒャン。
「神よ。お力をお貸しください」と祈祷する月仙。
これから3日間は身を清めるようチュヒャンに指示を出す巫女ミス。
ヤンミョンに「神の剣」を差しだす月仙。「これで世の中のあらゆるものを斬れます。さすがに魔王を殺す事はできませんが人間ならたやすいです。ただ神力が強いので跳ね返りがあるかもしれません。ヤンミョン王子も無事でいられるかどうかわかりません。」「さすれば兄さんを斬った後に自分が死んでもいいだろう。」
ハラムは伝書鳩を通し肖像画が完成した事を知る。
肖像画を燃やせ!
「さすがに今夜いきなり封印の儀式を実行するとはヤンミョン王子もハラムも読めなかったようですね。動揺している様子です」側近のハンミョンフェがチュヒャンに言います。
「魔王をおびき出すのに成功すれば肖像画を燃やせ。」
「ですが万が一うまく行かない場合の保身策としてしばし残しておいた方がよろしいかと思われますが。。。」
「男子たるものリスクを負わずに大業を成し遂げる事はできん。背水の陣でのぞむ。」
「ヤンミョン王子様の妨害がままならぬと思われますが?」
「ヤンミョンはいかに自分が甘い男か思い知るであろう。」
「当日儀式に参加した目撃者は全員始末しろ。」
本日24時
神聖な部屋で身を清めるハラム。「本日24時とは。もしかして巫女ミスの入れ知恵か?」
チュヒャンが現れる。「本日儀式がある事、すでに知っておろう。本日11時にここを出る。」
「お願いがございます。」「なんだ。」「一時 月星閣にお戻しくださいませ。例の指輪の情報がございます。 」止めようとするアンミョンフェを制止したチュヒャンは「必ず11時まで戻ってくるのだぞ」と念を押します。
準備はできたか?
月星閣 に戻ったハラム。部屋の中でムヨンに「準備はできたか?」と聞きます。
「はい。仰せの通り暗殺団を儀式のいたるところに配置する手配を整えました。何か開始の合図はございますか?」
「いや。私は意識を失うかもしれん。魔王がチュヒャンに乗り移ったらそのまま実行しろ。」
一方チョンギは完成した肖像画に布をかぶせております。「儀式の前にお父さんに挨拶にいかなきゃ。」
チョギョンとチャスンウクを同行してハラムの家の前を通り過ぎようとすると門の前にハラムが立っています。
ファチャは現れなかった
「ちょっと歩こう。」人混みの市場を歩くチョンギとハラム。後ろにはチュヒャンが付けた見張りがぴったり張り付いている。
「チュヒャン王子に魔王を乗り移らせるという計画、もう一度考え直していただけませんか?」
「神霊の画家が狂人になるのはファチャと契約を結ぶからです。ですがファチャは現れず肖像画は完成しました。私は大丈夫でしょう。」
「ここいらに裏道はあるか?」「もう少し進むと右にあります。」「その時合図を送って。そこに抜けよう。」
チョンギの願い
一瞬のスキをついて尾行者を巻いて洗濯物がたくさん干してある場所に二人は隠れます。
「君に渡した形見の指輪持っている?」「はい。肌身離さず。」
「君がそれを持つのはあぶない。今私に渡してくれ。」
「この指輪と魔王に何か関係があるのですか?」
「それを確かめてみる。」チョンギから指輪をもらいます。
チュヒャンが送った付き人が現れる。「そろそろ戻る時間です。」
立ち去ろうとするハラムにチョンギが語りかけます。
「ハ官吏。狂人になるのを恐れていたわけではありません。もしかすると今がハ官吏をまともに見れる最後の時かもしれません。でも肖像画を描く事でハ官吏を助けられるならそれでもいいと思っているのです。そうやって完成させた肖像画です。最初から最後までハ官吏を思って描きました。だから魔王が肖像画に封印されればいいと願っております。」
「チョンギよ。封印の儀式に絶対来てはいけない。」
チュヒャン指輪を手に入れる
チュヒャンの実家に戻ったハラム。
「指輪の情報は得られたか?」
「はい、こちらに」と指輪をチュヒャンに差し出したハラム。
「たしかに神の気運を感じ取る事ができます。詳しい事は神棚にてお調べしてまいります。」巫女ミスが指輪を持って立ち去ります。
「ところで何故神霊の画家と会った?」
「私の思い人でございます。」
「魔王を持つ者と神霊の画家。奇妙な縁だな。」
指輪を前に神棚で祈祷する巫女ミス。「おかしい。神の気運は感じられるが指輪が光を放たない。」
部屋にいるハラムは一人つぶやく。「この指輪の使い道がわからない」彼の手には光を放つ指輪があります。
正しい儀式の日ではない
封印の儀式の準備が整った。厳粛な顔をするチュヒャン。
四方八方鎖につながれているハラム。
屋根の上からその様子をうかがう三神ばあさんと女の子姿の虎霊。
「愚かね。今日は儀式の日じゃないのに人間たちはそれを知らないのね。(虎霊)」
「きっと誰かが犠牲になるわね。(三神ばあさん)」
「あんた、どんな事があっても手だししちゃだめよ」と虎霊にくぎを刺します。
それぞれの動き
鎖につながれるハラムの前に歩み寄るヤンミョン。「儀式が始まる前にこの言葉をそなたに伝えておきたかった。先王、しそして父上がそなたの父親にした事を謝罪する。」
「滅相もございません」と返事するハラムであったが心の中では(私の歳月もしらずに軽々しく謝らないでください)とつぶやいています。
チョンギは肖像画完成の最後の仕上げである王様の目に墨を入れています。
やぐら台の前で祈祷する月仙。「ひさしぶりね 月仙 (巫女ミス)」「そこをどいて。」「この役目は私が王様から仰せつかったものです。」「この行事を主催されているのはチュヒャン王子よ」と言って巫女ミスは月仙を退けます。
ハラムは天を仰いで心の中でささやきます。「万能の神よ。どうぞここにいる邪悪な者たちに罰を与えくださいませ。。。そしてかの女人をお守りくださいませ。」
神霊の肖像画が会場に運ばれてきます。
ヤンミョンは作業場に立ち寄りチョンギに儀式が終わるまでこの部屋から外に出るなと念を押します。
「始めろ!」とチュヒャンが儀式のオープニング宣言をします。
突き破られた肖像画
ハラムが肖像画の前に引きずり出されます。祈祷のトーンを上げる巫女ミス。焚火の火の粉がぐるぐるハラムの体を取り巻きます。ハラムの顔がどんどん魔王に変化していく。
「これが魔王か。うぁぁ。だめだ。魔王をコントロールできん。(ハラム)」ハラムの服の中で指輪が光を放っています。
「なんだあの指輪は。」「この指輪は偽物か?」チュヒャンは自分の右手の小指にはめた指輪を見ます。
「転移をはじめろ!(チュヒャン)」
巫女ミスは赤い妖気を魔王ハラムに放ち続けます。魔王ハラムが黒い妖気を発しチュヒャンを当て続けます。
「ハラムよ。魔王は私の物だ!」
「愚か者!」
