「御使とジョイ」第2話あらすじと感想
門を開けろ!
「門を開けろ!」
イオン三銃士が地方役所の門で叫びます。ただ偽装のためイオンが付き人となり助さんユッチルがお偉方を務めます。
出て来た副官。ユッチルは自分は都の判官役職であると偽の身分を明かし盗賊に遭遇して身ぐるみはがされたので食事を所望したいと申し出る。
中に通され地方官長といっしょにごはんを食べます。
「女人が死んだと聞きました。通常解剖をなされないのですか?(ユッチル)」
「殺人事件ではないのでその必要はありません。(官長)」
「殺人を事故死に偽装した可能性は?」
「何を馬鹿な事を申される!」
「そういえば少し前漢陽(ソウル)に忠清道からもどった隠密が乞食のような恰好で戻ってきました。」
「そんなはずはない。」
「おっと。これは失敬。あれは京畿道からのお人でした。忠清道の方は行方不明。軍糧と税穀の数字が合わないと王様に報告書を送ったあとに消えました。」
「とっとと帰ってください。」
イオンはポリと隠密の死はつながっており、官長が何か隠していると確信します。
敵の動き
筆頭老中パクスンは忠清道の隠密が見つかった事でイライラしています。「隠密一人処理できんとは。テソ、貴様はいったい何をやっておる!」
忠清道疑惑の大ボスがパクスンである事が確定。
一方山で熱く流れる銀を眺めている男がいます。この男はパクテソ(イジェギュン)。パクスンが本妻以外の女性に産ませた子。テソは貴族の婚外子ばかりを集めた盗賊団の頭領。
部下がやってきます。「見ろ。鉱石から銀を抜き出す方法を見つけたぞ。外国と密貿易して武器を買い付けたら王朝転覆も可能だ。」
「ところで帳簿はどうなった?」「はぁ。それがその。。。くまなく探したのですがまだ。。。」
パクテソにいきなり石で部下を殴ります。「どんな事をしてでも手に入れろ。隠密を殺したってかまわん。」
ポリの遺品
焚火でポリの遺品を燃やすジョイ。幽霊となって出て来たポリが自分の持ち物を全部燃やしてくれと頼んだからです。
大きいサイズの春画集(エロ本)を燃やすといきなり火がぼーぼーになります。慌てて焚火から抜き出すと春画集 の中に小さな本が隠されていました。皆がやっきになって探している帳簿です。
そこにイオン三銃士が現れます。(どうやら彼らは主人がいなくなった居酒屋を滞在中のねぐらにしようと企んでいるように見えます。)
「あんたたちは昼間の物乞い!」「おい、おぬし。我々は実を言うと漢陽から来た高級官吏だ」
漢陽から来た自称高級官吏の詐欺師をたくさん見て来たとし、ジョイは3人の頭をげんこつでひとりづつ殴ります。
「本物だったらどうするつもりだ!(イオン)」だんだん不安になってきたジョイ。「なら科挙(公務員国家試験)にも合格されたのですね?」「もちろんだとも。判官様は一番の成績を収められた。(パルク)」
「ならどんな質問がなされたのですか?」判官の演技をするユッチルはしどろもどろ。しかしお供のふりをするイオンが出題されたとする孟子にちなんだ教えとその意味をすらすらっと答える。
納得したようで懐から紙を取り出すジョイ。汚いハングルでびっしり詰まった紙は離婚申し込み文。これをお役人たちを説得できる格式のある文書に校正してくれとユッチルに託します。
3人のお目当てであるポリの遺品はジョイが全部燃やしたと答えたので収穫なし。だがユッチルは漁夫たち、パルクは飲み屋の客たちから聞き込み捜査を始める。
裏取引
ジョイは何気なく春画に隠されていた帳簿のページをめくっているとお白州で見た刻印と同じ刻印がスタンプされている事を発見、この本が官長にとって有益なら離婚合意の取引材料になるのではないかと考え役所を訪ねる。ポリの遺品の事で申し上げたい事があると門番に取り次ぐと深夜にも関わらず官長はすぐに出て来た。「これは脈ありだね。。。」
執務室に通されるジョイ。「その帳簿、いや本はどこにある?」「タダでは教えられません。離婚を認めてください。」「それとこれとは話が別だろ。」「なら失礼いたします。」「わかった。私の負けだ。」「明日の朝一番で離婚成立の刻印を押す。」「離婚が成立いたしましたら本を隠した場所をお教えいたします。」
「ところで官長様。私はポリの親友だとお伝えいたしました。内情はある程度察しております。しかしポリやお腹の子供の事は一言も触れないんですね。最低限お腹の子供の魂を尊ぶ儀式くらい行うべきだと思いますが。」ジョイは帰り際に一太刀浴びせます。
夜道を歩くジョイ。「ポリ、ごめんね。これくらいしかできなくて。でもこうしてでも新しい出発がしたかったの。」
死体泥棒
深夜亡くなった忠清道の隠密の死体を運び込もうとしている怪しい男。張り込んでいたイオンに見つかります。あわてて死体をかがり火で燃やそうとしますがもみ合いの末イオンが力で押さえつけます。懐から3頭の馬のマークの金属メダルを賊に見せます。「私は暗行御使(隠密)である。これから本件は私が処理する。」観念する男。死体のボディをチェックし5頭の馬のマークの金属メダルを持っていることを確認します。
