「御史とジョイ」第11話あらすじと感想
やりくり勘定
ジョイ、ピリョン、クァンスンの都での3人暮らし。クァンスンの計算だと月に最低でも約60両必要。
人相、手相で稼ぐとするピリョン。毎日1人占ったとして月15両。クァンスンは雑務があり当面お本格的な職にはつけない。ただ読み書きができるのでそれでなんとかお金を作る。ジョイは服の仕立てと裁縫で生計を立てる事に。
クァンスンが作った広告ポスターをあちこちに貼り付けます。
100回フラれた娘
ジョイの腕は評判となり街の貴婦人たちの間でも噂になります。彼女は清国で修業してきたとでたらめの噂が立ちました。
ある豪邸に呼ばれたジョイ。「あなたがかぼちゃをスイカに変えてしまうほどの凄腕裁縫師?」「この前友人の娘があなたが仕立てた服で来てお見合いに出てうまくいったと聞いているわ。」「ところで相談なんだけど、私の娘。お見合い100回やっても全部だめ。あなたの腕でなんとかしてくれない?うまくいけば料金は2倍払うから。」
織姫
ふてくされて出て来た娘。顔と服をチェック。裾や襟、色合いなどをアドバイスします。しばらくたって新しい服を着てお化粧直しした彼女を母親に紹介するジョイ。「あれまぁ。これはどこの仙女?」見違えるように美しくなった娘は笑っています。ジョイは清国ではなく天の川から来た織姫という噂がたちます。ジョイたちの家の前では長い行列。待っている女性達の手相を見て稼ぐピリョン。待っている女性達にアクセサリーを売りつけ稼ぐクァンスン。小金がどんどんたまります。
ジョイ密偵になる
人気者になったジョイは貴族貴婦人の家に出入りするようになりパクトスと防衛大臣の結婚話が進んでいるなど様々な情報を耳にします。仕入れた情報を逐一イオンに報告。イオンは報告以上の事を期待しますが注文で忙しいジョイは報告がすんだらすぐに帰ってしまいます。3度目の納屋での報告でしびれを切らしたイオンはキスの唇模様を作りますがジョイに叩かれます。
生き証人
パクスン一味の尋問前にたくさんの証拠を集めておきたいイオン。パクテソがトリカブトを栽培していたのでこの際世子毒殺の調査まで広げたいと考えている。世子が死ぬ直前侍医 が変わった。世子と仲がいいイオンは世子と会話をしている時に新侍医が煎じ薬を直接持ってくるのを直接目撃している。この者がパクスンが新設した薬庁から派遣されている所までは突き止めている。ただマスクで覆われているので顔は憶えていない。この者を探すよう世子親衛隊に頼んでおいた。
親衛隊の報告によるとその侍医の消息は不明。但し彼を世子につけるため追い出された本来の侍医は生存中。 本来の侍医 はあらゆることを記録に残す記録魔なので当時の様子を記録に残している可能性が高い。彼は山岳山のジニン寺で隠遁生活だとの事。馬を走らせてジニン寺に向かうイオン。
一方ジニン寺ではパクテソが仏像の前で拝礼しています。彼が隠れていた寺はそこだったのです。彼は仏像前にある大きな木箱の中に宮から追い出された侍医 を監禁していました。
誰が世子を殺したか
琴を奏でる王様。「王様。」「王様。」「うるさいな。琴も楽しめんのか?」ひそひそひそ。なんやら耳打ち。すぐに牢獄につながれているパクスンの元に移動。
「世子の侍医が生きているだと?(王様)」「さようです。(パクスン)」「ここから私をお出しくださいませ。さすれば王様が清国で苦労して戻って来た世子様を毒殺したなどという噂をすぐに打ち消して見せます。以前私がそうさせていただいたように。」
(この王様のモデルとなっているのは仁祖。清国嫌いの彼は世子が清国内での経済活動や西洋の学問を取り入れようとしたことなどを憎み毒殺と言われている。1645年の事。この模様は「チュノ」「馬医」などでも描写されている。)
ジョイの悩み
部屋の中で稼いだお金うれしそうに撫でて触るジョイ。袋の中を整理していると忠清道山の要塞を急襲した時に押収した 江華島火薬取引帳が出てきます。この中には母親トッポンの名前が入っているかもしれないと不安を抱きます。この帳簿は要塞でジョイに渡そうとしましたがユッチルに保管してもらうよう言われました。ですがユッチルに渡し忘れたのでした。