魔王ハラムはチュヒャンに向かって叫びます。しばらくの間黒い妖気でチュヒャンをいじめてから吹っ飛ばします。そしてその場にいる者たちも妖気でなぎ倒します。
外で異変を感じたチョンギは部屋を出て会場に走っていきます。
チュヒャンや巫女ミスは気を取り戻します。
魔王ハラムの攻撃後のインターバルを見計らった月仙は「今がチャンスだ!」と叫び白い妖気を発し魔王ハラムを肖像画のほうに押し込みます。月仙の攻撃でたじろぐ魔王ハラムは肖像画にどんどん引き込まれていきます。
「だめだ」と叫ぶチュヒャン。魔王は一瞬肖像画に封じ込められますが肖像画を突き破って再び姿を現します。びりびりに破かれた肖像画。ハラム魔王はぴんぴんしています。黒い妖気を放ち再度その場にいるものたちを苦しめます。
チョンギはハラム魔王の所に走っていき立ちふさがります。
「ハ官吏。気を確かにお持ちください。魔王を追い出してください。」
「チョンギよ。」一瞬我に返るハラム。「だめだ。体が言う事をきかない。」
再び魔王に体を乗っ取られます。
「私の目が。私の目がそこにある。」
チョンギに歩み寄っていき乱暴にチョンギの腕を掴みます。その瞬間ヤンミョンは月仙から授かった神の剣で魔王ハラムの背中を突き刺します。神の剣はまばゆい光を放ちます。
感想
独り言。神の気運入りの指輪。しかも偽物。本物くらい探すのが難しいレアアイテムをハラムはどうやって手に入れたんだろう?本物を紙やすりで削ってその粉を普通の指輪にまぶしたりして作ったのかな?19年も探し続けていた神物の指輪。しかもハラムの父ハソンジンが座長ををしていた官庁に保管されていた所ま調べ上げている。儀式直前になっていきなりハラムに探せとか言うなよ。今まで何してたのよ。神霊が入ってないという理由で一度はチョンギに突き返された肖像画。チョンギが2度目に描いた物は月仙のテストもしてないのに神霊が入っていると誰もが疑っていない。何故? 実際チョンギがいなくてもハラムは変身できたから神霊入りだったんでしょう。指輪を通して魔王ワールドに入ったチョンギはその時に魔眼を開いたと強引に自分を納得させます。
最後の15分くらいのCGシーンは迫力がありました。
あらすじ
終焉
「チョンギよ。逃げるんだ。早くどこかにいきなさい。うぁー、だめだ。(ハラム)」
「ハ官吏!」
「そこに私の目が。。。」
チョンギの腕を荒っぽくつかむ魔王。するといきなり後ろから「ぶすっ」
「神霊の剣ね。これで収まるわ。」屋根の上でやじ馬している三神ばあさんと虎霊の二人。
ヤンミョンが突き刺した剣が光を放ち、ハラムはどんどん元の顔に戻っていきます。一瞬気を失うチョンギ、ハラム、ヤンミョンの3人。
「大丈夫かホン画工?」「ええ、でも絵が破れてしまいました。」
「なにをもたもたしている。奴らをひっとらえろ。(チュヒャン)」
ここでハラムが手配していたアサシンたちが兵士たちに攻撃を仕掛けます。
兵士と暗殺団の激闘を横目にハラムとチョンギは二人仲良くソマ(ハラムの愛馬)にタンデムライド。
「おのれぇ。」キリキリキリ。チュヒャンがハラムめがけて矢をつがえます。「ビューン」矢はハラムめがけてまっしぐら。だがハラムを射抜く寸前に方向を変えます。虎霊が放った衝撃波を受けたのです。虎霊をじろりとにらむ三神ばあさん。
シェルター
どこかの館に到着した二人。「お待ちしておりました。日月星様」門で彼を出迎えたのはメヒャンという女性。ハラム復讐軍団のメンバーの一人。過去に2度ほどちらっと出てきました。「こちらは歴代王の位牌が安置されている場所。ここならチュヒャン王子の手も及びません。」
部屋で魔王に強くつかまれたチョンギの手に包帯を巻くハラム。
「ハ様。何故あの女人はハ官吏を日月星と呼ばれたのですか?」「その事は聞かなかった事にしてもらえないか?」「わかりました。」
(ねぇ、ハラム。あんたは私が目が見えなかった頃ただ一つ光り輝いていた星だったの。どんな事があってもあんたを守るから。)
(チョンギよ。君は目が見えていた時のたった一つの美しい思い出。これ以上君を危険な目にあわせない。(お前が一番危険だろ))
妙案
「逃しただと!」「申し訳ありません。(ハンミョンフェ)」
机をバーン。
「いや。私が甘かった。偽の指輪をつかまされるとは。」
「本物を持つハラムは魔王を自由にコントロールできるのか?」
「いや。そうはならないでしょう。(巫女ミス)」「魔王は取りついたものの心を曇らせ欲深くさせます。」「私のように神通力を持った者がそばにいてこそ力を発揮できるのです。」「このままですと魔王はハ官吏を征服していくでしょう。」
「それはそれで危険ではないか。(ハンミョンフェ)」
「封印の儀式を再度開かなければなりません。」
「では神霊の画家を先に捕まえなければならないな。(チュヒャン)」
「私に妙案があります。(ハンミョンフェ)」
一つ足りない
王様の館で昏睡状態の王様に封印の儀で何があったか説明するヤンミョン。「父上。早く目をお覚ましください。」
廊下に出ると月仙が待っている。月仙は神霊の肖像画が破れたのはおかしいと指摘し、神霊以外に魔王を封じ込める要素がひとつ足りないのではないかと疑問を呈します。それと 月仙は 前回の魔王とのバトルで魔力をすべて失ったと報告します。
そこにやって来たチュヒャン。封印の儀式が失敗したのはすべてヤンミョンのせいだとその罪を全部なすりつけ僻地への流刑を言い渡します。
チョウォノ逮捕
チェギョンとチャヨンウクが画団に入ろうとすると人だかりが。
役人が巻物を読み上げている。ホン画工がヤンミョン王子の庇護の下ここで贋作を描き続け日月星を通して売りさばいた罪でここの画団を閉鎖し、 画団 座長チョウォノを含む関係者たちを逮捕すると伝え、罪状はチョンセンネの証言によりすべて明らかだとします。
連行される輪の中に入ろうとするチェギョンですが「俺たちまで捕まったら誰がチョンギを助けるんだ」とチョヨンウクに言われ踏みとどまります。
ヤンミョンの一計
ハラムとチョンギの似顔絵付き手配書が街に出回る。それを眺める平民姿のヤンミョンと側近。月仙と目を合わせます。(来たか)
別室。「何故王子が都におられるのですか?」
ヤンミョンはチュヒャンの動きを予見していた。だから囚人護送車のスタッフをあらかじめ自分の配下に入れ替えておいたのだ。ヤンミョンは側近にこれから自分は表立って外に歩けないので自分の手足になるよう申し付ける。
「魔力を取り戻す方法はないのか?」「恐れながら今は方法が見つかりません。」
「このままハ官吏とホン画工が兄さんに捕まってしまえば兄さんの暴走を止められない。止められないのならむしろ。。。」
