(写真出典元:Flickr)
目次
「トンイ」のあらすじ
あらすじ 高級官僚殺害の濡れ衣を着せられ逃亡生活を強いられる事になった主人公トンイの家族。楽器の手習いを受けたトンイは隠れ蓑としてお城を選び宮廷音楽隊に入る。そこで王様や悪女として歴史に記憶されるチャンヒビンと出会い権力争いに巻き込まれる。のちに第21代国王英祖を生んだ淑嬪崔氏(=トンイ)の波乱万丈の生涯を描きます。
「トンイ」の見所
見所 演出は韓国時代劇大御所のイビョンフン。彼の大ヒットドラマはサクセスストーリーものが多いですが「トンイ」は王様とのラブロマンスにより比重を置くのが特徴の作品。権謀術数渦巻く宮廷内のドロドロとした権力闘争はイビョンフンシリーズのお約束事の一つですが主役を演ずるハンヒョジュがネアカなので厳しい場面があっても全体的な雰囲気は明るいです。又イビョンフン作品の専売特許である苦境からの半沢直樹的逆転ホームランもあちこちにちりばめられています。それと朝鮮国三大悪女の一人で希代の美人であった事でも有名なチャンヒビンの悪女ぶりがどう描かれているかも見ものです。全60回。全国基準最高視聴率33.1%、平均視聴率24.5%の大ヒット作です。
https://www.youtube.com/watch?v=yoLw38WZPdU
「トンイ」の無料視聴方法
「トンイ」は10年以上前の作品ですのでほとんどのビデオオンデマンド配給会社で定期的に放映されております。但しどこの配給会社にも加入しておらず、無料で「トンイ」を楽しみたい方にはU-Nextをお勧めいたします。「トンイ」は全60話で1話平均60分ですので無料視聴期間(30日まで無料で退会可能)であるU-Nextですとゆったり鑑賞できます。2022年2月10日現在U-Nextで「トンイ」放映中です。

