チョヨンジュとチョヨンジュパパ
「ワンザウーマン」第9話あらすじと感想
ボス同士の話し合い
現在ユミンホテルがハンジュホテルを吸収するという形で合併話が進んでいるがヨンジュからハンジュ側に不審な動きがあると知らされユミングループ筆頭株主としてユミン本部を訪れる。するとユミングループ故会長の妹がハンジュグループホテル代表ハンソンヘと役員室であやしい密談をしている所を発見。
会長の妹という雑魚キャラは外させハンジュホテル代表ハンソンヘとユミングループ筆頭株主ハンスンウクで直接話し合いをすることになる。ハンスンウクは合併プロジェクトに関してユミングループ会長であるカンミナから全権委任を受けている。ちなみにハンスンウクとハンソンヘはいとこ同士だが仲が悪い。
ハンジュもユミンもウィンウィンで行こうとハンソンヘは社交辞令の言葉を述べますがスンウクは合併関連書類をチェックし、その内容がかなりハンジュに有利であると指摘。外部第三機関からチェックを受ける事にして公平な合併を実現する事を提案します。これがスンウクの狙いで結局ハンソンヘは押し切られます。
スンウクが去ったあとハンソンヘがつぶやきます。「お父さんそっくり。お父さんもじっとしていれば周りがめんどくさくなかったのに。」(スンウクのお父さんを殺したのはハンソンヘ長姉のように聞こえます。そして今スンウクを殺そうとたくらんでいるようにも見えます。)
再開
ヨンジュは十数年ぶりに父親と再会します。しかし会見は一方的に父親をなじる事で終わってしまいます。怒っていてもどこか論理的であるヨンジュらしくありません。結局自分が好きになってしまったスンウクとの仲までぶちこわしたうさを晴らしたかったんですかね。
この会見でわかった事。ヨンジュパパはハンジュファッション工場で働いていたがクビになった。怒ったヨンジュパパはヨンジュグランマに電話して「腹いせにこんな工場火をつけてやる」と言ってしまう。心配したヨンジュグランマは工場に直行するがその途中ひき逃げにあって死んでしまう。その後ヨンジュは放火魔、人殺しの娘としてつらい人生を送る。ヨンジュパパはヨンジュに一言も弁明していない。
(それにしてもヨンジュパパを演じたチョンインギという人は火と関係する配役がよくあてがわれます。ピノキオとシークレットガーデンでは両方とも火事で殉職する消防隊員兼主人公パパでした。)
お骨の前で
スンウクを呼び出して車で目的地を言わず連れ出すヨンジュ。到着したのはヨンジュグランマのお骨が安置されている場所。
「ここは祖母が眠っている場所です。」
「私はあなたの父親を死に至らしめた放火殺人犯カンミョングクの娘です。ごめんなさい。本当にごめんなさい。本心です。」
「私がここに来たのはこの話をする勇気が必要だったから。」
「祖母はすごく厳しい人で祖母の前では嘘をつけないから。それじゃ行きます。」
立ち去るヨンジュ。
ヨンジュの腕をつかむスンウク。「こんな別れ方ってないでしょ?」
「今から何が起こるか話します。私が暴力団の娘であったことが知られてしまいます。最初の反応は«へぇー»。次の反応は«ここに住み続ける気なの?»その次は«まさか一緒につるもうと思ってないよね。»」
「そうやって離れて行くわ。しかもあなたの場合はお父さんが。。。」
「それはあなたとは関係ない事です。他の人はどう考えようと少なくとも私はあなたの父親がやった事であなたに責任を問うつもりはない。」
「考えてみるとここまで連れてきておいて置き去りはないですね。縁を切るにしても最後くらいは車でのせないと。」
「縁切りってなんですか、ラストライドってなんですか?」スンウクが珍しく声を荒げます。
「わかりました」と言ってヨンジュは一人立ち去ります。
イボンシクとの対話
リストを出せとイボンシクに迫るヨンジュ。イボンシクはスイス銀行への振り込みなどなにか目に見える保証を与えろと高飛車に出ます。ヨンジュは何を大物ぶってるんだとなじり、お前はただの将棋の駒だとこき下ろします。「お前が裏切った時の対策だってちゃんと立ててある」と啖呵を切ります。でも実はなんの代案もないヨンジュは第一話に出て来たナイトクラブのやくざの親分に囚人の子分を使ってイボンシクに対する監視を強めろと指示を出します。
しかしイボンシクの監房に彼が3年前高飛びしようとした時に彼を港で見送ったハンジュ配下のやくざが入室してきます。びびりまくるイボンシク。
証拠の一致