「なんでしょうか。」
「いや。なんでもない。」
割れる意見
隠れ家の軒下に座るチョンギとハラム。
チョンギは何故肖像画が破れたのか考えている。星座庁でも神霊が込められているとのお墨付きをもらった。でも破れてしまった。何がいけなかったのか。。。
チョンギはハラムにもう一度絵を描くと言います。反対するハラム。チョンギは魔王はたくさんの人たちを殺したので必ず絵の中に閉じ込めないとだめだと言いますがハラムはそれだとチョンギが危うくなると同調しません。
「何を言われようと私の考えは変わらない。(ハラム)」
二人の雰囲気がぎこちなくなります。
一人部屋に戻るチョンギ。肖像画を描けば狂人になると言ったチョウォノの言葉、痴呆になった父親の姿を思い出します。
でもハラムをすくいだすためにやるしかないと自分に言い聞かせます。「何故ならまだ一度も口にした事ないけど私はあなたが好きだから。」
一方部屋の外ではハラムが一人つぶやいています。「君を守るためならどんなに遠くに君を追いやっても後悔しない。すまない。」
罠
チョウォノと一緒に牢獄に入れられたホンウノをハンミョンフェ(チュヒャンの側近)が牢屋から出して縄で縛ったまま街中を歩かせます。頭が弱い父親を残して一人で逃げ去った悪い娘という世論を作るためです。街行く人たちもチョンギの悪口を言います。
ハラムに街の様子を報告するムヨン。ハラムやチョンギの捜査状況、ヤンミョンに対する処遇とともにチョンギの父親がさらし者にされている事も伝えます。
「それはホン画工をおびき寄せるための罠だ。ホン画工の耳に入る前にホンウノさんを救い出せ!」
しかしメヒャンがチョンギにホンウノの現況について話してしまう。チョンギはさっそく街に行きます。
「そなたはいつからそんなに口が軽くなった(ハラム)今から街に行く。」
「ハ様こそいつからそんなに軽率になられたのですか?恋心ひとつで遠大な計画を危うくして。」
「罪なき人を犠牲にする計画などない。」
2枚目の肖像画
チョンギはホンウノがいつも絵を売っているストリート絵画コーナーに直行する。ホンウノはいた!。お父さん!
「おとなしくついて来た方が身のためだぞ。(ハンミョンフェ)」
チュヒャンの居間でハラムの居所を聞かれる。
「知りません。」「私は眠らされ目が覚めれば山道にいました。」
「まあよかろう。奴は遠からず捕まえる。お前には肖像画を描いてもらう。(チュヒャン)」
その前に父親を放免しろとチョンギは迫りますがチュヒャンの部下に父親が痛めつけられそうになったので自分から描くと申し出ます。
「お前が絵を完成させれば父親は放免させてやる。」
次に来る赤い月
チョンギの作業場に巫女ミスが入ってくる。彼女は儀式のときになぜ魔王がチョンギの目にこだわったのかが不思議でしょうがない。探りを入れにきたのだがチョンギの目をじーっと見てその答えを得る。(はっ!この子の目は魔王の目。でも一体何故?)」
「早く絵を完成したほうがいいわよ。次の赤い月が出た時にハ官吏は魔王に征服されてしまうから。」
神の指輪が守ってくれるとチョンギは反論するが、指輪が絶対的なものなら先王は何故魔王を肖像画に封印しようとしたのかよく考えろと言われてしまう。
大切な人たちの死
チョンギとホンウノがチュヒャンの館に連れ去られたと聞いたハラムとムヨンは若干名の部下を連れて正面から突入。警備兵たちを倒しホンウノとチョンギを脱出させる。門に近づくと数十名のチュヒャンの部下に取り囲まれる。
「自分が時を稼ぐのでお逃げください」とムヨンが告げます。門を出ようとしたホンウノの背中にチュヒャンが放った矢が突き刺さる。
門を閉めるムヨン。1対数十人の戦いでムヨンは白煙玉を使いうまく立ち回るが結局力尽きる。「ハラム様。今までの御恩、ありがとうございました。」
山道を移動するハラムやチョンギたち。ホンウノがどんどん弱っている。ハラムはチュヒャンが毒矢を放ったのだと気付く。一瞬正気に戻るホンウノ。「チョンギよ。肖像画を描いてはいけないよ。。。。」逝ってしまった。狂ったように泣き崩れるチョンギ。
ハラムが身に着けている神の指輪が光り出す。そして光のかたまりとなって夜空に飛び立つ。光のかたまりがたどり着いた場所は王様の病床。光のかたまりはハラムの監獄同居人じいさんの姿に変身し、じいさんは「王様、目を覚まさなければなりません」と呼びかけます。
刑場
チュヒャンはチョンギに逃げられたもののチョウォノ、チョギョン、チャヨンウクを含む画団メンバーを刑場に引きづり出します。
ヤンミョンと内通して贋作づくりに協力したとして画団メンバー全員を夕方処刑すると言い渡します。チョンギをおびき出す次の策です。
一方チョンギは部屋で涙しながら横になっている。隣にはハラム。そこにハラムの下僕が 画団メンバー 処刑の知らせを持ってきます。
がばっと起き上がるチョンギ。「行かなきゃ!」「だめだ。チュヒャン王子の思うつぼだ。」「私は自分ひとり犠牲になれば解決すると思ってました。でも父が亡くなり、今度は 画団の人たちが死と直面しています。このまま何もしなかったら私は一生自分を恨みます。なので行かせてください!」ハラムはチョンギを抱き力づくで止めます。しかしチョンギは隙を見てそこを抜け出し刑場に向かいます。
ハラムが廊下を出ると一通の手紙が来ていると報告を受けます。
森の中を歩くハラム。楼閣がありました。「来たか。待っておったぞ。」「!!!」
そこに立っているのは復活した王様でした。
衝撃の事実
ハラムが森の楼閣に到着すると完全復活した王様が待っていた。
ハラムはここへの呼び出し方法が月星閣への手紙だったので自分を日月星と知っていたのか聞く。うしろか出て来たヤンミョンが声を掛ける。「手紙を送ったのは自分だ。」しかし王様はハラムの裏の顔を昔から知っていた。そして父親の死に対する復讐心を抱いていたのも キムギョンロ(2重スパイ、チュヒャンに殺された)から報告を受けていたと伝えます。
「私が王族に恨みを持っていたと知っておられたのに何故今まで見過ごされたのですか?」
王様は先王のハソンジン殺害命令を感知しておらず、それを知ったのはハソンジンが死んだ日にその場にいたキムギョンロから報告を受けてからだと説明します。但しハソンジンを殺したのはキムギョンロではなく魔王に変身したハラムだったと教えます。
「ハソンジンがキムギョンロらに斬られそうになるとお前の体の中にいる魔王が覚醒しはじめた。そして覚醒を抑えようと戦ったお前の父親は魔王に殺されたのだ。」
それから王様は先王の命令を覆し、ハラムを宮に呼び寄せた。「それはお前と周りの人間を守るためであり、魔王を封印する方法を探すためであった。」