「トンイ」を2倍楽しむ情報
「トンイ」は実在するがストーリー展開はほぼフィクション
「トンイ」は王族なので記録文献がたくさん残っていますが宮廷で働いていた事、王様の目に留まり子供を産みその子が英祖になった事以外のエピソードはほとんど制作陣によるフィクションです。同じ事はチャンヒビン(張禧嬪)にもあてはまりドラマ中に出てくる彼女関連のエピソードは作り話が多いです。史実をある程度重視したものの盛り上がりにかけた前作「イサン」よりは史実より楽しさを追及して「ホジュン」や「チャングム」のようなお化け番組を狙っていたのかもしれません。
本当は張禧嬪がいい人でトンイが悪い人?
チャンヒビン(張禧嬪、本名チャンオクチョン)は朝鮮国3大悪女の一人として認識されてきました。国民の彼女に対するイメージは絶世の美女兼悪い女です。ですが近年歴史学者たちはチャンヒビンが悪者ではなく粛宗の粛清政治の犠牲者だという見方を強めるようになっています。その根拠は正統な歴史書で彼女や彼女の兄チャンヒジェの悪事は一切書かれていないから。ドラマトンイで描かれているチャンヒビン悪女伝説は二つの種本に由来しますがそれらはイニョン王后(粛宗のチャンヒビンの前の正妻)の兄たちによって書かれた物。チャンヒビンを直接死に至らしめた直接の事件は彼女がイニョン王后を呪う祈祷を巫女にさせた事ですが、それらもこの二つの本にしか出ていません。そして呪い事件を粛宗に告げ口したのが幼い頃から下女としてイニョン王后に忠誠を捧げて来たトンイ。チャンヒビン悪女説はその後4年間のクッションを置き52年間も続いた英祖(トンイの息子)によって民百姓の頭にすりこまされていきました。
李朝最後の王様らしい王様粛宗
ひとつの王朝が長く続けば奈良時代の藤原一族の例でみられるように側近たちの権威が王様を凌ぐケースがよく見られますがトンイの旦那様粛宗は19代目であるにもかかわらず「李王朝最後の力強い王様」と言われ側近たちの目の色をうかがわずに自分のやりたい政治をやりました。粛宗の強権を可能にしたのは彼の粛清による政治運営。ある貴族勢力が力をつけるとその頭目を粛清するパターンを繰り返す事で特定勢力が力を持たないようにしました。チャンヒビンは力を付けて来た派閥が担いでいる神輿。
粛王の歴史的評価ですが、彼は通貨を整備し、日本徳川幕府との銀の貿易を積極的に行い利益を上げ国の経済を立て直した王様と褒められますが、有能な人材を自分の都合でばたばた殺して人材を残せなかった利己的な王様という烙印も押される事になります。
「トンイ」のような軽くてコミカルな粛宗でなく血も涙もない恐ろしい粛宗を見たいのであればチャングンソク主演のドラマ「テバク」をお勧めいたします。
「私にチャンヒビンをやらせて」
韓国でテレビ局が開設されてから5年~10年に一度はチャンヒビンが主人公のドラマが定期的に制作されるています。この20年では「トンイ」のキムソヨン以外に国民的美人と呼ばれるキムテヒや国民的女優とう呼ばれるキムヘスも演じました。チャンヒビンを演ずることすなわち希代の美人と認定されますので韓国の女優ならだれしもこの役をやりたがります。悪女を演じてみたいという欲望もあるのかもしれません。その他チャンヒビン女優にはイミスク、ユンヨジョン、チョンイナ、チョンソンギョンなど国民的認知度の高い人たちがやりました。
「トンイ」の各話視聴率
「トンイ」の各話視聴率
| 回数 | 放映日 | 韓国全国視聴率 | 回数 | 放映日 | 韓国全国視聴率 |
| 第1話 | 2010.03.22 | 11.4% | 第31話 | 2010.07.05 | 30.8% |
| 第2話 | 2010.03.23 | 11.5% | 第32話 | 2010.07.06 | 31.3% |
| 第3話 | 2010.03.29. | 11.7% | 第33話 | 2010.07.12. | 29.1% |
| 第4話 | 2010.04.05 | 12.3% | 第34話 | 2010.07.13. | 29.7% |
| 第5話 | 2010.04.06 | 15.3% | 第35話 | 2010.07.19 | 27.6% |
| 第6話 | 2010.04.12. | 14.2% | 第36話 | 2010.07.20 | 29.4% |
| 第7話 | 2010.04.13. | 17.2% | 第37話 | 2010.07.26. | 28.8% |
| 第8話 | 2010.04.19 | 17.3% | 第38話 | 2010.07.27. | 30.6% |
| 第9話 | 2010.04.20 | 19.0% | 第39話 | 2010.08.02 | 23.9% |
| 第10話 | 2010.04.26. | 19.7% | 第40話 | 2010.08.03 | 23.1% |
| 第11話 | 2010.04.27. | 21.6% | 第41話 | 2010.08.09 | 23.7% |
| 第12話 | 2010.05.03. | 22.5% | 第42話 | 2010.08.10 | 23.2% |
| 第13話 | 2010.05.04. | 22.9% | 第43話 | 2010.08.16. | 23.3% |
| 第14話 | 2010.05.10 | 20.4% | 第44話 | 2010.08.17. | 24.8% |
| 第15話 | 2010.05.11 | 25.8% | 第45話 | 2010.08.23 | 24.7% |
| 第16話 | 2010.05.17. | 28.5% | 第46話 | 2010.08.24 | 26.8% |
| 第17話 | 2010.05.18. | 25.0% | 第47話 | 2010.08.30. | 25.1% |
| 第18話 | 2010.05.24 | 25.6% | 第48話 | 2010.08.31. | 27.3% |
| 第19話 | 2010.05.25 | 24.1% | 第49話 | 2010.09.06. | 27.4% |
| 第20話 | 2010.05.31. | 23.8% | 第50話 | 2010.09.07. | 28.6% |
| 第21話 | 2010.06.01. | 25.1% | 第51話 | 2010.09.13 | 26.4% |
| 第22話 | 2010.06.07 | 26.6% | 第52話 | 2010.09.14 | 27.0% |
| 第23話 | 2010.06.08 | 28.1% | 第53話 | 2010.09.20 | 23.0% |
| 第24話 | 2010.06.14 | 30.3% | 第54話 | 2010.09.21 | 20.2% |
| 第25話 | 2010.06.15 | 31.0% | 第55話 | 2010.09.27. | 25.7% |
| 第26話 | 2010.06.15. | 33.1% | 第56話 | 2010.09.28. | 23.6% |
| 第27話 | 2010.06.20. | 29.1% | 第57話 | 2010.10.04. | 20.9% |
| 第28話 | 2010.06.21. | 30.1% | 第58話 | 2010.10.05. | 20.3% |
| 第29話 | 2010.06.27. | 31.1% | 第59話 | 2010.10.11 | 24.9% |
| 第30話 | 2010.06.28. | 31.9% | 第60話 | 2010.10.12 | 22.3% |
※TMns全国リサーチ調べ。全国基準再考視聴率は33.1%(首都圏最高視聴率33.6%)、平均視聴率は全国基準24.5%(首都圏基準26.6%)。
イビョンフン歴代作品の視聴率と独断的評価
以下はイビョンフン作品の視聴率とZEROの独断的評価です。
「ホジュン」(1999年)の最高視聴率は63.5%。平均視聴率は53%。ZEROの評価は神作品
「商道」(2001年~2002年)は15~20%。ZEROの評価は名作
「チャングムの誓い」(2003年~2004年)最高視聴率は最終回の57.8%。平均視聴率は45.8%。ZEROの評価は神作品
「ソドンヨ」(2005年)は20~25%。ZEROの評価は凡作
「イサン」(2007年)の平均視聴率は 26.8%、最高視聴率は35.5%。ZEROの評価は名作
「トンイ」(2010年)の平均視聴率は24.5%、最高視聴率は33.1%。ZEROの評価は名作
「馬医」(2012年)の平均視聴率は17.5%、最高視聴率は23.7%。ZEROの評価は凡作
「オクニョ運命の女」(2016年)の平均視聴率は17.3%、最高視聴率は20.3%。ZEROの評価は凡作
※たしかメンサンフンとイヒドは上記すべての作品に脇役として出演しているはずです。
「トンイ」のレビュー
「トンイ」口コミ情報
レビュー統計 アマゾンプライムカスタマーレビュー210件の評価は星5つ73%、星4つ12%、星3つ8%、星2つ2%、星一つ5%。
高評価したレビューアーの声
(引用元)
NHKで放送していた韓流ドラマでは一番好きです。
明るく賢くひたむきな主人公のトンイはもちろんよいのですが、義侠心が強く賢いトンイの父チェ・ヒョウォンや正義感の強いソ・ヨンギ、二枚目になれないけどオチャメでかわいくて憎めない王様(笑)スクチョンなど魅力的なキャラクターが多く、上手い方たちが脇をかためているところがこの物語をおもしろくしていると思います。
(私はトンイのお父さんとソ・ヨンギの友情のエピソードが好きなのです)
中でもなんといってもオクチョンの存在感が大きいです。悪女と言われる女性をとても魅力的に、それでいて権力や嫉妬などによって変わっていく姿を哀しく描いています。
宮廷ドラマ的な部分が多いですが、ラブロマンスに加え、ミステリーやアクション、コメディ的な要素も盛り込まれていて飽きさせません。
トンイやオクチョンの衣装にも注目です。位が上がるごとに衣装も豪華になり、その人のイメージにあったものが使われているようでとてもステキです。
史実と違う部分はもちろんあると思いますが、日本の大河ドラマなどもそうですので、あまり重箱の隅をつつくようなことはせず物語を楽しみましょう。
ZEROの「トンイ」感想
歴史に残る美人チャンヒビンをはじめ女性達の衣装が華やかでビジュアル的にも楽しめます。全60話と長いですが最初から最後まで中だるみなく楽しめました。
エンターテインメント、娯楽としては最高作品。但し歴史の事実とは異なる点が多いのでこのドラマを歴史考証に取り入れるのは難しいです。
王様が威厳がなく軽いので作品をびしっとしめる大人がいないです。
ZEROの星感情
「トンイ」登場人物

