「御使とジョイ」第4話あらすじと感想
幽霊の正体
空に浮かぶ若い女性の幽霊を見て気絶するユッチルとクパル。恐れおののくイオン。しかしジョイの反応は違っていた。「あれ、ポリじゃない?」「あれは幽霊だぞ。」「幽霊でもお化けでもポリなら親友だから会わなきゃ。」幽霊を追っかけてます。逃げる幽霊。「捕まえた!」
何やら様子がおかしいと感じたイオンは幽霊の後ろ側に回ります。すると5~6人の少年たちが縄で幽霊を吊るして前後に動かしていました。隣には火の玉担当もいます。
「訳を聞こうじゃないか。」ジョイは馬のメダルを見せて自分の身分を明かします。
イオンら4人はその他大勢の子供たちがいる洞窟に案内されます。「あなた双子じゃない?」「いいえ。」「誰かそっくりな親戚とかいない?」「私はみなし子です。」
子供たちは全員孤児たち。ソヤン商団という貿易組織から連れ出して匿っています。 ソヤン商団 は地方官吏と結託して子供たちを商団の奴婢として下請けしてこき使っています。幽霊ショーは追っ手を追っ払うための手段。
「何故訴えない?」「何も知らないのですね。奴婢に訴える権利は与えてられないんですよ。生きようが死のうが持ち主の勝手です。」
還郷女
ここにいる子供たちは皆目の回りが腫れている。
「この子たちの目はどうしたんだ?」
偽の幽霊女は子供たちがトリカブトを取り扱う作業をさせられていて作業中目のかゆみを抑えるため手で掻くとああなってしまうと説明します。
「医者に見せないと。」
「江華島(仁川国際空港の近くにある大きな島)に連れて行くつもりです。あそこでは哀れな孤児たちの面倒を見てくれる 還郷女 の女主人がいると聞いております。 」
還郷女とは清国の戦争後に清国側が「戦利品」として母国に連れ去りそこから朝鮮に戻って来た女性たちの事。
ジョイの母親も清国に連れ去られて消息がわかりません。
ポリそっくりさんはイオンたちにソヤン商団の中に子供たちを救ってほしいと頼まみます。
イオンは王様直属の地方予備軍に出動命令書を書き、それを届けるよう少年の一人に駐屯地を記す地図と一緒に託します。
潜入
予備軍がくるまでに時間あるので屋敷に潜入し様子を探る事にします。 広々とした商団屋敷内には武器で武装した自警団がたくさん配備されています。正面から入るのは無理なので皆変装。イオンは遊び人のあほ坊ちゃん、ユッチルは悪友、パルクはイオンの「妹」、ジョイは良家の貴婦人。
門のところでこんな格好いやだとごねるパルク。そこに 商団団長のチャマルチョン(チョンスンウォン)がパルクを見てささやきます。「お前、かわいいな。お前自分がかわいいってわかってるか?」「。。。」「ところでお前たちは誰だ?知らない顔だが。」
「お前と同類さ。」「そうか。一杯やるか?」手に酒瓶を持ってます。「いや。今は辞退する。(イオン)」「そうか。これは白香酒と言ってな、王様しか飲めない酒だ。」「俺だって飲んだ事くらいある。男に生まれたからには法くらい破る気迫がないとな。」「そうだろ、そうだろ。気に入った。中に入れよ。」
中庭に進むとあちこちの荷車に山海珍味や動物の毛皮が積み込まれている。すべて王様や王宮への献上品を横流しで奪ったものだ。
部屋に入る三銃士と団長。「まぁ、一杯やれよ。」
出された酒をじっくり味わうイオン。「これは白香酒ではないな。カモミール、ショウガ。。。これは韓山素穀酒だ。」「間違いげえねいな。お前は都の放蕩息子だ。もしおめえが隠密かなんかだったらぶっ殺すつもりだったがよ。」(こやつ、私を試したな)
「うぁーすごい。いろんなお酒があるのね。全部自分たちで作るの?(パルク)」「あぁ。酒も造るし、服も織るし、銀も取り出す。」銀という言葉に目が光るイオン。
親子の対話
大工たちが大きな家を新築している。「ねえ父さん。」「父上と呼ばんか、馬鹿者。」ここは筆頭老中パクスンの嫡男のパクトス(チェテファン)が住む事になる家。一見甘やかされた若造に見えますが甘ったるい話し方ながらも父親が今置かれている状況、忠清道のトラブル、隠密の追及などすべて正確に把握しています。かなり頭がいいようです。もしかするとイオンの強力なライバルになるかもしれません。
「父さん。テソが貧乏くじばかりひかされて可哀そうだよ。」「同じ子供といえど同じではない。そこの所をよく心得ておけ。帳簿が表にでれば大騒ぎになる。だがこれは我が家とはなんの関係もない。テソが勝手にやった事だ。いいな。」
「父さん顔怖いよ。」
テソの登場
庭で妓生たちとダンスパーティーをする商団幹部の男たち。皆上機嫌です。ユッチルがおりません。イオンとクパルは団長を取り囲んでいろいろ聞き出そうとしています。
「相変わらずお前の趣味は独特だな。」テソが現れます。「宴会の主役なのに遅かったじゃないの。」「現場がちょっと忙しくてな。ところでお前たちは誰だ?」「。。。」「こいつらは俺たちと同類さ。(団長)」「父親は何をしておる?」「お父上は(イオン)」「お父上だと。その物の言い草は俺らと同類じゃねえ。」笑ってごまかそうとするイオン。