「私がそんな獣のような真似をしたのですか?」涙するハラム。
「お前ではない。お前の中にいる魔王の仕業だ。」
自分が父親を殺すはずないと訴えるハラム。王様も可哀そうだったので事実をハラムに秘密にしておいたと伝えます。
事実は瀕死のハソンジンが最後にちびハラムに「我が息子から出ていけ!」と呪文をかけて魔王の呪いを解きあの世に旅立ったのです。
ひざをがっくり落とすハラム。
待て
刑場に走っていくチョンギ。「まだ間に合うわ」と自分に言い聞かせます。
「やれ(チュヒャン)」
酒のしぶきをあげながら死刑執行人がチョウォノやチョギョンたちの周りで死の踊りをはじめます。
「お待ちください!(チョンギが間に合いました)」
「お父さんを殺してまだ物足りないのですか?」
「お前の父親が死んだのはお前が逃げたからだ。ここにいる人間たちが死ぬのもお前のせいだ。私に逆らえばどうなるかよく見ておけ。(チュヒャン)」
「人でなし!天が怖くないのか!(チョンギ)」「私が天だ。」チュヒャンが手をあげてゴーサインを出す。
死刑執行人をチョウォノを斬ろうとする。
「待たれよ!。刑を中止なされよ!」
王様登場。ヤンミョンとハラム、その他を引き連れています。
「貴様!!貴様の罪は明白である」とチュヒャンに言い放ちます。一旦はめでたしめでたし。
ただこの光景を見ていたメヒャン(ハラムの部下、チュヒャンもよく遊びに行く遊郭の女主人。この人も王族に深い恨みを持っていそうだが今まで彼女の過去に関する説明はない。)はハラムが王様と手を組み裏切ったかもしれないと疑う。
君のせいじゃない
自分のせいで父親が死んだと庭で泣いているチョンギ。
なぐさめるハラム。ハラムは自分のケースは醜く自分自身が父親を殺したのに王族を恨んでいたと嘆きます。
二人はホンウノの葬儀を行いハソンジンが眠る場所で行う事にする。
何がお前をそうさせた!
王の間で対座する王様とチュヒャン。
「何がお前をそうさせた!」「わしが生と死のはざまを行き来している間何故わしの命令に背き勝手放題した!貴様を許さん。貴様にはこれからその代価を支払わせる。」
上着を脱いでもろ肌を見せるチュヒャン。お腹の傷から黒い妖気がただよっています。
「肖像画を燃やした時に魔王から受けた傷です。どんどん大きくなっていきます。魔王をこの体に受け入れなければ私は破滅します。」
「なぜ黙っていた?治療は?」「無駄でしたので。お父上は魔王の封印ばかり考えておられました。私のようなその他一人にすぎない王子に魔王を乗り移らせるお考えはお持ちになっておられませんから。」
「 何がお前をそうさせた ですって?」「それは父上です。」
「お前の言う通りだ。」
「なぜそうだとお認めになられるのですか!」泣き叫ぶチュヒャン。
「何故私の味方になってくれないのですか?何故ヤンミョンを選ばれたのですか。」
「すべてわしの不徳の致すところである。」
「おい!」ふすまの向こうで待機している側近たちを王様が呼びます。
「ただちにこやつを引きずり出せ!」
説得
一人牢屋に入れられている巫女ミス。そこに月仙がやってきます。
「今からでも遅くありません。天に負うた借りをお返しください。」「次の赤い月の日に祈祷をお願いいたします。」「どういう事?」
「私は先の魔王との一戦で神力を失いました。」
散骨
ここはハラムの実家がある海辺の町。この海にハソンジンも眠っています。海に向けてホンウノの骨を散骨するチョンギ。
ハラムはチョンギから預かった神霊の指輪を再びチョンギに返します。
二人はハラムの実家で一泊。「これはこれは若様。お戻りで。」下僕の一人が出迎えます。(韓国のネット記事によれば原作ではハラム家は代々指折りの豪商。ハラムが大富豪だったのはそういうバックグラウンドがあったからと出ていました。原作は未見。)
夜になって寝顔のチョンギの頭をなでるハラム。しかし再び魔王の覚醒が始まります。手だけ変形してチョンギの目を襲おうとします。しかし神霊の指輪に吹っ飛ばされます。
翌朝チョンギが起きるとハラムはすでに宮に一人旅立ったとの事。掛け軸にある魔王の爪痕を見て昨晩何があったか一瞬で悟るチョンギ。「もう一度肖像画を描いてハラムを魔王から救わないと。。。」
悪魔の取引
王様はヤンミョンに破れた肖像画の謎を解けと命令する。赤い月まで時間がないので急げとせかします。
「わしは魔王の封印を見届けたならいつ死んでも構わない。」
「チュヒャンの勢力がいたる所に潜んでいる。封印の儀の準備をなるべく秘密裡に進めるのだ。わかったな。」
肖像画が何故破れたかはチョンギにとっても最大の悩みの種。「何が足りなかったのだろう?」
そこにファチャが現れる。
「ひとつ伺ってもよろしいですか?何故前の肖像画は魔王に破られてしまったのでしょう?」
「神霊なる画家よ。それはわしと取引をしなかったからだ。魔王を封じ込めるためにはわしの気運が必要となる。」
これを見よと言ってファチャは20数年前にホンウノが肖像画を描いているシーンをチョンギの頭の中にインプットする。
精気に満ち、生き生きと肖像画を描いているホンウノ。「わぁ。お父さんかっこいい!」
ホンウノの体から黄色い妖気が出ています。それは今ファチャが出している妖気と同じ色です。
「お主その手はどうした?」
昨日魔王に襲われた時にけがをして包帯が巻かれた手。「その手で絵は描けん。手が治るまでしばし待つ。しかし取引は今行う。」
ファチャのお告げ
肖像画の下地の前に座るチョンギ。様子見にやって来たヤンミョンが声を掛ける。そこに月仙が若い男を連れて現れる。
「少し前にファチャが宮に現れ次の封印の儀が魔王を閉じ込めるラストチャンスである事、そして神霊の肖像画はこの者と二人の合作でないと完成しないとのお告げを残していきました。この者はカンユングク(ファチャに取り付かれる前の画家、ホンウノと共同で前回魔王を封印させた男)の息子です。」
「よく聞きなさい。ファチャのお告げによればホン画工の手に魔王の気運が残っているので肖像画は封印の儀の当日に描き始めその日の内に完成させなければなりません。(月仙)」
「それは無理ではないか?(ヤンミョン)」
チョンギはここでファチャと取引した事を伝えます。ファチャとのやりとりを回想。
「でもファチャさんと取引すれば死んだり狂ったりしないのですか?」
「私は命は奪わん。絵をもらっていくだけだ。」
ファチャは手のひらを差し出しそこにチョンギは自分の手のひらを重ねます。重ねた手から放たれる黄色い光がチョンギを照らします。
「取引成立だ。封印の儀当日まで筆を持つな。もし守れなければ二度と絵を描く事ができなくなる。」立ち去るファチャ。
