タックママ連れ去られる
タックママが連れ込まれた畑の家に乗り込んだタックとユギョンとマジュン。そこで気絶しているユギョンパパを発見します。するとエンジン音とタックママの悲鳴が聞こえる。
車の方面にダッシュし車の中で縛られているタックママを見つけたタックだが車は走り続け親子をぐんぐん引き離します。母親を呼び続けるタック。
タックはユギョンに警察には通報しないのでユギョンパパを家に連れて帰れと指示します。マジュンに自分はどんな事があっても母親を探し出さないといけないので数日間家に帰れそうにない事をク会長に伝える事を頼み、両親が心配するので明日の朝一番で家に戻るよううながします。
一方二人を連れ戻すようク会長に指示された室長はチョンサンに車を進めます。
タックママを探し回るタック、ユギョン、マジュン
タックは村や町のあちこちで車を調べたり聞き込みをします。
一方ユギョンの家で休むマジュンはレストランはないのか、ホテルはないのかと不満たらたらです。
マジュンに手づくりスープを差し出すユギョン。こんなまずいものは要らないとはねつけるマジュン。
それなら勝手にしてと突き放してタックママを一人で探しに出かけようとするユギョンに慌ててついて行くマジュン。
お腹が空いているマジュンは勝手にパン屋に入りパンを買ったのはいいがユギョンとはぐれてしまう。支払うときにお金を札束から抜き出したのだがそれを店内不良グループに見られてしまう。
誘拐車両の中
黙々と運転し続ける黒服の男。彼の腕には風車の入れ墨があります。頼むから息子に会わせてよ、あなたにも親がいるのでしょとなじるタックママ。申し訳ないがそれは無理、これから二度と息子に会えないとそっけない風車。
タックママは車中巧みに両腕に結ばれた縄をほどきます。そして前方にトラクターが来て車が一時停車したすきに車を飛び出します。逃げまくるタックママと追いまくる風車。タックママが行きついた先は崖。そして足を滑らせ崖から川に転落してしまいます。『こんな事あってはならない！』と叫ぶ風車。顔は青ざめぶるぶる震えています。
一方街中を歩き回るタックの靴の紐が切れます。
ユギョンに見透かされるマジュン
不良たちにお金を巻き上げられ顔に傷を負ったマジュンは道端でうずくまっています。
マジュンを見つけ安否を気遣うユギョンにあっちに行け、この田舎者とどなりつけます。でもユギョンは「あんた本当に臆病者ね」とあざ笑います。
あなたが必死に強がりを見せれば見せるほどあなたの臆病な心が丸見えよと馬鹿にします。
何にも知らないくせに偉そうな事を言うなと口をとがらせるマジュン。
チンピラに小突かれてお金を取られたくらいなによ、世の中には毎日生き地獄を味わっている人だっているの。
外出禁止時間が間近なので早く家に戻ろうとせかすユギョン。
ユギョンに子ども扱いされるマジュン
帰宅したユギョンは外出前に作ったスープをマジュンに出し、マジュンはそれを一生懸命食べます。
マジュン：お前タックが好きなのか。やつのどこがいいんだ？
ユギョン：ではあんたはなぜタックについて来たの？タックに心を動かされたからでしょ。
あの子はそういう何かを持っているの。何故か信用できる子なの。
マジュン：あんな奴が僕の心を動かすわけないじゃないか。
ユギョン：あなたタックとおない年でしょ。タックより全然子供ね。
マジュン：僕はタックより勉強もできるし、力も強いし、足も速いし、背も高い。
ユギョン：いちいちそうやって比較している時点であなたはタックに負けているの。それがわからない？お休みなさい。
波紋
ダイニングで一生懸命勉強している長女チャギョンとそれを横目に見る次女チャリム。
二人の心配はしないのかと聞くチャリムに大人が解決してくれるでしょうとドライなチャギョン。そんなに勉強してどうするのというチャリムの問いに大人になって経営者になるのと答えるチャギョン。
コソン食品を受け継ぐのはタックでもマジュンでもなくこの家の長女であるこの私なんだからと宣言する。それを聞いた若奥様は経営者なんかおやめなさい、それが世の中の現実よとたしなめる。
愛してくれもしない夫に頼って生きたり息子の未来にすべてを託す人生なんかあまりにも不幸でみじめなだわとズバズバ言います。だからそういう生き方を強要すると子供たちが不幸になるとたたみかけます。
チャギョンは調子に乗ってマジュンが家出したのはあの日の夜の事があったからとうっかり口を滑らせます。真っ青になる若奥様はそれはどういう意味かと問いただすとよくわからないけどおばあ様の死はお母さんのせいだとマジュンが考えているようだとチャギョンは爆弾発言をします。
児童虐待
翌日ユギョンの家でユギョンパパが室長からもらったお金を盗んだのはお前だろと詰め寄りユギョンをボコボコに殴ります。目で助けを求めるユギョンに対しマジュンは見てみぬふりをして後ずさりしながらそっと外に逃げようとします。そのタイミングでお店に入ってきた室長。タックから居場所を聞いて駆けつけてきました。ユギョンパパとあいさつを交わした室長はマジュンとタックを連れて車でソウルの家に戻ります。彼らが去ったあともユギョンパパの暴力は続きます。
濡れ衣