そこにチョスンリュルがやってきました。ジョイはあわてふためいて帳簿を隠します。「この家の契約書持ってきたよ。」「中身を確認しないの?」「あんたを信用してるから大丈夫。」「ところでさ、あんた弁護士だからよくわかってるんだろうけど、証拠ってすべて揃わないと犯人を罪にできないの?」「あるに越した事はないな。」「もし悪い事してなくても証拠の中に名前なんか入ってたらどうなる?」「取り調べを受けて尋問されたり拷問されたりすると思う。」
都入りするトッポン
城下町の検問を通過するトッポン。忠清道、江華島からの上京者も対するチェックが厳しく名前と住所を書かせられえるが漢字を知らないといってすり抜ける。街で知り合いと合流。ジョイの家まで案内されます。
「あの家友達の紹介で入ったみたいよ。男よ。名前はチョスンリュルとかなんとか。」「ああ、その子なら幼馴染だから大丈夫。」「さぁ、早く言っておやり。あまり長い事娘を突き放すんじゃないよ。」
一方部屋の中ではスンリュルが怒鳴り散らしています。「こんなの何故もってるんだよ!証拠隠滅じゃないか!罰せられるぞ。さぁ、早く届け出に行こう。」「でも。。。」「お前の知り合いの御史は公平な人なんだろ。悪さしてなければきちんと対応してくれるよ。」「でも。。。」「お前の気持ちはわかる。法律は時には残酷だからな。一晩よく考えろ。」立ち去るスンリュル。
侍医が持っていた証拠
侍医を拷問するテソ。「証拠はどこだ。まだお前が生きているという事は約束は有効ってことだろ。」「知りません。」「お前が見た事を一生黙っているその代価。どこにある?」早く言えと言って侍医を掴むと侍医はちらっと絵のほうを見ます。絵の後ろをチェックするテソ。薬日誌とパクスンのハンコが突いてある証文が出てきました。証文にはそなたが新設薬庁で見た事、聞いた事をすべてだまっておればそなたの娘に危害を加えない事を約束すると書かれている。
テソは侍医を切り捨てます。
テソを捕まえる
ジニン寺にたどり着いたイオン。寺の中に侍医の死体が転がっている。息と体温をチェックします。
山道を歩くテソはいきなり横からタックルを受けます。倒れて立ち上がろうとするとイオンが刃を突き付けます。「お前は死んだはず!」剣を突き付け動けなくしてからイオンはテソをじっくり観察します。地面に転がった薬日誌。そしてテソの左手首に傷の跡を見つける。それはマスクをして煎じ薬を世子に運んだ新侍医と同じもの。「やはり貴様だったのか。」涙を流すイオン。「今世子様の恨みを晴らすためお前をここで殺したい。だがそうしない。世子様が悲しむからだ。」「引っ立てい!」テソは地方兵士たちに連れられて都まで護送されます。
ジョイの選択
ジョイは江華島火薬取引帳簿をチェック。イオンは字は読めないが帳簿の中に母親のトレードマークであるチョウの模様を見つける。「ごめんください」外から声。外に出るとトッポンが立っている。「お母さん!」「お前を一度抱いていいかい?」母親にダッシュして抱き着くジョイ。
これでトッポンは踏ん切りがつきました。再びジョイを突き放します。彼女は追われる身。娘に迷惑を掛けたくないのです。実は彼女は娘に知られないように嫁入り先を訪ねて様子を見た事もありますし、人づて(ポリ)で串を送った事もあります。ですが心を鬼にして娘に別れを告げます。
立ち去ろうとするトッポンに江華島火薬取引帳簿を突き付けます。「これお母さんと関係あるんですか?」
トッポンはそれに答えずそれはジョイが持ッては行けない物だといい「それを持ち続けて私のために法を破るか、あるいはそれを役所に提出して自分の正義を守るかどちらかを選択すればいい」と冷たく言い放ち立ち去ります。
ジョイは悩みに悩んだ末帳簿を火をくべるかまどの中に放り込みます。
ジョイママのトッポンを演じるのはペクジョンオク。若い頃主役もこなし今は重鎮的な役割が多いベテラン。自分の名前の俳優養成スクールも経営しています。後輩俳優や愚かな質問をする記者たちなどに非常に厳しい事でも有名。なんかトッポンと重なります。
ジョイがイオンを裏切って帳簿を燃やしてしまいました。今回はポリの帳簿のように何も知らなかったというわけではありません。ラブラブの二人の間に亀裂が生じるんでしょうね。今回、前回はパクスン一派を追い詰めた回。そろそろパクスンの反撃が始まるでしょう。
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