「ワンザウーマン」第15話あらすじと感想
オッパ?
ヨンジュの車に乗るミナ。「どうしてわかったのですか?」
ヨンジュはハンジュの不正を暴くUSBをスンウクに送った人間がミナであると確信し、最近ソンヘの秘書になった人間がミナかもしれないと推測していたところ、ユジュンから電話でサムゴリ派組員十数名がハンジュビルに押し掛けたとの連絡を受けたのでスンウク、魚屋兄弟分とともにここにやってきたと説明します。
「スンウクさんを運転手にして私がサムゴリ派を相手にすればよかったわ。大丈夫かしら。。。」
「オッパなら大丈夫。見た目ほどやわじゃないから。」
「オッパ?!」
(オッパはお兄さんと言う意味ですが特に親しい年上の異性や彼氏を呼ぶ時にも使います。ミナとしては元婚約者で喧嘩で別れたわけではないスンウクをオッパと呼ぶのは不自然ではない。だがヨンジュはスンウクさん、スンウク代表としか呼べずまだオッパと呼ぶ勇気がない。だから遠慮なくソンウクをオッパと呼ぶミナに少しムカついている。)
「人間って5分以上殴り続けられないの。格闘技にラウンドがあるのはそのせい。スンウクさんたちをちょっと見てくるからここで待ってて。」
ヨンジュの逮捕
車から出るとサムゴリ派のメンバーたちが追い付いてきた。
後ろからヨンジュに不意打ちを食らわせようとするチンピラを警告するために車のホーンを鳴らすミナ。ヨンジュは不意打ち野郎をぶっ飛ばしたが組員たちはターゲットをミナにスイッチする。「逃げて!」
しかしミナは囲まれ木材で後頭部を殴られ気絶してしまう。
そこにパトカーがやってくる。四方八方に逃げるサムゴリ派。警察官がヨンジュに近づき手錠を掛けます。
「なにすんのよ!」
ソンヘの用意したストーリー
ユミン病院のベッドで昏睡状態で眠るミナ。見守るスンウクとノハッテ。ヨンジュは留置場の中。
ソンヘは自分が秘書にして保護しているカンミナをヨンジュが拉致しようとしたと主張。
ヨンジュに尋問を受けるサムゴリ派組員は「私闘」だと説明します。ヨンジュは敵対やくざ組織から賄賂をもらいやつらを保護し、自分たちはそれを拒んだので今まで数回衝突があり、今回の件も根深い恨みから来た事件の一つに過ぎないと陳述します。
一方テレビでソンヘがミナをかくまっていたという報道を見たこカンウナは結局ハンソンヘは私をだましていたのねと憤慨。
罷免
留置場の中にいるヨンジュを訪ねたのはユスンドク。検察庁のヨンジュ罷免を知らせます。検察の通知書をびりびりにやぶくヨンジュ。
「私が何したっていうのよ?私一人で国民に害をなす悪の組織の組員17人をぶっ飛ばしたのよ。しかも無傷で。表彰状ものだわ。私をクビにするなんてばかげてる!」
「お前も財閥のコネを掴んでおけばよかったのに。人生上手に生きたいのならこれ以上なにもするな。」
「帰ってよおじさん。」「おじさん?」
「もう検事じゃないんだからご機嫌とる必要ないでしょ。わかった? おぅ・じぃ・しゃ・ん(フランス語イントネーションで)。」
「おい」と刑事に怒鳴るユスンドク。「さっきこいつの差し入れのために注文したクッパ取り消せ!」
見誤った相談相手
牢獄にいるハン会長が呼びつけたのはソンウン。ハン会長は息子にソンへを一撃でたたき伏せる材料を持っている事を明かし、ハンジュグループの会長寄りの役員たちと自分の間に立って双方の連絡係をするよう話します。しかし不倫と酒とゴルフがすべての覇気がないこの男にそんな大役が務まるはずない。彼は辞退します。ソンウンからハン会長とのやりとりを聞いた鬼姑はソンヘにハン会長を獄中から出すよう説得しようとし、ハン会長がソンへを一発KO出来る資料を持っていると口を滑らせてしまう。ソンへはすかさず部下にハン会長に誰が会いに行ったのかを調べさせます。
ヨンジュ釈放される
ヨンジュを早く留置場から出したいスンウクとノハッテ。弁護側は彼女はたくさんの暴力団に襲撃された被害者だと訴えるが17人を無傷で全員ぶっ飛ばしたとヨンジュがユスンドクに留置場で話した武勇談が隠し撮りされて世間に公表されてしまったので情状酌量は認められない。