室長と一緒に帰宅したタックとマジュン。若奥様はタックがお金を盗んだと決めつけて責めます。マジュンは自分が盗んだと自白しましたが、それはタックに頼まれたからだと嘘をつきます。どや顔の若奥様。ク会長がタックを事務室に連れて行きます。タックママに会えたのかとする問いに倉庫も村も市場もどこにもお母さんはいませんでしたと泣き出すタック。自分がきちんと探し出すから心配するなと励ますク会長。
それ以上何も聞かないのと聞くタックにク会長はタックは正直者で嘘などつかないと答えます。
タックが部屋を出て行ったあとク会長は風車との電話を回想します。予期せぬ事故があり夜通し川を探しても見つけられなかったと報告する風車。風車に指令を出したのは他でもないク会長でした。
事務室のそとで待っているマジュン。おとうさんはお前に甘いから怒られなかっただろとうそぶくマジュン。お前は俺の兄さんなんだから弟が困っている時は助けて当然。これからもよろしく頼むというマジュン。
明るい表情とは裏腹のマジュンは自室に戻ってク会長がタックにかける優しい言葉やユギョンの臆病者という言葉を思い出しふさぎ込みます。
ユギョンの手紙
血だらけになって警察に駆け込み父親を児童虐待で通報するユギョン。片腕を骨折しています。ユギョンパパは刑務所へ、ユギョンは入院をへて保護施設へと移されます。引っ越しする前にユギョンは郵便局に立ち寄ってタックへの手紙を送ります。郵便代はユギョンパパから盗んだ封筒から支払います。やはり無くなった金を盗んだのはユギョンでした。
ユギョンの手紙にはタックママを連れ去った男が手に風車の入れ墨をしているのを見たとユギョンパパが言った事や、ユギョンパパにお金を渡してタックママ誘拐の指示を与えたのは室長だと書かれております。
タックへの手紙を取り上げて内容を一読してビリビリに破る室長。抗議しながらも母親の居場所を問いただすタック。知りたければ私のいう事を聞くか？と問う室長。はいと答えるタック。これは室長の罠です。
別れの挨拶
夜にク会長の作業場に立ち寄るタック。偶然通りかかるク会長。
ク会長：パンを作る日は明日だったはずだがどうしてここにいる。
タック：会長。お母さんを見つける事ができますか？
ク会長：まだ見つけていないがもし探し出したらお前に真っ先に知らせるよ。
タックは室長の言葉を思い出します。
会長はお前の母親を見つける事はできない。なぜならお前の母親の命を握っているのは私だからだ。会長か母親どっちかを選べ。選択は自由だが会長を選んだ場合お前の母親は確実に死ぬ。
ク会長：明日の朝は早い。もう寝ろ。知っているか。お前は私にとって特別な息子だってことを。
息子にやさしいまなざしをそそぎ立ち去るク会長。
『お父さん、ごめんなさい』と小さな声でつぶやくタック。
マジュンの決心
チャギョンの言葉が気になってしょうがない若奥様はマジュンの部屋を訪れ大奥様の死が自分のせいと考えているのかと問いただす。それはチャギョン姉さんの誤解でそんなことを思った事は一度もないと白を切るマジュン。ほっとする若奥様にマジュンは自分が臆病者と言われたけど本当にそうなのか聞いてみる。マジュンを溺愛する若奥様はもちろん根も葉もないでたらめだと否定する。
ここでマジュンは自分の決心を告げる。コソン食品の跡継ぎはタックでなく僕がなってみせると。
翌日作業場に現れたのはタックでなくマジュン。僕にもパン作りを教えてくださいと父親に頼みます。ほくそ笑む室長。
港へ
夜室長が準備した車に乗せられるタック。これに乗れば母親に会えるのかと念を押すタックにそうだと答える室長。港に連れていかれるタック。実は遠洋漁船の船員として売られていたのです。悪い奴らに取り囲まれましたがすきを見て彼らから逃げます。倉庫置き場で隠れていたタックはそこで倉庫のチーズを取りに来た老人と出会います。
母親をさがすあてがまったくなくなったと泣くタックに老人がパンを差し出します。
パンを食べながらおじいさんもパン職人ですかと聞くタック。何故分かったのかという問いに自分がよく知るパン職人の会長と同じ匂いがするからだと答える。そして目の前にあるリヤカーに積まれた箱から変な匂いがすると言って老人をびっくりさせます。あの箱は包装紙が何重にも巻かれていて普通の人はわからないという老人に自分の嗅覚は優れていると自慢するタック。実はこの老人はク会長の師匠で後にタック生涯の師と仰ぐことになるパルボンベーカリーのパルボン先生。
タック：おじいさん。質問があります。僕の母は正しい者が勝つと教えてくれました。この教えは正しいですか？
パルボン先生：お前はどんな世の中になってほしいのか？
タック：母が教えてくれたような世の中です。
パルボン先生：お前がそう思うのであれば正しい。ところでお前の名前はなんだ？
タック：タックです。
パルボン先生：そうか。タックのお母さんが見つかるといいな。
ここでタック子供編終了です。
12年後
それから12年後市場の人たちをいじめるチンピラたちを鉄拳でなぎ倒す青年。その度に腕に風車の入れ墨があるかチェックしている。
しょんぼりしているチンピラたち。ところで兄貴の名前はなんですか？
タック：俺の名前は卓越の卓と求める求のキムタックだ。
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