イオンはパルクに地方予備兵を隠密の権限で動員するよう指示します。
離婚調停再び
次の日朝一番で離婚調停が開かれます。お白州の真ん中にジョイ、ジョイ夫、姑が立っています。姑は今までいかに自分が嫁に良くして挙げたかを力説します。そこに官長が現れます。
「本件は長引かせるような案件でもないのですぐに判定を下す。」
「男女がせっかく一緒になったのに互いがいがみ合いののしり合う関係は意味がありません。もちろん嫁が素直でなく反抗的であった事は認めます。しかしいろいろな証言を集めると(副官の証言)嫁一人が悪いとは言い切れぬ。よって離婚申し立てを認める。(官長)」
ガッツポーズするジョイ。
「異議があります」と出しゃばる姑。「私は無学ですが離婚法は妻がけしからぬ時に妻を追い出すために制定された法律である事くらい知っております。女人が離婚するためのものではありません。」
「私は仰せの通り夫に追い出されても文句を言えないけしからぬ嫁です。だから私を追い出さなければならないのではないですか、お義母様。」
「かと言って追い出すほど悪い嫁ではないし」と姑はギャラリーに訴えかけます。
「物事はきちんと筋を通してしゃべらんか。お前が嫁がけしからんと触れ回ったのはここにいる皆がよく知っている事だ。(官長)」
「もし私がけしからん嫁でないなら何故私を叱責し続けたのですか?(ジョイ)」
「(官長に向かって)理由なく虐待され続けましたから私は義母と夫を告発してもよろしいですか?」
「お前、なに言ってるんだ!(姑)」
「どちらを選ばれますか?嫁がけしからんから追い出すか、あるいは嫁を理由なく虐待し続けて告発されるか。」
「(小声で)私はお義母様を哀れに思います。こんな場でも一言も発言しないでご義母様に頼りっきりの夫。あんな人じゃなければお義母様にこんな場で恥をかかす事もなかったのに。」
ジョイと夫は官長の前に立って離婚成立の手続きを進めます。
すべて終わり官長が認印を押そうとする瞬間役場の大門がひらきます。
暗行御使の登場
大門を開けたのは助さんユッチルと格さんパルク。「 暗行御使様の御成り~」と叫びます。
「必殺仕事人」のようなトランペットファンファーレが鳴り響き警戒なエレキギターの調べとともに数十人の予備兵たちが役所になだれ込んで官長と副官長を捕えます。「官員達は広場にでて 暗行御使様に敬意を示せ!」パルクが叫びます。
白い韓服でびしっときめたイオンが最後に登場します。平伏する官長、副官長に馬のメダルを見せ「公務遂行のために来た。」と伝え「捜索しろ」と指示を出します。
部下がおかしいと指摘して提出した帳簿(例の帳簿ではない)をチェックしながら、悪さはこれだけではないはずなのでもっと探せとイオンはさらなる資料を催促します。
イオンの追及
役所の屋根の上から弓を構えている刺客がいる。恐らくパクスン配下の者。それが自分をターゲットにしていると気づく官長。「 暗行御使様。不正、横領、罪をすべて認めます(官長)。 」
「まだろくに調べてもいないのに何故自白する?(イオン)」
「これだけの大掛かりの捜査、もう逃げられないと思いまして。」
「そなたの容疑は横領や不正ではない。 暗行御使(隠密) の殺人だ。」
馬のメダルを見せて、これは死んだ男が身に着けていたものだと話します。「そなたは死んだ男が 暗行御使 である事を知っておったか?」
「知りませんでした。」
イオンは証人を一人連れてきます。「いや。知っておられました。」この男は嘘をついていると官長は否定します。
次に死んだ隠密を海で見つけた漁夫を連れてきます。浜辺での官長と副官長の会話を申せ。
「船で解決したはずなのに、と言っておられました。」
「解決とはなんだ?船を沈没させて 御使も一緒に葬るという事か?」
「私は殺してません。」「では沈没させたのは認めるのか?」
イオンは木片を見せます。これは朝廷貢船だけに使われる黒松という珍しい木の破片だが何故穴が開いていると畳みかけます。
「たとえ直接殺さなくてもほう助したか黙認していたであろう。この者を獄につなげ!」
「今から役所を一時閉鎖し、人々の出入りを禁止する。」
(素顔の官長はイケメンです。これならポリも惚れますね。)
離婚成立
「お待ちください!」平伏していたジョイが立ち上がります。「お前は狂暴暴言女!」
「誠に恐れ多いのですが今離婚調停が進行中で今役場が閉鎖されてしまうと困ってしまうのです。」
姑がジョイの手にある離婚合意書を奪ってびりびりに破いて紙片をジョイの顔面に投げつけます。
「こんなもの無効よ」と言いジョイの耳を思いっきり引っ張って連れて帰ろうとします。
「控えろ!役場で狼藉とは何事だ!」かしこまる姑。
懐から離婚合意書を取り出すイオン。ジョイ夫の服の一部をナイフで切って合意書に貼り付け証拠品にします。
「私の権限で二人の離婚を認める。」
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