「だがそれで肖像画を描けば狂ってしまうのではないか?(ヤンミョン)」
「ファチャは命を奪わないし、頭も変にさせないと言いました。今はその言葉を信じたいです。(チョンギ)」
祖父のお告げ
何かいい方法がないか魔王に関して書かれた書籍を読み漁るハラム。そこで①均等の指輪は魔王を呼び起こす、②魔王を体に取り入れた者はどんどん魔王に浸食されていく、という箇所を見つけます。
馬に乗っていると「お前はわしの物」という魔王のささやきが繰り返し聞こえてきます。落馬して気を失うハラム。
目を覚ますと右の小指に指輪がはめられている。
「!!!」「何故小指に指輪が?」
「気になるか?」
「あの時の地下牢のおじいさん!」
「ばかもの、地下牢のおじいさんとは何事か!わしはお前の祖父である。」
「おじい様!」
「ハ家は代々水の気運を兼ね備えて来た。お前も例外ではない。魔王を受け入れる事ができたのもそのせいである。」
「でも僕は父親を殺してしまいました。」
「たわけめ!お前ではない。魔王の仕業だ。それがまだわからんのか!」
「お前も人間だから限界がある。魔王はお前を侵食し続けているのであろう?」
「僕がこのまま消え去ればいいのではないですか?」
「否。魔王を神聖な器に閉じ込めねばならぬ。つまり、神霊の肖像画だ。」
「ですが肖像画を描く画家たちは頭を病む事になるか命を失います。」
「だがこのままお前が魔王に完全に乗っ取られれば血の雨を降らす事になり、結局はお前が大切に思う人も殺す事になる。」
「では一体どうすればいいのですか?」
「まずその手にある指輪を砕け。そして封印の儀に参加せよ。指輪がある限りお前は魔王と共存する事になる。」
ハラムの祖父は消えていなくなります。
巫女ミスの改心
巫女ミスの牢獄に現れた王様。「死んでも私の前に現れる出ないと申したのにこんな形で再開しようとは。。。そなたの力は民のために天から与えられたもの。何故チュヒャンにくっついて悪用した?」
「宮の巫女であるにも関わらず役目を果たせず不完全燃焼のまま追放されました。チュヒャン王子をお支えしたのはわたしめの最後の選択でした。わたくめを成敗なさいませ。」
「お前に自分の罪を悔い改める機会を与えよう。封印の儀で魔王を閉じ込めよ。」
「かしこまりました。最後の力を振り絞ってお仕え申し上げます。」
赤い月の夜
ハラムはヤンミョン王子を訪れ魔王を肖像画に封印する事に協力すると伝えます。ただもし儀式に自分が現れなければホン画工をよろしく頼むとお願いします。儀式は今夜だから夜11時まで戻れとヤンミョンは念を押します。
ハラムの部下メヒャンが牢獄にいるチュヒャンを訪れます。「お前は日月星と働くメヒャンではないか。」メヒャンは自分がお助けさしあげると申し出ます。どうそなたを信ずることができるのかと言われるとメヒャンは小刀で自分の手を斬ります。血がぽたぽたぽた。
「なにか訳アリだな。(チュヒャン)」
山の湖の前に立つハラム。指輪を岩の上に置き石で数回叩き指輪を二つに割り、湖の中に捨てます。「よくやったラムよ。ハ家をよく守るのじゃぞ」とおじいさんのささやきが聞こえます。その瞬間ハラムはもがき苦しみます。
「王様。赤い月が昇りました。ですがハ官吏はまだ式場に現れておりません。」「なに!」そう言った後王様は体の痛みをおぼえます。
会場では焚火台の前で目をつぶりながら祈祷する巫女ミスが急にかっと目を見開きます。「突然水の気運が消えました」とヤンミョンに報告します。「いや。ハ官吏はかならずここに来る。だから準備を怠るな。」
屋根の上からこの様子を立ち見見学する三神ばあさんと虎霊。
一方、肝心のハラムは苦しそうによろめきながら森の中を歩いています。
式場に入ったチョンギ。空には赤い月。右の人差し指に指輪がない事に気付く。「ハ官吏。どうぞご無事でこちらにお越しください。」一人つぶやきます。
第16話予告動画
あらすじ
焦燥
山道をよろめきながら歩くハラム。意識を失いかけふと前を見ると魔王に変身したハラムが立っています。
「私を封印しようなど無駄なあがきだ。」
「お前は封印を恐れているな。」
「うははははは。水の気運を持つ者よ。お前はすでにほぼ私の手中にある。」
作業室ではチョンギ、カンユングクの息子、チェギョン、チャヨンウクの4人が肖像画完成作業に一生懸命取り組んでいる。
このままハラムが現れなければどうしようと不安がるチョギョンやチャヨンウクであったが「絶対来るわ。作業に集中しましょう」とチョンギがぴしゃりと彼らのおしゃべりを止めます。
焦っているのは巫女ミスも一緒だがヤンミョンが毅然とした態度を取り心配を和らげる。ヤンミョンは彼女に魔除けのお札を作業室のふすまに貼り付けるよう指示。
やじ馬三神ばあさんは虎霊女の子に言う。今夜逃せば次は1000年後。「しかし魔王は必ず来る。目がここにあるからよ。」
目を奪われる
やっとの事で会場に現れたハラム。意識が朦朧としながらもヤンミョン王子に言います。「私を直ちに成敗してくださいませ。」
ハラムの爪が伸びどんどん魔王に変身していく。
暴君となったハラムは周辺の人間たちをなぎ倒した後に作業室に向かいます。魔除け札を取り除くのにちょっと手間がかかりましたが、クリア。中に入ろうとすると「そこに入ってはならん!」の声。巫女ミスが反撃の妖気を魔王にぶつけます。だがあっけなくやられてしまいます。もうだれも魔王を止めることができません。作業室の中にいる男性画家3人はすでに吹き飛ばされて意識を失っています。
作業室の中に入ってチョンギを見つけた魔王。チョンギの両目を吸収していきます。
反撃
魔王がチョンギにとどめを刺そうと爪を突き立てるとチョンギがその手を取って「ハラム、お願い!」と泣きすがります。
一瞬躊躇する魔王を光のビームがつかみ作業室の外に引っぱりだします。
「こいつはこっちで面倒見るからあんたは絵を完成させな!(虎霊)」
「お前の相手は私だ。(三神ばあさん)」
「三神おばばか?(魔王)」
三神、虎霊、屋根の上の12守護神が一斉にビームを放ち魔王を押さえつけます。
「ふふふ。愚かな」と笑う魔王。
「目を取り戻した魔王は完全復活したよ。気を付けな。(三神ばあさん)」
「ここは宮。まだ私たちに地の利があるわ。(虎霊)」
肖像画完成
作業室でしくしく泣くチョンギ。
そこに入って来たヤンミョン。「大丈夫か?」
「王子様。目が見えないのです。どうしましょう?」
ファチャが現れます。「まだ終わっておらん。肖像画を完成させれば魔王を封印できる。」「神霊な画家よ。急げ!魔王が戻ってくる。」
「王子様。私に筆を持たせてください。早く!」チョンギはヤンミョンに肖像画の目としわの部分を自分の手を取って示すよう頼みます。チョンギの手からファチャの妖気がただよいはじめます。
