「御使とジョイ」第5話あらすじと感想
捕獲
テソの刃が襲おうとした瞬間イオンは身を避け剣を握ります。世子(お世継ぎ様)の手ほどきを受けているのでなかなか使えます。イオンの剣が偶然テソの首飾り数珠アクセサリーを切ります。それはテソが父親から一番最初にもらったプレゼント。イオンと戦うどころではなくパラバラになったビーズをひとつひとつ拾い集めます。そうこうしているうちに地方予備兵が乱入しテソ一派を全員捕獲します。
取調
お白州に座らされるテソと山賊の首領チャマルチョン。反論はすべてテソが引き受けますが筆頭老中の息子という事もあってか頭が切れ弁が立ちます。イオンはお酒を密造して違法に販売したという事以外は立証できません。隠密殺し、奴隷売買などはすべて証拠不十分で追及が甘くやりこめられました。「そなたたちは私が暗行御使と名乗った際にも攻撃を止めなかった。」「世の中に 暗行御使 と名乗る詐欺師があふれています。さんざんやられてきました。官吏様が本物だとどう区別がつくのですか?」イオンは彼らを都の取調官庁に護送する決定をくだします。
これらのやりとりは伝書鷹を利用した筆頭老中パクスンの耳に届いております。彼は嫡男のトスを呼びつけテソの都入りを何としても阻めと命じます。「それが難しい場合にはテソを殺せ。」
つかの間のやすらぎ
イオンは子供たちや奴婢を集め法に従い彼らを地方役場に預けると言い渡しますが役人たちは賄賂をもらって悪党と結託しているので同じ境遇に落とされると反論されます。奴婢たちは杓子定規のイオンは世間知らずで世の中の事をなにもわかっていないと言い、自分たちに干渉しないでほしいとお願いします。彼らは奴婢たちの多くが匿われている江華島に移りたい様子です。
その晩テソやマルチョンたちの寝室を子供たちに使わせます。恐れ多くて布団をふめない子供たち。ジョイが枕投げごっこをやって彼らの緊張を解きます。子供たちを寝かしつけるとピリョン(ポリのそっくりさん)が近づき「どうだった?」とジョイに聞きます。
「なにが?」「キスにきまってるじゃない。」クァンスンも聞き耳を立てます。ジョイは物を取ってくるとごまかしてその場を離れます。外に出るとイオンがいます。
「どうだろう。このまま仮想夫婦を演じて一緒に旅をしてみては?」「またキスの場面になったらどうします?うふふふ。」「あれは初めてだったのでうまくいかなかった。次は。違う!初めてではない。」「うふふふ。私は寡婦なので経験豊富ですが。でも仮想夫婦の相手は他でお探しくださいませ。」ジョイは母親の消息を調べるため清国から戻って来た女性が多いと聞く 江華島に行くつもりだ。
脱出
兵隊たちに囲まれ山道を歩くテソとマルチョン。マルチョンは空に鷹が舞い上がっている事に気付きます。「腹がいてぇ。大便しないとおさまらねぇ。」おならを連発します。すこし脇道にそれるとマルチョンは「ここいらでいいだろう」と潜伏している仲間たちに信号を送ります。山賊が現れあっと言う間に十数人の兵士たちを倒します。
山賊を統率するのはチメンス(キムヒョンジョン)。山賊の頭領でテソの配下。テソの縄をほどきます。するとそこにテソの異母兄弟パクトスが現れます。「一足遅かったか。」
「いくら仲の悪い兄弟でも人前では体裁を作ろう事にしようぜ(テソ)。」
「お前、俺と兄弟のつもりだったのか?(トス)」
「父上がお前に会いたがっていた。でも父上を喜ばすのなら新隠密の首か帳簿、どちらかひとつが必要だな。(トス)」彼もテソを操縦するすべをよく心得ています。
山道から港を見るマルチョン。アジトにいた奴婢たちが船に乗りこんでいる。「あいつらをとっちめてやらんとな。(マルチョン)」「いや、御史の隣にいたおなごひとりだけでいい。あいつを捕まえろ。御史の弱点だ。」
旅立ち
子供奴隷や奴婢たちは 江華島行きの船に乗る。子供たちはそれぞれイオンが作ったグルメ弁当を手にしています。見送りに来たユッチルはクァンスンを思いっきり抱きしめる。トラバサミでけがをした足を手当してくれたクワンスンに一目ぼれしたらしい。ジョイとピリョンは子供たちの目をふさぎます。
船の上でジョイが帳簿をめくっていると字が読めるクァンスンがそれを見て帳簿だと気付きます。「これは御史様にきっと役に立つ物!」
母親さがしとイオンと一緒の旅どちらかで迷っていたジョイは帳簿をイオンに届けるという大義名分ができた。クァンスンはユッチルと再び会える名目ができた。ピリョンは理由はないけどジョイと御史と一緒にいるとなんだか楽しい。
3人は次の船に乗ると船頭につげ船を降ります。
追手
波止場の入り口まで戻るとマルチョン一味が現れてジョイを捕獲しようとします。ダッシュで逃げる3人。川までたどりつくと渡し綱で操作する渡し筏にひとりたたずむイオンを見つけます。なんとか彼のもとにたどりつくと追手たちが泳いで近づきます。イオンは渡し綱を切って逆側に戻ります。途中おぼれていた追っ手の一人を捕まえて連れて行きます。
帳簿
ジョイから手渡された帳簿をチェックするジョイ。焚火から取り出したので4分の1くらいは燃えています。「これは不正を証明できる証拠だ。これが完全な状態ならこれひとつですべて問題は解決したであろう。」「なぜ今頃持ってきた!最初会った時に渡してくれたのなら苦労はなかったのに。」「あの時乞食の恰好をしてたじゃないですか。どうやって信用できたんですか?(ジョイ)」
イオンはポリが帳簿のせいで殺されたと確信します。
証拠探し
イオンはテソが黒幕は宮にいる大物政治家の誰かでテソはその手先にすぎないと踏んでいます。彼に与えられた課題は証拠探しです。銀製造、トリカブト製造場所を突き止めて動かぬ証拠を突き付ける事。一方テソも証拠隠滅が第一課題です。公表されてしまっては父親に見放されるので必死です。
イオンは銀製造所のおおよその位地を連行した追っ手から聞き出します。そこについてはクァンスンも知っていて難攻不落の要塞のようになっているので侵入は難しいといいます。ただ定期的に旅芸人たちがそこ立ち入ってコンサートを開くとの話を付け加えます。次の旅芸人のスケジュールを調べると明後日。イオンは旅芸人に化けて侵入する事に決めます。
イオンは帳簿に名前が載っている忠清道地方役人で海運判事ホンソッキの公務室に座っています。部屋に戻ったホンソッキ。「貴様、ここで何をしておる!」
イオンは馬印のメダルを見せます。
「御使とジョイ」は時代劇という箱を利用した現代版コメディですね。やりとりはマンガチックでギャグやコントが多いです。第5話はそのパターンが特に目立ちます。「水戸黄門」ほど爪が甘くご都合主義ではないですがなんとなく雰囲気が似ていて安心して見てられるという共通点を持ちます。本格的時代劇をご希望の方には物足りないと思います。さらっと見て、さらっと笑って、さらっとときめく作品です。
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