ハンジュファッション工場があったソピョン地区の検察で放火事件官僚資料を全部チェックするスンウク。すべての証言が犯人がカンミョングクである事を示している事をスンウクは確認する。当時放火事件の捜査を担当していたのは現ソウル中央地検検事長ユスンドク。この事件に関連する様々な事柄を把握してスンウクの質問に正確に答えるユジュン。
気になってヨンジュとはどんな関係だとスンウクは聞きます。「個人的な事に関して答える義務はありませんがあえて言うならば(ヨンジュを手助けする)習慣みたいなもの」とユジュンは答えます。(嘘ついてます。この人はヨンジュに恋愛感情を持っています。)
部屋に戻ってノハッテと協議します。証拠はばっちり揃っているがまだカンミョングク犯人説に疑問を持っているようです。
スンウクはヨンジュがカンミョングクの娘であり、放火事件の事があるから縁を切ろうと言われたとノハッテに報告します。
「そうなるかもしれませんね。」
急に怒り出すスンウク。「僕は望んでもいないのにハンジュグループの後継者だと言われ続けてきました。しかしある日叔父さんがハンジュグループは自分の物と言って僕を追い出しました。そしてカンミナも自分の結婚相手だったのに違うと突然言われて別れさせられました。今回も私は我慢しなければならないんですか?縁を切れと言われれば縁を切らなければならないのですか?」
「ところで、それって私に言う言葉ですか?(ノハッテ)」
イボンシクからのSOS
新しく監房に入った男が完全に自分に対するヒットマンだと考えているイボンシク。拘置所からヨンジュに電話します。しかしヨンジュの同僚から取次を断られます。
実は少し前にハンソンヘが懐柔目的で「イボンシク事件を担当しているチョヨンジュ検事」に直接電話をしてそれを知ったヨンジュがやばいと思い外部からの電話を一切自分につなげないよう同僚に言っておいたのだ。
あなたはカンミナじゃない
ヨンジュを家まで送るノハッテ。「人間30歳を超えたら親とは無関係」と励ましヨンジュも癒されます。ハンジュ家の前にはパクソイが仁王立ちしています。現役ニュースキャスターで数いる不倫相手の中でミナの夫が一番長く付き合っていた人。最近一方的に別れを告げられる。
「私はアナウンサーでイントネーションや発音パターン等の専門家だからわかるの。あんたはカンミナじゃないわ!」
「今何を言ってるんです!(ノハッテ)」
「あの人は誰?あなたに騙されてるひと?あるいは一緒になって私をだましてる人?」
「やめないか!(ミナの夫)」
「世の中に一緒に暮らす自分の妻を見間違う旦那がいるのか?」「一人勝手に妄想しているようだが証拠もないのに騒ぎ立てるな。私が前に出てお前とのスキャンダルを暴露したらどっちの被害が大きいかな?」
(実はミナ旦那はヨンジュがほんの数日前に病院でもらった薬袋の名前がチョヨンジュとなっている事を発見。ミナではない事に気づいている。)
長姉しかられる
ハンジュ家に戻ったヨンジュ。長姉から話があると呼び出されます。「スンウクが暴走しているわ。これじゃ双方の利益にならない。あなたからなだめて頂戴。」「それはできません。もうあの方とお会いしませんから。」「今一体何言ってるのよ?」
そこにハン会長が現れる。「話がある。ついてきなさい。君(ソンジュ)じゃない。お前(ソンヘ)だ。」
「合併の話だが外部からの再調査が入るだと?計画が台無しじゃないか。今にもユミンホテルが手に入るような大口をたたいておいてお前はいったい何をしてるんだ!」
イボンシクの最後
それぞれ別々の場所で自分のスマホを眺めているユスンドク、ハンソンヘ、ハンヨンシクの3人。
刑務所長が電話を受けます。「はい。わかりました。」受話器を切ったあとに所長がつぶやきます。「刑務所を墓場とでも思ってるのか?」
集団の監房にいるイボンシクは用務員に胃薬を持ってくるよう頼みます。用務員は廊下で刑務員と何かささやきます。胃薬をもらい飲んだ瞬間イボンシクは苦しみだします。囚人が皆で彼を抑え人を呼びます。独房に運ばれますがドアは空いたまま。男が一人入ってきます。そのままイボンシクの首を絞め続けて殺します。窓の鉄格子にタオルを巻きつけてイボンシクを吊るし囚人服の胸ポケットに遺書らしきものを突っ込みます。
ニュース速報
第三者調査機関のスタッフを交えてホテル合弁プロジェクトを協議するスンウクと長姉。テレビからイボンシクゲートの首謀者イボンシクが刑務所内で自殺したというニュースが飛び込んできました。イボンシクが残したメモには贋作購入者にK某会長の名前があがっていると報道。
「あれってカンミナ会長のことじゃないかしたら。こんな場所で討議している場合じゃないわね。」
こうしてはおれんと席を立つスンウク。微笑む長姉。
死体解剖を!