しかしヨンジュは釈放されます。スンウクがユミングループで保有する権利を全て差し出すという条件で訴訟人であるカンウナに訴えを取り下げさせたからです。カンウナは大喜び。
切り捨て
カンウナが訴えを撤回したのでこれ以上ヨンジュを拘束できなかったとソンヘに弁明するユスンドク。
今までの苦労ごくろうさんとユスンドクに冷たく接するソンヘ。チョンドウが自首した以上ユスンドクの保険はもはや取引材料にならない。常任理事の件はご破算だと告げそれでも世話になったので感謝状を渡すと伝えます。
落ち込んで検察庁に戻ったユスンドク。荷物整理のために出向いたヨンジュと出くわす。二人事務室へ。
自分はこのままでは終わらないと強調し次に他の財閥のコネを掴んで必ず復活するとうそぶきます。するとヨンジュは今回うまく立ち回れたとしても没落するまでずーっと粘り戦い続けると宣言します。
「おれにそこまでする理由はなんだ?」
放火事件だけでなくユスンドクがもみ消したひき逃げ事件で死んだのが自分の祖母だと伝えます。逆にこれからは検事という世間体を気にしなくていいし、仕事がなく準備する時間がたっぷりあるのであらゆる手段を使ってユスンドクを没落させると話して立ち去ります。
「それでは次は控訴状を持ってあらわれますので。 おぅ・じぃ・しゃ・ん 」
「お前だって化粧取ったらばばぁのくせに。。。」
止まらぬ暴走
ソンへはハンジュグループ会長に就任。獄中にいるハンヨンシク会長を名前だけの名誉会長にしてしまいます。そして就任直後にハンジュ社員千人の首切りを宣言します。役員会議で自分を偉いと褒めた歳がずっと上のシニア役員に対し「自分がトップなのに上から目線で話すな」と彼に謝らせます。今が絶好調と考えているソンへは自分がどんどん孤立し、敵を作っている事に気付きません。
ハン会長の頼み
ハン会長を訪ねる鬼姑。この頃はソンヘ天下でここに来るにも娘の許可が必要だとぼやきます。ソンヘはハン会長を刑務所にとどめさせようと画策するだろうと話し、ソンへを追い詰め、ここまでさせた理由が何かと聞きます。ハン会長はソンへが自分と似すぎているから逆に突き放したが結果的こうなったと答えます。「お前が自分と同じ婚外子で自分と似たような境遇の嫁(ミナ)をいじめぬいたように。」
ハン会長はこの事態を収められる人間はスンウクしかいないので面会に来るよう言伝します。「子供たちでは私を救えん。」
面談に来たスンウクにハン会長は自分が彼を14年前に放り出した事を悔やんでると言い、謝罪します。しかし自分はソンヘほどひどい事はしていないと言い訳をしながらここから出してくれると頼みますが「おじさんはすべて終わりました」と言われ拒否されます。
自転車の嘘
刑務所でヨンジュと向き合うヨンジュパパは高利貸しは返済が難しいと判断した人間に逆に大型融資をするとし、そうする事によって結果的に担保を早く手にすることができると話します。悪人はやりすぎて暴走するのでうまくいっていると自分では思っていてもすぐに破滅するものだと伝えます。
金貸しの変なたとえ話で自分を慰めるなと言い返すヨンジュ。
「人生で無駄な事など何もない。すべで未来の養分になる。」
「過去の自分の過ちを自分自身で簡単に許してるのね。こんな形でやくざ時代を憎んでるんだ。」
「俺は学もないし、お前にはやっては行けない事をしたんだがどうだろう。単純に父親が自分なしでも娘にいい人生を歩んでもらおうとすすんで過ちを犯したと捉えてもらえないだろうか?」
「娘が最初に自転車にチャレンジした時に父親が後ろで自転車をつかんでると言って嘘つく時があるじゃないか。手は放したのにまだつかんでいると。そして自力で自転車を漕ぐ娘がだんだん遠のいていくのを見つめる父親がいるだろ。そんなウソだと思ってくれないか?」
少しうるっと来るヨンジュ。
襲撃されたキム理事