「お父さん。私に力をお貸しください。」
「我が娘チョンギよ。」後ろからホンウノが現れます。
「お父さん。前が見えません。肖像画を完成させなければならないのに。」
「心配するな。始めるぞ。」ホンウノがチョンギの体の中に入っていきます。
せっせと作業を進めます。「最後の仕上げの瞳の部分はお前がやりなさい。」チョンギの体から出て行くホンウノ。
「これで完成だ。でかしたぞ、我が娘。」
「もう行かなければならない。生きてる間にお前によくしてあげられなくてすまなかった。」
ホンウノは消え去ります。
ファチャが肖像画にまじないを唱えます。
光
三神ばあさんと虎霊はフルパワーの魔王に劣勢気味。しかし作業室からまばゆい光があふれだします。
「あれは!」「できたのね!」
「おのれぃ」意識を取り戻した巫女ミスが魔王に挑みかかります。「たとえ命を失おうともかならずお前を封印する!」
ですが気合むなしく軽くひねられてしまいます。
「そべて終わりにする時が来たわね。」にやりと笑う三神ばあさん。「だめです。いけません。おばば様!」
おばば様は等身大のモスラに変身。魔王に絡みつきます。もがく魔王。しかし魔王を離さない三神ばあさんはそのまま作業室の方向に飛びます。
「チョンギよ。ご苦労様。これで二人は一緒になれるわ。」
三神ばあさんと魔王は仲良く肖像画ダイブ。
魔王とおばば様を封印した肖像画の王様の目がきらりと光ります。
責任取ってください
虎霊は三神ばあさんを悲しみ、月仙は巫女ミスの死に心を痛めます。
意識を取り戻したハラム。星空が見えます。ヤンミョンに付き添われてやってくるチョンギ。ハラムに気づき突っ走りますがハラムの目の前ですっころびます。
「ハ様。お怪我はありませんでした?」
「目をどうした?」
「私が見えるのですか?」
「あぁ。よく見える。」
「よかった。本当によかった。」
「君の目は魔王に盗まれたのか?」
「ええ。最初に私たち二人が出会った状態に戻りました。」
「もう、前が見えません。どうしましょう。責任を取ってください。」
チョンギを抱き寄せるハラム。
「あぁ。一生責任を取るとも。」
5年後
封印の儀から5年の歳月が流れた。王様はそのまま現役。ヤンミョンはお世継ぎ様になった。自由気ままが大好きなヤンミョンは金魚のフンのようにくっついてくる護衛たちをうっとおしくおもっています。
今日はハラムとチョンギの誕生日。チョウォノ、チェギョン、チャヨンウクなど親しい友人たちが彼らの家に向かう。
封印の儀の後チョンギとハラムは雲隠れ。彼らの所在は親しい人たちしか知らない。
チュヒャンは側近ハンミョンフェと共に獄につながれたまま。なにやらクーデターを企んでいる様子。チュヒャンは体から黒い妖気を発しています。街のごろつきチョンセンネもチョンギへの「返し」を済ませていないので必ず見つけ出すと息巻いています。
封印した肖像画はファチャが預かっています。しかし彼は念力で肖像画を吸収してしまったのでまっさらなキャンパスだけ残っています。
チョンギは川辺で絵を描いております。チョンギの目は見えるようです。横にはハラムがべったりくっついています。新婚モードが5年も続いているようです。二人の間には4歳くらいになる男の子がいます。
奇跡
ヤンミョンが誕生日を祝うためハラム夫婦を訪れました。家の前できつい冗談を交わすヤンミョンとチョンギ。相変わらず仲がいいです。
「それにしても奇跡だな。目の前で見てなかったら到底信じられない。」
封印式の夜目が見えなくなったチョンギはハラムの胸に飛び込み目をつぶって涙します。目を開くと目が見えるようになっていました。
後ろにたたずむ虎霊の女の子がささやきます。「チョンギよ。魔王の呪いが解けたのよ。」
ハ家貴族家紋となる
ヤンミョンは王様の命令を伝えるのでハラムに正座しろといいます。
王命は故人ハソンジンの名誉を回復し、彼に正2品判書の位を与えるというもの。
李氏朝鮮時代の官吏は18階級に分かれていて 正2品 は上から3番目。江戸時代で言えば老中か時期老中候補くらいのポジション。上から5番目までがいわゆる両班と呼ばれる貴族、高級官僚の位なのでその子孫たちもよっぽど悪さして失脚しない限り繁栄が続く。ちなみに生前のハソンジンのランクは上から9か10番目、今のハラムは上から12番目(主簿)です。
チョンセンネなど一般庶民がちょっかいだすと大変な事になります。
ヤンミョン王子の側近がやってきて耳打ちします。ヤンミョンの表情が曇り、すぐに馬を宮に走らせます。
バースデイプレゼント
ヤンミョンが大変そうな顔で去って行ったにも関わらずノーテンキでラブラブ、べたべたを続ける二人。
「君に贈り物がある。」二人は ソマ(ハラムの愛馬) で真っ暗闇の森の中をタンデムツアー。到着したのは20数年前に訪れた桃園。桃をひとつ捥いでチョンギに渡します。「遅れてすまなかった。でも約束を守りたかったんだ。」チョンギも自分からのプレゼントを渡します。盲目時代のハラムの似顔絵です。「これからもよく似顔絵を描き続けてくれないか?ずーっと老いるまで。」「タダで?」
ハラムがチョンギにキスします。「これが謝礼だ。」
「こらー!桃泥棒!」桃園の見張り番のおばさんが追っかけてきます。手と手を取り合って走って逃げるチョンギとハラム。
「ホンチョンギ」のハッピーエンディングフィナーレ
エピローグ
チュヒャンがクーデターを起こしました。宮でチュヒャン軍勢とヤンミョン軍勢が対峙しています。「兄さん。兄弟は手や足のようなものと賢者が言いました。」「弟よ。お主は臣下になり、わしとは主従関係となる。王位は本来私に与えられるはずのものなのだ。」二人は剣を交えます。
(終わり)
感想
続編を作るかもしれないですね。牢獄にいるチュヒャンが魔王の黒い妖気を放っていた事。そして最後の決着のつかないヤンミョンとチュヒャンの衝突。続編の伏線です。全16話で14話までの視聴率は平均9%くらい。まあまあの数字です。(ちなみに同じ時期の夜ドラ視聴率トップは「ワンザウーマン」で視聴率13~14%ほど。)
強引に辻褄を合わせたり、いろいろちりばめたフラグをいくつか回収できなかったりとドラマの完成度はA級ではないです。でも結構楽しかったです。飽きない展開と心地よいテンポ。チョンギの明るさが作品全体を明るくしてくれました。チュヒャン王子がかっこよかったです。チュヒャン役の クァクシヤン は悪といういよりは野心を持った男を魅力的に演じてくれました。それと三神ばあさんのムンスク。普段は品のいいおばあさんですが魔王との最後の対決の所はきりっとしててとてもかっこよかったです。あの歳であんな派手な演技ができるんですね。「龍が如く2」の白ばあさんを思い出してしまいました。
