「悪魔判事」第10話のあらすじ(ネタばれ)
※各サブタイトルはこのブログ独自の物です。
次のターゲットはジュクチャン
豪邸の居間でヨハンはガオンに調査の依頼をした件はどうなってるか聞きます。
ガオンはロボット執事に4年前のホジュンセのビデオを流すよう指示します。当時コメディアンだったホジュンセは自分のVログチャンネルで韓国のリーダーたちが多くの外国人労働者を雇い一般市民から仕事を奪ったとし、やがて韓国人の血の純潔は守れなくなると力説しています。そこでガオンがビデオを静止します。ホジュンセを脇からカメラで撮影している人間が見えます。エリアを襲った集団のリーダー格の男ジュクチャンです。
この男はホジュンセの会員クラブ会長だったのが縁で彼のビデオスタッフになったり大統領選挙のスタッフになったりしたとガオンは報告します。青年親衛隊の育成とは随分と遠大な計画を練っているとホジュンセに感心しながらも次のライブ法廷ではジュクチャンを被告人として立たせるとヨハンはガオンに伝えます。
部屋で酒を酌み交わす社会的責任財団最高幹部であるホジュンセ大統領、ミンボとサランメディアグループ会長、チョンソナの4人。ヨハンのおかげでとんだ回り道をさせられたと文句をいいながらも財団非難の世論も静まったので本来の予定通り計画を押し進める事で合意します。その計画とはソウルにいる貧民たち、政府に不満を持っている人たち、外国人労働者たちをドリームハウスに押し込んで隔離コントロールし、いつか自分たちに刃向かうかもしれない司法や警察などを頼りにせず自分たちに忠誠を誓う組織を作り上げて彼らに仕事を任せる体制づくりをする事(ヒットラーのやり方ですね)だとメンバーたちは確認し合います。親衛隊編成の準備がほぼ整ったと伝える大統領。
チャ長官の見通し
法務局の情報収集室にいるチャ長官。秘書が最近白昼堂々と繰り広げられる集団暴行について法務局では何をしているのかと苦情が来ていると報告します。チャ長官はそれは大統領が始めた事なので法務省が首を突っ込む話ではないとします。大統領が展開する恐怖政治はいつか国民の反発を買い政権の崩壊を招くと分析します。そしてそこで次期大統領として立ち上がるのは自分だと秘書に話します。
ソ理事長の突然死など最近周辺に不可解な事が多いのでユンソナへの徹底調査を強化するよう命じ、トヨンジュンが隠しているはずのお金を早く探し出せと指示します。
工作
テレビインタビューを受けて上機嫌のオチンジュ判事にガオンはジュクチャンのグループが外国人をぼこぼこにしているビデオを見せます。ガオンは次のライブ法廷でジュクチャンを追求したいとしチンジュは同意します。
「次にクリアしなければならない問題は大統領と警察の庇護を受けるジュクチャンをどうやって捕まえて起訴するかだ」と話すヨハン。ジュクチャンが大統領の秘蔵っ子であるという情報をチャ長官の耳に入れれば大統領を憎むチャ長官なら起訴するだろうと踏む。この工作をするのはヨハンメンバーのコ弁護士。もう一人警察の支援なしに単独でジュクチャンを実際に捕まえて身柄を確保する人間が必要とし、ヨハンはスヒョンの名前をあげますがガオンはそれは絶対だめだと反対します。しかしヨハンはもう手遅れかもしれないとつぶやきます。
激突1
チャ長官の監視下でチョンソナを逮捕できる資料をやっきになって探す法務局情報収集スタッフたち。秘書がやってきて法務局への財団からの支援金が削減されたと報告します。怒り狂ったチャ長官は直接チョンソナの事務所へ。法務局の支援金削減と大統領府への支援金増加についてソナに文句をいいます。さらりと流され小ばかにされるチャ長官。ソ理事長がすぐに火葬されたり、手書きしかしないソ理事長の遺言がタイピングだったのはおかしいと疑問を投げかけますがソナに笑われます。そしてチャ長官が今使っている高級公用車よりダウングレードした車への乗り換えを言い渡します。
事務所に戻ったチャ長官は秘書にヨハンとの夕食のアポを取れと命じます。ヨハンならソナに関する有益な情報を持っているだろうと踏んでいます。
逮捕劇