ヨンジュはユスンドクにイボンシクは自殺するような輩ではないと言い、しつこくついて回りますが反駁されます。
「お前、あいつを尋問する時になぜカメラの画面を覆った。何故記録を残さなかった。強圧調査をしていたんじゃないのか?だから奴が死んだんじゃないのか?」
「おい。遺書書いて首くくった奴、これ以上どうするってんだよ。家族もおらん。奴は自分の罪を自分で償ったんだ。」
「あの遺書おかしいです。独房に行った瞬間死ぬのも変です。死体解剖が必要です。」
「わかってないな。もし自殺じゃなかったらどうするんだ。事をこれ以上大きくするな。」
やけ酒
青空一杯飲み屋で一人焼酎を煽るヨンジュ。
「ここにいると思いましたよ」とユジュン。
(韓国一番の大企業の総帥と大金持ちのボンボンが酔っ払いに絡まれるかもしれないこんな場所で飲まないでよ。)
「ユジュン。私ね。昨日までは天が味方してくれたおかげでイボンシクを捕まえられたと感謝してたの。ユスンドクに向かって«あんた3年前にハンジュグループと組んでイボンシクを釈放したでしょ、14年前の放火事件の時のひき逃げ事件をもみ消したでしょ»と責める想像でわくわくしてたのに。」「それでおばあさんの調査を始めたいと思ってたのに。」「一日で振り出しに戻ったわ。」「あんたにその気持ちわかる?検事になるため頑張って。中央地検に入って。やっとの事で捕まえたのに。」
「近づいては振り出しに戻る。ヌナとはそういうパターンを繰り返してきたから少しはその気持ち理解できるかもしれない。」
「あんた、又始める気?もうやめなよ。」
回想シーン。9年前に同じ場所で焼酎をのみながらだべっている2人。4年前に同じ場所で 焼酎をのみながらだべっている2人 。
「あんたまだそんな感情もってるわけ?」
グラスをカウンターに取りに行くユジュン。
そこにGPSを頼りにヨンジュを見つけたスンウクが現れる。ヨンジュに近づこうとするがユジュンが戻ってきたので立ち止まる。
「もうそんな感情なんて持ってないよ。感情は変わるから。僕にとってヌナは習慣みたいなもの。習慣は消えてなくならないからね。」
「僕の気持ちを知ってるなら一回だけ手を握ってくれよ。」
黙ってユジュンの右手を掴むヨンジュ。
それを見てショックを受けるスンウク。その場を立ち去ります。
「ヌナの顔を見れば自分はふられるんだってわかるからね、手ぐらいなら握ってくれると思ったんだ。ハグしてくれって言った時にはひっぱたかれたけどさ。」
「ヌナとハンスンウクさんてなんかぎこちないんだよね。だから僕は待ってたんだ。でもこの前ソピョンで二人を見た時にヌナを永遠に掴めないかもしれないと感じた。」
「ユジュン。今日はもう帰んな。振った人間と振られた人間が一緒に酒飲むのはハリウッド映画だけよ。」
ユジュンが帰ったあとも一人で相当飲んだのか歌を歌いながら千鳥足で帰ります。
キス
ベロベロになったヨンジュはドアロックをなかなか開けられない。わめきながらSOS信号をスンウクに送る。
スンウクがすっ飛んでドアの外に出る。するとヨンジュが大の字で寝ている。
ロック番号を聞き出そうとすると「私が絶対忘れちゃいけない日よ」とヨンジュがわめきます。
放火事件の日、ヨンジュグランマが亡くなった同じ日、スンウクパパが亡くなった同じ日を打ち込むとドアが開きます。
抱きかかえてソファに寝かします。しばらくヨンジュを見つめるスンウク。
ヨンジュが目を覚まします。「なんであなたがここにいるのよ?」
「自分で私を呼んだんでしょ。」
「帰ってよ。出て行ってよ。」
「いや。私は出て行かない。行けと言えば行くし、取られたら取られっぱなし。もうそういう人生は辞めたんだ。」
「あなたが誰の娘であろうが、誰かに似てようと、誰かがあなたを思おうと、私には関係ない。」
「自分がしたい事、自分が願う事をします。もう取られません。」
スンウクにキスするヨンジュ。
この頃の韓ドラって先にキスしてから交際宣言するのが流行りなんですかね。「ホンチョンギ」も先キスパターン。
チョヨンジュは男前です。自分の好きなスンウクが深みにはまらないよう気づかい記憶がもどってからすぐに過去の秘密をばらし、別れを告げます。
ハンソンヘ長姉はラスボスにはふさわしくない小粒な人間ですね。うぬぼれとプライドの人。自分はかなり優秀だと思っていますがそれはあくまでも弟と比べてです。任されたホテル経営で成果をあげておりません。人に愛されずいつも孤独です。頼っている手段はいくばくかの部下にやらせる詐欺や殺人。気にくわないからと簡単に人を殺してしまう気性。大儲けさせてもらったイボンシクにもほとんど分け前を与えなかったせこさ。100歩ゆずって暴力団のリーダーだと見たとしてもカリスマ性がありません。自分が欲しいものは実力でなく邪悪な手段で手に入れるやり方は破滅をまぬがれないでしょう。
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