あれっと思うシーンはいくつかありましたが見てよかったです。
「ホンチョンギ」の人物相関図、登場人物&キャスト
人物相関図
4人の主人公
魔王を閉じ込めた絵を描いた神霊の画家ホンウノの娘ホンチョンギ(キムユジョン、上記写真左から2人目)。魔王が封印された日に生まれる。封印される直前に魔王はまずホンウノの頭をおかしくし、その娘ホンチョンギの視力を奪った。しかし9歳の時魔王が再復活した時に三神ばあさんが魔王が体の中に入ったハラムの目を奪いチョンギに預けた事から視力を回復する。
父親譲りで天才的絵の才能を持つチョンギは普段は宮中画団のメンバーとして働いている。しかし父親の精神病を直すため贋作づくりのアルバイトで薬代を稼いでいる。
ハラムの目を借りてから19年目に贋作詐欺団に追い回される。とっさの判断で籠の中に隠れるがそこにはハラムが座っていた。運命の人ハラムとの再開により彼女の運命の歯車が大きく動き出す。
ホンウノと共に魔王を絵に閉じ込めた道士ハソンジンの息子ハラム(アンヒョソプ、上記写真左から3人目)。魔王が絵に閉じ込められた日に生まれる。生まれつき水の精気をそなえており9歳の時に宮中の雨ごい祭事に祈祷師として動員される。宮中移動の道中でハソンジンが同志であるホンウノと再会したことによりチョンギとの初デートを楽しむ。盲目だと蔑まないハラムに一目ぼれしたチョンギ。別れ際に初キスを捧げます。
それから19年後自分の籠の中にチョンギが飛び込んできます。ハラムの盲目の赤い目を素敵だとほめるチョンギ。チョンギの言葉や香りから19年前にデートした少女を思い出すが当時少女は盲目だったので目の前にいる女性がチョンギとは考えていない。籠が揺れてチョンギとハラムの体が触れ合った時に目と体が触れ合った魔王が覚醒します。波乱万丈の2人の前途の幕開けです。
普段は王様に愛される朝鮮一の星占い師。 朝鮮一の 情報通であり情報を売って巨万の富を築いた人でもある。
ヤンミョン王子(イユル、上記写真一番左)はタン王朝4代目王の3番目の息子。詩、絵、書を好み、普段は芸子が付く酒店に入りびたりの放蕩生活を楽します。ただ何かやる時はびしっと決めます庶民、大衆に人気があります。自分に反抗的なチョンギに一目ぼれ。チョンギをいろんな局面で助けます。一方思い病気を患う次の王様となる長男ガン王子をクーデターで蹴落とそうとする次男チュヒャン王子の野望を阻止しようと奮闘します。
チュヒャン王子(クァクシヤン、上記写真一番右)は「ホンチョンギ」のラスボス。ヤンミョン王子の兄。次男だが長男ガン王子を蹴落として王様になる野心を持っている。何度かカン王子を暗殺しようともします。このドラマのダークサイドの親玉的存在。若いのにものすごく存在感とカリスマがありかっこいいです。チュヒャンを演じたクァクシヤンは悪の雰囲気を出すためにスモーキング化粧をしているそうです。 この人のモデルは 李氏朝鮮7代目の王様世祖 。
神々
朝鮮国に宿る死の神、生の三神、均等の神の一人で死の神魔王。均等の神を食い殺し暗黒の時代を開きます。彼は朝鮮国タン王朝3代目英宗の体に入り悪政を敷きます。魔王の力を恐れた 英宗 は体の中にいる魔王を釣りだして絵の中に閉じ込める事に成功。しかしそれから9年後に 英宗の孫であるチュヒャン王子が封印を解き魔王を世に放ってしまいます。
生の神である三神ばあさん(ムンスク)は普段おばあさんの姿をしています。ハソンジンと協力して魔王を絵の中に閉じ込めます。魔王が復活した際には乗り移ったハラムから魔王の力の源である目を奪いチョンギに預けます。これで魔王は魔力を使えませんがチョンギとハラムが接触を重ねるたびにだんだん完全状態に戻っていきます。 三神ばあさん はストーリー全体のキーパーソンです。
朝鮮国を守る12守護神の一人虎霊(チョエリム)。普段は少女の姿をしている。チョンギが魔王に襲われている絶体絶命の時に虎の姿に戻ってチョンギを助けます。 絵に描かれている虎になってチョンギを見守ったりする。
祭事をつかさどる人たち
巫女ミス(チェグッキ)は道士ハソンジンの格下のライバル。ハソンジンが魔王を封じ込めた直後に彼を襲撃して追い落とした。雨ごい行事でハラムを見つけ出して彼を祈祷師に任命する。 英祖王にハラムを生贄に捧げようと申し出ますが徳の高い 宣祖はミスの申し出を却下。しかしミスはそれを無視して祈祷中のハラムに呪いをかけようとします。 結果成祖の怒りを買い宮中から追い出されます。しかし彼女を庇護したのはチュヒャン王子。ミスはチュヒャン王子に「魔王の力を借りる事ができれば王様になれる」と吹き込みます。
道士ハソンジン(ハンサンジン)。ハラムの父親。魔王閉じ込め作戦成功後巫女ミス一味の襲撃で命を落としそうになります。9年後に 水の精気を持つ少年の父親がハソンジンである事を知った巫女ミスに暗殺されます。
神霊の画家ホンウノ(チェグァンイル)。チョンギの父親。魔王にかけられた呪いのせいで9歳までの盲目時代のチョンギしか覚えておりません。チョンギは父親の病気を治そうと一生懸命働きます。
王様
朝鮮国タン王朝4代目王成祖(チョソンハ)。徳の高い名君として誉れ高い。後継者である長男イガンが病弱で次男のチュヒャン王子が次期王位の座を狙っている事を心配しています。
画団のひとたち
画団の 責任者チェウォノ(キムグァンギュ)。チョンギの父の親友。チョンギを娘のようにかわいがるがチョンギが父親と同じ運命をたどるのではないかと心配している。
画団のお調子者チャヨンウク(ホンジョンギ、写真真ん中)。おしゃべりが大好きで軽い男だが心根はやさしい。チョンギのよい友達。全国絵画コンクールで最終まで残るほど絵の実力も高い。
チョンギの画団の 友達チェジョン(ホンジョン、写真右)。幼くして 画団 への入団を許される才能の持ち主。言葉は粗いがチョンギとの友情の絆は深い。裏でチョンギの悪口を言う人間たちに堂々と向き合いたしなめる男らしさも持ち合わす。
朝鮮絵画最高責任者ハンゴン(チャンヒョンソン)。かつてのライバルホンウノの娘チョンギが父親のように神霊の絵を描く事が運命付けられていると直感する。チョンギが英宗の絵をかけるように導く。かつてホンウノ、ハンゴン、チェウォノはライバルであり親友の間柄。ホンウノ発病後チェウォノがホンウノーホンチョンギ親子を何かと面倒みたのに対し自分は何もしなかったことで自分を恥じている。
その他
チュヒャン王子の側近アンミョンフェ(チョンドングン)。世子カン王子を追い落とすためあれこれ汚い策をひねり出す。 この人のモデルは李氏朝鮮7代目の王様世祖の側近ハンミョンフェ。