会長面談のリストにキム理事の名前が入っていたのでハン会長が彼女の致命的な弱点となる証拠をキム時事に託したと確信。サムゴリ派にキム理事を急襲させます。駐車場で組員たちに絡まれたキム理事は華麗なハンドルさばきで組員たちを振り切りそのままスンウクが昏睡状態のミナを看病するユミン病院の病室に逃げ込みます。
この報告を受けたソンヘはノハッテにコンタクトして会います。
ソンヘはノハッテに自分はノハッテがスンウクパパを過去に裏切った事がある事を知っていてその事をスンウクは知らないだろうと脅し仲間になるよう迫ります。過去ノハッテが部下からおかしな帳簿があると報告を受けたが保身のため黙認し、結果的にスンウクパパを裏切った事があります。
盗聴ペン録音の内容
まずキム理事はは今まで言葉では中立と言っていても実際は悪事の手伝いをしていたと自分の非を認め謝罪して、ハン会長に持ってこいと言われた盗聴ペンをスンウクに差し出します。
盗聴ペンはハン会長が十数年まえからソンへの野望を見抜き、何かあった場合の保険としてソンへの持ち物の中に忍ばせておいた物。
録音を聴くスンウク。ソンへの粉飾決算を責めるスンウクパパ。帳簿を奪い返そうともみ合っているうちに弾みで転んで頭をぶつけて動かなくなってしまう生々しい場面が再生されます。録音をヨンジュにも聞かせます。ヨンジュグランマを車でぶつけてしまった衝突音。そして電話でハン会長に助けを求める動揺したソンへの肉声。
ソンヘ逮捕劇のシナリオ
スンウクの部屋に集まったユジュン、ソンウク、ノハッテ、ヨンジュ、キム理事の5人。ユジュンは来週から地方に飛ばされて左遷されるので時間がないと告げます。ヨンジュの代わりににハンジュびいきの検事がつけばチョンドウの偽証が確定してしまう心配が残ります。
彼らが考えるシナリオはハンジュグループのハンソンヘ就任記者会見でソンヘが挨拶する際に魚屋兄弟分たちが放送室をジャックしペン録音を再生し会場に流します。ノハッテがソンへのスピーチに割り込み、今からハンジュグループ弾を糾弾する記者会見を開くと宣言。次にユジュンが登場しソンヘを殺人教唆、ひき逃げ犯として逮捕すると令状を突き付けます。
裏切り
作戦決行の日に魚屋兄弟分二人は楽屋で音声チェックをしている。そこに警察官たちがどかどかやってきて二人を逮捕します。ハンジュビルの前に止めた車の中でヨンジュはスンウクと電話でやりとりしている。録音ペンを託したノハッテと電話が繋がらない事を互いに確認する。ハンジュグループ本部ビルの前で車から降りたソンヘが近づいて来る。ビルの中から警察官に連行された魚屋兄弟分たちが出てきます。車から出たヨンジュにソンヘは盗聴ペンを見せます。「これが全部じゃないから」と言って自分の車を見ます。車からノハッテがバツの悪そうな顔をして出てきます。
第15話は最後にノハッテの裏切り発覚という衝撃的な終わり方をします。ですがたぶん多くの視聴者は劇的逆転満塁ホームランの仕掛けだと思っているのではないでしょうか。
韓国ではワンザウーマンを典型的な「サイダードラマ」と呼んでいます。この言葉をよく知らなかったのですが胸かすかっとするストーリーという事を今回の翻訳過程で知りました。今まで胸のすくような名場面をたくさん見せてくれました。最後の最後に視聴者を裏切る事はないと思います。
昏睡状態のカンミナ。彼女の目覚めで残り2%のパズルピースが埋まるような気がします。
ヨンジュとミナは双子ではないみたいですね。もしそうだとすれば和解したヨンジュパパが教えてくれたはずです。それにしても名字が同じカンだったり、双方の母親に対する言及が一度もなかったり。意味のない伏線しかないでよ。結局ドッペルゲンガー(自分とそっくりな人間と遭遇する事)みたいです。そういう設定にしておけばいろんな説明を省けますから。以前二人は双子と僕は予想しましたが適当な事書いて申し訳ありません。でもこの部分ではドラマも適当です。
ドッペルゲンガー設定は2021年上半期のヒット作「ペントハウス」でもキーポイントでしたね。まったく。。。
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