この頃隠密が嗅ぎまわっているから目立つまねはよせとテソは団長に警告します。「近くにいたらとっつかまえるから。」「殺すなよ。まずどこまで掴んでいるか泥を吐かせる。そして殺す。」
厠に行く言ってとそこを立ち去ろうとするイオン。
「おい。すぐ戻って来いよ。そうでないと役場に駆け込んで密告したと思うからな。」
出動
イオンに手紙を託された少年は野を駆け、川を渡り、坂を上りやっとの事で地方予備軍の駐屯地にたどり着きます。門は閉まっていますが思いっきり叩きます。門を開ける門番。相手が乞食のような身なりの少年だったので無視して門を閉めます。しかし洞窟にいる弟や妹のためだと言われている少年は体当たりで門の隣の板の塀をぶち壊して御使の出動命令書を高く掲げます。「えらいこっちゃ」と大騒ぎの兵士たち。鐘が鳴り兵士たちは次々に出動します。
悲鳴
イオンは外で悲鳴を耳にします。悲鳴が鳴った小屋にはいってみるとユッチルがもがいています。そこに仕掛けてあったトラバサミに足を掴まれたのです;ユッチルはそこで何か悪事の証拠品となる物を物色中でした。血だらけの足からトラバサミを引き離していると後ろから「おい。そこで何をしている」とテソの声。悲鳴を聞いたのはイオンだけではありませんでした。
キス
屋敷の広場にイオン、ユッチル、女装のパルク、それと協力者のクァンスンが縛られて座らされています。
「お前たちは誰だ?(テソ)」「すまぬ。ちょっと道に迷ってしまって。(イオン)」「道に迷った奴が人の家の倉庫に入っていくのか?」「俺が悪いんだ。ついつい豪華な品々に見とれてしまって(ユッチル)」「偉そうな口たたくんじゃねえぞ、この野郎(団長)」
そこに貴婦人姿のジョイがスタスタスタと歩いてきてイオンのほっぺたを思いっきりビンタします。「あんた又人の家の宴会に転がり込んで飲んだくれて。科挙には落っこちるし。これからどうお義父様の家を引き継いでいくのよ。こんな夫殺してくださいよ。」
二人を疑う団長。「お前たち本当の夫婦じゃないだろ。もし証明したいならここで口づけするか大声で王様くそったれと叫べ。」にやにや笑うテソ。
ちょっと考えてからイオンは「王様、くそっ」。その口をジョイがキスでふさぎます。
「いくら王様がいないからといって王様の悪口を叫んだのが知られてしまうと大変だし。(ジョイ)」
決闘
「ほほう!そなたはこんな大勢の人間の目の前で口づけができるほどふしだらなのか?」こんどはテソが絡んできます。
「別にふしだらじゃないですけど。でもたとえふしだらだとしてもそれがどうしたっていうんですか?」
「ならこうしよう。わしとここで再び口づけをする。そうすればここにいる者たちの命を助ける。」
「妻にちょっかいを出すな!(イオン)」
「いいだろう。ならお前が選べ。このおなごとの口づけを認める。又はこのおなごの首をここではねる。どちらでもお前らの命を助ける。」
「まどろっこしいことをするな。男らしく俺と一対一で勝負しろ。」
剣がイオンの前に投げられる。「これは使わん。」近くにある木の長い棒(塵取りに見えます)を掴んで構えます。
かっこつけたもののテソに一方的にやられます。木の棒は真っ二つ。転んで地面にすわるイオンの首にテソの刃が光ります。
恐らく韓ドラ史上最初のドッペルゲンガー(自分とそっくりな人)はチュンサンとミニョンの「冬のソナタ(最もこちらは本当の意味のドッペルゲンガーではなかったですが。)そればかりでなく記憶喪失、交通事故、血縁関係の悲劇などその後さまざまな形でまねされてきたトピックも冬ソナが元祖でした。韓ドラの金字塔クラシックと呼ばれにふさわしいでしょう。
2021年に出て来た作品の中で知っているだけでも3つのドッペルゲンガーがありました。「ペントハウス2」「ワンザウーマン」そして 「御使とジョイ」 。冬ソナのドッペルゲンガーは自然に感じられたのですが後者3作品は無理強いというか不自然に写ります。冬ソナは最初から最後まで綿密に計算されたストーリーの成り行きでドッペルゲンガーにたどり着いた風に思えます。しかし後者は制作陣の前に立ちはだかるいろいろなめんどくさい詳細をドッペルゲンガーという既成パターンのうわべだけを切り取って都合よく処理利用しているように思えてなりません。物まねでもいいのですがオリジナリティの工夫はほしいですね。
第4話はさしたる進展はなくゆっくり進みました。パクスンと商団の関係が明らかになったので残るはトリカブトのつながりの解明になりますね。最後のジョイの演技がとてもよかったです。
こちらは世の中にいるドッペルゲンガー50組の写真を羅列した記事です。英語ですが写真中心の記事でせうので写真だけみても十分楽しめます。彼らはそっくりですが血はつながっておりません。
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