朝廷の大臣シンスック(ハナム)。朝鮮一と言われる学識と見識を持つがチュヒャン王子に加担。この人のモデルは1400年代に実在したシムスクチュ。シムスクチュは600年以上たった今も韓国人の間で裏切者の代名詞的存在として記憶されています。
朝鮮一の武人の一人ムヨン(ソンワンソク)。ハラムのボディガード。北側の国境地帯紛争で敵に捕まるがハラムに救われる。以降ハラムの忠臣となる。
チョンセンネ(ヤンヒョンミン)。ストリートやくざの親分みたいな存在。チョンギに贋作を書かせ報酬を与えるがチョンギに偽の薬をつかませ報酬を回収していきます。この事に気付いたチョンギが宮廷に訴えた事から チョンセンネ に付け狙われる。
ファチャ(パクジョンハク)は絵のトッケビ。この人との契約がなければ神霊の絵は完成しません。但しこの人と取引をした画家は狂人になったり、命を落とすと言われています。もともとはカンユングクという画家。ですがファチャに取りつかれました。
「ホンチョンギ」の視聴率と話題性ランキング
放送日 | 全国視聴率 | 首都圏視聴率 | 話題性ランキング | |
第1話 | 2021.08.30. | 6.6% | 6.4% | 5位 |
第2話 | 2021.08.31. | 8.8% | 8.5% | 5位 |
第3話 | 2021.09.06 | 8.0% | 7.4% | 2位 |
第4話 | 2021.09.07 | 9.6% | 9.1% | 2位 |
第5話 | 2021.09.13. | 9.7% | 9.5% | 4位 |
第6話 | 2021.09.14. | 10.2% | 10.3% | 4位 |
第7話 | 2021.09.27. | 9.3% | 8.9% | 3位 |
第8話 | 2021.09.28. | 8.9% | 8.7% | 3位 |
第9話 | 2021.10.04. | 9.6% | 9.3% | 2位 |
第10話 | 2021.10.05. | 8.5% | 8.2% | 2位 |
第11話 | 2021.10.11. | 8.8% | 8.4% | 5位 |
第12話 | 2021.10.12. | 8.8% | 8.4% | 5位 |
第13話 | 2021.10.18. | 8.9% | 8.9% | 4位 |
第14話 | 2021.10.19. | 9.3% | 9.0% | 4位 |
第15話 | 2021.10.25. | 8.9% | 8.1% | 2位 |
第16話 | 2021.10.26. | 10.4% | 10.0% | 2位 |
※視聴率はニールセン調べ
※TV話題性は各ドラマが放映から1週間の間にニュース、ブログ、オンラインコミュニティ、ツイッター、動画などでどれほど反映されたかを指数化してランキング付けするもの。 調査機関はGOODDATA Corps。
「ホンチョンギ」の裏話、エピソード
ホンチョンギ はフィクションだと強調しますがそっくりなモデルがいます。ドラマと実際の人物を比較します。
第1話に出て来たタン王朝3代目英祖はクーデターで身を起こした人。魔王の力で殺戮を繰り返した人。魔王の呪いで干ばつに苦しんだ人。
この人のモデルは李氏朝鮮第3代国王太宗 。クーデターで王様になった。子供であるイド(後の世宗)に良い政治を行わせようと将来イドの政治の障害物になりえる人間たちを片っ端から殺した。晩年は干ばつに苦しみ 100日間ほとんど飲まず食わずの単独雨乞い祈祷をした直後に死亡したとされております。
徳の高い王様として描かれている成祖。
この人のモデルは李氏朝鮮4代目国王世宗大王。徳の高い名君。韓国語ハングルはこの人が自分の手で作りました。
病弱な 成祖の長男で跡継ぎのイガン王子。
この人のモデルは世宗大王の長男で 李氏朝鮮5代目 の王様文宗。この人は病弱で王様になって2年で死にます。
王位簒奪を狙う成祖の次男チュヒャン王子。
この人のモデルは 李氏朝鮮7代目の王様世祖 。兄の王位を不服とし王位を狙っているという部分は同じです。
ここら辺の話は李朝実録を忠実に再現した韓ドラ「龍の涙」や「王と妃」、想像と史実が入り混じった「世宗大王」に詳しく出ています。
ドラマの展開は病弱の長兄から魔王の力を借りて王座を奪おうとするチュヒャン王子に対しホンチョンギ、ハラム、ヤンミョン王子が力を合わせてその野望を打ち砕く展開が予想されます。そうでないとダークサイドが勝利してしまうのでドラマになりませんね。でも史実ではダークサイドが勝利してしまいます。
チュヒャン王子 のモデル 世祖 (スヤン王子)は兄(第5代目王文宗)には手を出しません。スヤンの死後その息子端宗から王位を簒奪し世祖となります。そしてクーデター反対勢力とその家族をむごい方法で殺していきます。
世祖 は自分の甥っ子である 端宗 の命はのぞみませんでしたが側近たちに押し切られて結局殺してしまいます。世祖 は毎晩兄嫁が「何故 端宗を殺した 」と責められる悪夢を見るようになり、昼間は体のあちこちにできた出来物(ハンセン病)にさいなまれ死んだと伝えられています。
日本で日本語字幕での視聴
「ホンチョンギは」はKNTVで2月19日から放送開始(日本語字幕付き)。KNTVを視聴するためにはスカパー、J:Com、ヒカリTVなどに加入しておく事が前提条件となりそれらケーブルを通して視聴する事になります。
コメント
コメント一覧 (4件)
いつも速いあらすじありがとうございます。
チョンギとハラム最後はどうなるのかな…
ハッピーエンドを期待しています。
来週が楽しみです。
コメントありがとうございます。演出家も脚本家もハッピーエンディング好きとして知られているのであと味爽やかになると予想されます。個人的にはチョンギの目がどうなるのか非常に気になります。来週2回でおしまいで寂しいです。お便りありがとうございました。元気が出ます。
お疲れ様でした。
最後がハッピーエンドでよかったです。
ただ何となく物足りない感はありますね。
コロナで楽しみがない中で、韓国ドラマの史劇が好きで見始めました。
ハングルは単語は何となくわかる程度なので、長い会話になるとさっぱりで、雰囲気で見ていました。
ZERO様のおかげでとても良い時間が過ごせました。
本当にありがとうございます。
これからも、お邪魔させていただきます。
応援しています。
そうですね。なんかあっけなかったですね。目も簡単にもどちゃったし。でも最終話のグラフィックの戦いは見ごたえありました。これからもよろしくお願いいたします。