ジュクチャンの居場所をハッキングで突き止めたエリア。現地にかけつけるガオンとスヒョン。エリアは建物のシャッターをドラマ「24」のクロエのようなやり方で開けます。ジュクチャンの部屋に侵入し彼の身柄を確保したガオンとスヒョン。しかし連行している途中角材やバットで武装した7~8人のジュクチャンの仲間と遭遇します。そこに木刀を持ったヨハンが現れ乱戦になります。
どさくさに紛れて乱戦の輪から逃げ出すジュクチャン。追うスヒョン。1階で待ち伏せするスヒョンはジュクチャンを見つけ体当たり。後ろ回し蹴りでKOさせ手錠をはめます。
長官たちとの交渉
法務局の情報収集室に立ち入るヨハン。チャ長官が出てきてソナに対してあれこれ聞きますが個人情報だから明かせないとすっとぼけます。「なにが欲しいの?」と単刀直入に聞くチャ長官に「ジュクチャンを起訴してください」と答え「わかったわ」と確約をもらいます。立ち去ろうとするときに「これ道で拾いました」と中に秘密ファイルが入った大きな封筒を秘書に投げます。
次は最後の難関である最高裁長官との折衝です。ジュクチャンをライブ法廷に立たせるので承認してほしいと最高裁長官に頼みます。長官はジュクチャンが大統領の手下である事を知りません。ユーチューバーの話など話題性がないのではないかと聞く長官にヨハンは暴力撲滅を推進する大統領官邸の意向とマッチし、大統領も喜ぶであろうと嘘をつきます。「いいだろう」と長官は許可を出します。
一方ジュクチャン起訴の事実を知った大統領は記者会見を開き国を守ろうとして立ち上がった青年を法廷に引きずり出すのは判事の横暴で司法のクーデターだとヨハンを非難します。それを見て動揺する最高裁長官。
ソナの来訪
ヨハンが事務所に戻ると自分の机にソナが座っています。最近よく侵入してくるなというヨハンのコメントに侵入する理由を若様が作るからと答えるソナ。「若様はそれほど私に会いたかったのかしら?」「要件を言え。」
ソナはジュクチャンの裁判で手心を加えるよう頼みます。「だめだ。あいつは姪にちょっかいを出した。」それでも譲歩してと言い張るソナ。2年後のヨハン大統領計画が危うくなると言います。考えておこうと返答するヨハン。喜ぶソナ。
豪邸はそのままかと聞くヨナ。昔メイドやってた家がそれほど懐かしいのかと聞き返すヨハン。ソナは傷つきヨハンに真顔で「2度とメイドなんて言わないで」とくぎを刺します。
ジュクチャン の裁判
ジュクチャンがライブ法廷に立ちます。まずヨハンは全国規模で展開する外国人労働者、性的マイノリティ、女性に対する無差別集団的暴力を主導し、教唆した事によりジュクチャンを被告人としてここに呼んだと言います。
ヨハンの言葉を遮りジュクチャンは裁判が始まる前に救国声明文を読み上げたいとしヨハンの許諾を受け朗読します。
声明文で彼は
- 国を救うため悪魔になる事を決意した。
- 疫病で弱った国に外国人たちが攻め入ってきた。
- そんな中外国人と腕を組んで喜ぶ自国の女たちがいる。
- そうやって外国人たちが仕事を奪い、女性を奪い、精神を奪っている。
- 国を取り戻す事すなわち我々がこの国の主人になる事。
- そして外国人や混血児をこの国から追い出す事を決意した。
- 安全で清潔な大韓民国を作ろう。それが愛国である。
無罪投票のパネルは78%を示します。テレビ局はジュクチャンのフォロワーたちによる組織票と分析します。
オ判事はガスが出る下水道工事で外国人労働者2人が死亡したとし、韓国人は誰もその仕事をやりたがらないのに彼らは誰の仕事を奪ったのかと聞く。戦争中には無実の犠牲者は付き物と答えるジュクチャン。
恥ずかしめ作戦
ヨハンと彼の部下たちはジュクチャンを悪魔に仕立て上げるのでなく取るに足らない小物として復帰できないほど恥ずかしめる作戦にでます。これで大統領の親衛隊設立のプランを壊せそうですし、ソナにも手加減したと言い訳できます。ちなみにジュクチャンの弁護士も例のヨハンファミリーメンバーです。
まずガオンが出てきて祖母、祖父、担任の先生、同級生の証言ビデオを流します。
おばあさんの証言
うちの孫は子供なだけです。デモの先導などできる子じゃありません。
どうか大目に見てあげてくください。
おじいさんの証言
他の事はいいから家から持ち出したばあさんの葬儀代準備金だけは戻してくれ。
先生の発言
彼が政治的目的でデモを主導したですって。そんな事ありえません。
学校のいじめグループに属してはいましたが張り付いていただけです。