チジニに言わせるとチャングムのイヨンエやトンイのハンヒョジュの集中力と体力は驚異的だそうです。全体を通してハンヒョジュの明るさがあったからこそこの作品は光りました。(写真出典元:Flickr)

チジニ(写真左)演ずる粛宗は軽く、わざとらしく、おおげさな男。ですが実像の粛宗は平然と人の首をはねる命令を出す恐ろしい王様。(写真出典元:Flickr)

朝鮮時代屈指の美人と言われるだけあってチャンヒビンを演じたイソヨンは超美人。彼女の振る舞いや着こなしはかっこよかったです。歴代のチャンヒビンの中ではとりわけ知性があふれていると評判になりました。(写真出典元:MBC HP)

ペスビン(写真左)演ずるチャチョンスはトンイと同じ村で育った幼馴染。「華麗なる遺産」と同じくハンヒョジュに片思いをする男性。いつもトンイの事を守り補佐していきます。この二人は同じ事務所所属。(写真出典元:MBC HP)

粛王の正妻イニョン王后。チャンヒビンにその座を奪われます。国民にはその賢く誠実なイメージから妻の鏡と親しまれています。演じるのはドラマ、CM、ラジオコメンテーターとして知名度が高いパクハソン。(写真出典元:MBC HP)

都の警察署長のようなポジションにいるソヨンギ。死体検視官であったトンイの父を非常に信頼していました。トンイの面倒を見てくれる宮中の力強い協力者。演じるのはチョンジニョン。どちらかというと映画スター。彼が2005年に主役を演じた「王の男」は大ヒット。(写真出典元:MBC HP)
「トンイ」の作品情報
演出と脚本

演出は韓国時代劇ドラマ大御所のイビョンフン、脚本は「イサン」「ヘチ」のキムイヨン。
作品基本情報
| ジャンル | ラブロマンス、時代劇 |
| 放送局 | MBC |
| 放映期間 | 2010. 3. 22. ~ 2010. 10. 12. |
| 放送回数 | 全60回 |
| 等級 | 15歳未満視聴不可 |
| 放映曜日と時間 | 月火 / 午後9:55 ~ 午後11:05 |
| 制作 | リーダーズコンテンツカンパニー |
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