いじめ仲間にメンバーだと認めてももらえませんでした。
同級生の発言
あいつの同級生だけどさ。学校で何やったか知ってる?女子トイレに盗撮カメラを仕掛けたのがばれて退学になったんだ。
テレビを見ながら「ヨハンはジュクチャンを悪魔の代わりに負け犬につくりあげたんだ、くそ」とつぶやく大統領。
ここでガオンが突っ込みます。「被告人はネットチャンネルで革命を成功させるための募金とカンパを呼び掛けていました。相当な金額が集まったはずです。それをどう使われたのですか?闇市場で銃や兵器を購入されたという事ですか?」
ジュクチャンは黙秘権を主張してだんまりを決め込もうとしますがガオンはもしこれが事実で首謀者と認定されるのなら国家反逆罪で死刑か無期懲役になるとたたみかけます。
ここでヨハンメンバーのコ弁護士がこのような状況なら被告のプライバシーを侵害することになりますが仕方ないですねと言い若い女性のビデオ証言を紹介します。
私コンテントクリエイターなんですけど、ある日わたしのファンの人とジュクチャンさんが私をめぐり競争になったんです。ジュクチャンさんは毎日十数万円をくれるんですよ。頼むからデートしようって。困ってしまって。いい加減やめてくれませんかね。
もしかしておばあさんの葬式代準備金もこの貢ぎ金に使ったのですか?と聞くガオン。黙ってくすくす笑うオチンジュ判事。ジュクチャンに近寄りこれで情状酌量となり執行猶予を勝ち取れると話すコ弁護士。
判決とその後
ヨハンは被告に対し懲役3年、執行猶予5年を言い渡します。但し犯行が悪質で再発の可能性がありえるとし被告の足にいつでも被告の位地を特定できる電子発信機を取り付ける罰を与えます。
「人を馬鹿にして」と怒るチョンソナ。せっかくいままで大事に育てて来たのに全く使い物にならなくなったと怒りまくる大統領。
一方ジュクチャンに騙されたと腹を立てる元仲間たちは電子発信機を頼りに彼を追い掛け回しボコボコにします。
激突2
チョンソナの事務所を訪れたチャギョンヒ長官。前回とは違い何か余裕があります。
- 証拠押収にでもまいられたのでしょうか?(ソナ)
- 何故あなたみたいな小物のために法務長官がわざわざ証拠押収に出向かなければならないの?(チャ長官)
- ではなにか頼み事でも?
- 相変わらず勘違いしているようだけど私はあなたに自分の置かれているポジションがなんなのか教えるために来たのよ。
- あなたは誰かの後ろで黙って立っていればいいの。自分のポジションを読み違えると悲惨な結末を迎えるわよ。
- 長官こそ息子さんがあんなことになったのにまだ大統領になれると錯覚なさっているのではないですか?
- 随分と余裕ね。過去を完全に削除する事はできないの。
- 何の話ですか?
- 何故あなたの周りにはいつも血の匂いがつきまとうの?12歳の時の母親、20歳の時の自分と母親を捨てた父親、そして最近ではソ理事長。
- 想像力豊かですね。
- 自分の背丈に合う仕事をしなさい。あなたメイドだったんですってね。
ソナの肩を軽く叩き出て行くチャ長官。
ソナはすぐにジェヒに電話してヨハンがチャ長官に自分の資料を渡したといいます。犬猿の仲なのにそんなはずがというジェヒの声をさえぎりものすごい剣幕で「間違いないからだまって事実関係を調べなさい」と怒鳴ります。
テーブルの上にあるグラスを割って「カンヨハン。絶対殺してやるから」とつぶやくソナ。
メインキャスト&スタッフ
国民投票審判によるライブ法廷の最高裁裁判長をつとめるカンヨハン。法廷に出る時なぜか中世ヨーロッパ人のような恰好をしている。なぜタイトルが悪魔判事なのかは序盤では不明。悪魔的な人間なのか、あるいは悪魔バスターなのか。演ずるのはチソン。
社会的責任財団の常任理事であるチョンソナ(キムミンジョン) 。ヨハンとは小さい頃からの知り合い。ヨハンに歪んだ愛情を注いでいる。
左は の部下判事のキム ガオン 。演ずるのはアイドルグループGOT7ボーカル担当のチンヨン 。右は ガオンの幼馴染で女性刑事ユンスヒョン(パクキュヨン) 。ガオンに片思い。
演出は「以上、それ以上」でヒューストン国際映画祭ドラマ部門銀賞を受賞したチョジョンギュなど、脚本は判事であり、作家のムンユソク。
コメント